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【体験談】稽留流産発覚~日帰り手術からその後までのこと


この記事を読むにあたり、注意点が3点ございます。予めご了承ください。

※この記事には流産のことが書かれていますので、読む際にはご注意ください。手術の流れも書いてあり、痛みの表現もあります。

※あまり感情は書かず、実際の出来事のみ淡々と書いています。稽留流産に対して思ったことはまた別の記事で書きます。

※私も不安でたくさんネットで調べたので、自分の経験が誰かの役に立てばよいと思い、今回この記事を書きました。あくまで私の体験談ですので、解釈が異なっている場合や、記憶と事実が違うこともあるかもしれません。医療的な相談をしたい方はかかりつけ医におねがいします。


上記了承してくださった方は読んでいただけると幸いです。

【妊娠~流産を受け入れるまで】妊娠初期7週目の診察結果

妊娠発覚し病院受診。しかし、妊娠6週目時点で心拍確認できておらず、先生からは来週も来てくださいとだけ言われました。

ネットを調べると妊娠7週目まで確認できなかった人もおり、娘のときも6週目でようやく確認できたのでこんなもんか?と思っていました。

今思えば、このとき私は、悪阻がないことに対して一生懸命気づかないふりをしていたのだと思います。この時期の体調に関してあまり記憶にありません。

翌週に検査をすると、先生から「胎嚢はあるんだけど赤ちゃんが見えないね。残念ながら、今回は稽留流産です」と言われました。

私は「そうですか」となるべく平気な表情で先生の話を聞いていましたが、話す内容はほぼ頭に入って来ず。
結局今後どうすればいいかわからないままその病院を後にしました。

また病院へいくわけにはいかないので、セカンドオピニオンも兼ねて違う病院へ行くことに。
その病院の先生はひとつひとつ丁寧に教えてくれました。

「これが胎嚢でこれが…赤ちゃんと思われる影。でもやっぱり週数にしては小さい…というか見えない。いないに等しいね」

「初診で稽留流産と診断はできないから、切迫流産ということで診断書くけど、最終月経日から計算しても…残念ながら難しいと思います」

「100人に一人くらい、もしかしたら来週になったら確認できる場合もあるかもしれないけど…」

「1週間様子をみて自然に排出されなかったら手術になると思う」

丁寧に私に気を遣って伝えてくださったことを今でも覚えています。ここの先生の対応が本当にありがたかったです。


その病院の診察でようやく私は稽留流産の現実を受け止めました。

【流産を受け入れた後~日帰り手術開始まで】総合病院で手術

流産が決まったら選択は2つ。
一つは、子宮内の胎嚢などが自然に排出されるのを待つ方法(これは排出されるまでに数日かかる場合も多いようです。痛みも「生理痛レベル」という人もいれば、「トイレから3時間は出てこられない」という人もいたりと様々)。

もう一つは、手術して胎嚢などを排出させる方法(日にちを決めればその日に終わる。しかし体には負担がかかる)。

私は手術して排出させたいと思いました。その理由は2つ。


1つは、娘がいる・仕事をしているから。ワンオペで娘のお世話をしているときに激痛が来たら…トイレに3時間もこもれない。また、仕事中に激痛がきてもすぐに病院へ行けません。

もう1つは、なんとなく「自然」に排出はされないと思っていたからです。


私は娘の出産のとき、予定日を過ぎても「自然に」陣痛・破水はおきませんでした。陣痛誘発剤を使用して出産しています。


また、産後の生理も「自然に」再開せず、断乳した後にピルで再開させています(もともと妊娠する前も生理不順で、ピルで生理をコントロールしていました。飲まないと40日とか平気で来ないです…)。

そのため、なんとなく、自分の体からは胎嚢が「自然に」排出されることはないだろうと思っていました。

明確な診断があったわけではありませんし、むしろ病院の先生に話したところ「関係ないと思うよ」と言われています。

しかし、自分の身体の中では婦人科系がなんとなく鈍感なのでは、と思っています(結局手術当日まで排出の気配はなく、痛みも出血もありませんでした)。

このような理由で私は手術を希望していましたが、受診した病院はなるべくなら自然排出を待ちましょう、という方針。

また、クリニックのため、仮に手術をすることになったとしても不安がありました。

実は、私は娘の出産のときに大量出血をして死にかけてます(リアルに)。
一晩輸血してようやく復活したので、手術をする際には大きい病院の方がよいなと思っていました。


私は稽留流産を受け入れた後、すぐに市で一番大きい総合病院に電話をし事情を説明しました。病院では事情を理解してくださり、翌日即受診。
ちなみに、紹介状などはもっていきませんでした。

