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どうして、ワインって、こうもああなのか。

どうして、ワインって、こうもああなのか、
と言われても、困ってしまうだろう。
こうもああとは一体なんであるのか、
もう、これは、アレだ雰囲気ってヤツだ。

ワインを知っている、ワインを美味しいと言える人であるなら、なんの問題もない。
むしろ、そういう人が、
この『ワインレコメンドエッセイ』を読んでも中途半端な気持ちにしかならないだろう。

私が気にしているのは、
ワインのああいう雰囲気に他ならない。

何はともあれ、こういうビンテージ漂う樽とか、基本的にワイン、かっこよすぎるのだ。

現実問題、
大学生程度の飲み会で、ワインを頼もうものなら、おかしなことになる。
『生、生、生、ハイボ、レモンサワー、レモンサワー、ワイン…』
ほら、おかしなことになる。

ワインを頼むことで生じるおかしな状態は、
現場の私たち大学生が1番知っていて、
それこそ飲みの席で、ワインはわざわざ飲むものではないと、そう、感じてしまっている。
ワインが、こうもああだから、
ワインがワインであるが故に、若い私たちは
ワインを少し遠ざけてしまう。

ワインセラーにボトルが並んでいる様は、
なんというか、それはもう、
好みのエッチDVDが所狭しと並んでいるようではないか。
ボトルを手にし、分かりもしないパッケージや、成分表示を見る姿は、
憧れの18禁コーナーでDVDを吟味する、大人の男性そのもののようである。

そう、ワインのこうもああな理由は、
かっこよさと、大人感にある。

私たちは、まだ若い。
知らないことも、分からないことも多い。

それこそが、ワインを「大人の飲み物」にしてしまっている。

分からないものを、分からない、難しい。と、遠ざけてしまっている。
しかし、それは、なんというか、
少し寂しくないだろうか。

オシャレな空間、綺麗な女性、私が手に持つドリンクがヤクルト。
どうだろうか、やはり、なんだか
おかしなことになりはしないだろうか。
そこは、『ワインだろう』、と思わずにはいられない。

私を含む、若い世代がワインを嗜むということは、就活・就職を考えることより大切なことである。

facebook伝いで知り合った諸分野の経営者方との食事会。
ウェルカムドリンクのアルコールは、
ベリーがあしらわれた赤ワインだった。
美味しかった。
飲みやすい赤ワインに、ベリー。
オシャレで、美味しくて、なんだか
「ここはTOKYO。」そんな気になった。

若い世代がワインを飲むことは、ことの外大事で、何より少し背伸びが出来る。
そして、カッコいいのだ。
ワインがこうもああであるからこそ、
若い世代がワインを楽しむべきなのだ。

少し話を展開する。

国産ワインの発祥は山梨県の甲府である。
今となっては、ワイン=甲州勝沼。

勝沼の中でも最古の老舗ワイナリー
シャトー勝沼』。

ワインセラーはもちろん、
平日1人で行っても、工場見学ができてしまう。

私は、行ってきた。

工場見学の入り口のわかりにくさ、は何とも
ローカルっぽかった。

階段を上り、
なんか、デカイたる?
流れるボトル?

正直どうなっているか分からない。
階段を下り地下へ。

地下で私を迎える発酵タンクから
ワインの豊かな香りがしていた。

なにか、少し思い出したことがあって、
ワインはやっぱりカッコよくて、大人の嗜みではあるけれど、元はぶどうで、
それは、ジジババがこしらえたもので、
山梨県の勝沼に来てみたら分かるのだが、
畑と山とご老人しかいないのだ。
ワインを作るがワイングラスなんて無いような、ワイングラスより湯のみの方が、はるかに、圧倒的に多いような所で都会的なワインが作られているのだ、と。

私は、少し使命じみたことを思った。

若い世代が、ワインを楽しむことが、
ローカルと、都会を繋げるきっかけななるのだろうと。(通称『WINE』)

元を辿れば、ワインはぶどうで、
ワインの高級感、大人感は後付けされたものであるのだ。

湯のみで飲むワインが山梨にはある。
一重にそれを、ぶどう酒と言うが、
そういう飲み方を若い私たちがしたら、何か楽しいことになる気がするのだ。

『生、生、タルハイ、ハイボ、生、湯のみ』
どうだろうか、良くないだろうか、
このおかしさ。

インスタに乗せたくないだろうか、
湯のみ越しのジョッキを。
ジョッキに顔を寄せる女の子の横で、
湯のみに手を添える女の子がいても
なんだか、おくゆかしいとは思わないだろうか。

若い世代がワインを飲むことは、
とても意味のあることのように思う。

分からないことを、分からないで終わらせないことができるのが大人なら、
大人になりかけの私たちは、
悪い酔いしながらワインを飲むのが、なんだか
良い事の様に思う。

飲まなくてもいいワインを飲んで、
「ワインって、いいよなぁ」って思たら、
幸せだ。

#エッセイ #ワイン #シャトー勝沼

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