とんとん拍子に手術日が決まりました。

そこで先生から聞いたお話をまとめます。

「一回では診断できないけど、最終月経日から数えても、やっぱり稽留流産です」

「娘さんのときは順調だったようなので、流産を繰り返しやすい体質、というわけではなさそうです。流産を繰り返しやすい体質自体がまれで、数少ないですが、気になるなら検査もできます」

「妊娠初期の流産はほとんどが遺伝子異常です。お母さんは何も悪くありません。お母さんが何かしたわけではなく、お腹の中にきたときからの運命だったんだと思います」

「10人に1人は流産します。我々も、診察していると1日に一人は必ず流産の患者さんがいます。決して珍しいわけではありません」


私は、流産を告げられた時からどの先生の前でも泣かないようにしていました。でも、このときばかりは、泣きそうになりました。

ネットで調べていたため、初期の稽留流産は母親の責任ではないということを理解していました。しかし、やはりどこか自分を責める気持ちは心の底にあったのです。

だから、先生から最初から決まっていた運命だったといわれ、私のせいではなかった…と、救われました。

その後、念のためにエコー検査をし、撮った写真が机の上に。

「いりますか?」と聞かれ、私はとっさに「はい」と答えました

本当は、持ち帰っても悲しいので受け取るのも複雑な気持ちでした。

でも、私が受け取らなかったら写真は捨てられてしまうのかと思うと、どうしても断れなかったのです。

【日帰り手術~帰宅まで】手術終了後の麻酔がなかなか切れない

日帰り手術は、受診後一週間してからでした。

その間に排出されるかも、と話がありましたが全くそのような気配は見られず。

無事手術の日を迎えました。

事前の説明では、手術自体は15分程度で終わるけど、麻酔が切れないので朝イチ手術をしても帰るのは夕方になると思う、と言われていました。

また、麻酔をするのでその日の運転は厳禁。
誰かに送迎してもらってと言われましたが、夫は仕事を休めませんでした。

そのため、手術日の朝はバスと電車で行き、帰りはタクシーで帰っています。


私の場合、麻酔をいれる点滴の針が腕に全然入らず(これも体質です。血管が細く、奥にあるとのこと)、5箇所くらい刺されました。笑

途中からベテラン看護師さんが代わってくれたのですが、手背もダメで青あざだらけでした。笑

次で入らなければ先生を呼びますと言われ…何とか6箇所目で成功。

40分近くかかり…手術よりもこちらに時間がかかりました。笑

この病院では念のため、エコーで心拍が停止していることを確認してから手術を行うとのこと。検査しましたが、やはり心拍は確認できず、手術は予定通り行われることに。


「エコー写真、いりますか?」と先生に問われました。
私は「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」と今回はお断り。

今回は、お腹の子どもが、さよならすることを許してくれる気がしたのです。

私はベッドに横になり、看護師さんが麻酔を入れていきます。胃カメラの時みたいに一気に眠りにつくのかと思ったら、そうではありません。

意識はまだあります。順番に「〇〇入ります」「〇〇入ります」と薬を注入していく看護師さん。しかし、ある薬が入った途端、心臓がいきなりバクバクし始めて突然恐怖に襲われました。

でも飛び起きることもできず、とにかく私は目をつぶっていました。


そして、意識があるうちに先生は手術を始めます。下半身にそこまで痛みはありません。

私の記憶が正しければ麻酔が効く前に手術が始まり、終わったような…?

手術が終わるあたりから意識が遠のき、気がつくと私はベットで点滴をされていました。


覚悟はしていたし手術の前には割り切れていたはずでしたが、手術が終わるとお腹にも気持ちにも少し喪失感。

麻酔も切れずとにかく眠くて、辛かったです。11時頃開始し、13時頃に目覚めましたが、家に帰れるようになったのは15時頃。

全然麻酔が切れていない私に対し、看護師さんは「とにかく水を飲んでトイレに行って!薬を体外に出して」と言いました。

花粉の時期でもあり非常に喉も乾いており、その時だけで2L近く飲んだと思います。
たまたま家から水筒を持って行っていたので、その水筒のお茶を飲み切って、看護師さんに水を入れてもらって…をひたすら2時間繰り返していました。

タクシーに乗った時もフラフラでした。眠くてしょうがなかったのですが、タクシーの運転手さんに自分の家を教えなければならない…という執念でなんとか起きていました。

家に帰ってからは水を飲んでとにかく睡眠。

ご飯をその日食べていなかったので、口に物を入れては見るものの、噛む前に物を入れたまま眠ってしまうほどの眠気です。


17時頃になってようやく食器を洗えるようになり、18時頃には帰ってきた夫&娘と普通に話をできるくらいまで眠気は落ち着いていました。

保育園から帰ってきた娘を抱っこもできます。これには安心しました。

出血も思ったよりも少なく、その日は夜用ナプキン1枚で十分。
入浴も禁止だったので、娘のお風呂は夫に任せました。

この日はそんな流れで終了。

【日帰り手術日~数日後】手術終了から数日までの経過


会社の上司にだけは伝えていたので、手術から3日は仕事を休みました。

会社は休んだものの、翌日と翌々日は娘と2人で過ごさなければならず、ほぼ休めませんでした。

翌日に関しては娘の受診にも行き、ヘトヘトでした…。

出血は増えることもなく、夜用ナプキンで数日過ごし、なくなりました。痛みもありません。
生理よりも軽かったです。

気になったのは太腿の震え…。
手術の時に、力が入っていたのだと思います。
娘を抱っこする時に、術後のお腹よりも気になりました。

【日帰り手術後の受診にて】手術から2週間後の経過


手術から約2週間後に経過をみるために病院受診しました。

痛みも出血もありませんでしたが、まだ悪露が残っているらしいです。
何かの拍子に出血することもあるかもしれませんと言われました。
ただ一度生理を見送ったら妊活も再開して良いですよ、と先生からお言葉もいただきました。

次回の生理はいつ来るか未定とのこと。
2、3ヶ月後の人もいるようです。
ちなみにわたしは手術からまだ半月ですが、生理の気配はありません。

【稽留流産手術後の保険金について】今回の手術で振り込まれた金額


私はオリックス生命の新キュアレディという保険に入っています。

今回の手術は適応になるらしく、11万円の振り込みがありました。

申請から振込までは1週間ほど。

病院受診+手術代(23000円ほど)+タクシー代込よりも、ちょこっと多くもらえました。

また、何かの機会に使いたいと思います。


【あとがき】

Webライターらしからぬ言葉遣い&構成ですが、今回は、日記のように自分の体験を淡々と書きたかっただけなので、ご了承ください。

最後の締めも、「まとめ」じゃなくて「あとがき」です。笑

稽留流産手術を経験した私から、伝えたいこと。

私は、流産の診断を受けたときも、セカンドオピニオンを受けたときも、流産手術のときも1人で病院へ行き、1人で帰ってきています。

手術の説明を受ける日は夫が休みでしたが、コロナ禍で婦人科は付き添い禁止。結局1人で聞きに行きました。

今後手術を受ける方へ。可能であれば、手術日は旦那さんにも休んでもらったほうがよいです。たとえ付き添い禁止でも、誰かが迎えにきてくれるのは本当にありがたいです。

手術は、やっぱり精神的にも身体的にも負担がものすごく大きいです…。

精神的負担について。
稽留流産の手術は赤ちゃんを堕ろすときの手術と同じです。赤ちゃんは生きていないとわかっていても、喪失感ややり切れない思いは、お母さんの精神的な負担になります。

身体的負担について。
術後の状態が思ったよりフラフラでどうやって家に帰ればいいのだろうと、夫に休んでもらえばよかったと激しく後悔しました。手術が無事に終わったとしても、タクシーで帰るのは身体的な負担でした。


今度は流産にどのようにして向き合ったかを書きたいと思います。
この思いを忘れないうちに。


この体験談が誰かの役に立ちますように。











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