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時間が愛しくなる腕時計

「物語のある天然石のお守りアクセサリー」をお届けしております、作家のsarariです。

今日は、4回目の結婚記念日。

どこかにお出かけをしたとか、外食をしたとか、特別なことはしなかったけれど。

彼のお陰で、特別な日になりました。


私と腕時計との関係

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私の初めての腕時計は、中学の頃、高校受験で「あった方が良いから」という理由で買ってもらった、SEIKOのソーラー式腕時計。

親には「高い」と言われたけれど、私は当時から「ひとつのものを長く使う」という思いが強くて、それを選びました。

その時計とは、ほんの数年前まで共に過ごしていたほど、長い時間を共にしたものです。

しかし訳あって手放してからは、腕時計を使うことのない暮らしを続けていました。

「欲しい」と思うこともあったけれど、「スマホで十分だし」「そんなに外出することもないし」というところに着地するのが常。

「使うシーンが無い」

だから、持っていない。

それが私と腕時計との関係でした。


いつものクリスマスの会話

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クリスマスが近づくと、化粧品、アクセサリーなど、クリスマス限定の商品をよく目にするようになります。

私はそういった限定商品を見ることが好きで、今年もまた、クリスマスコフレを眺めていました。

欲しいという訳ではないけれど、なんだか、見ていると楽しくって。

だからついつい、彼に「今年のクリスマスコフレは、こんなのが出てるよ!すてきだね~」なんて、言ってしまうんです。

どこのブランドのピアスが素敵だとか、ここのブランドのネックレスがかわいいとか。

聞いてほしくて、一緒にクリスマス気分を楽しみたくて、ついつい。

最後には必ず「欲しい訳じゃないんだけどね。使わないからさ」と伝える。

それが私たち夫婦の「いつものクリスマスの会話」でした。


憧れのアイテム

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今年はその中で、腕時計の話をしました。

スタージュエリーの、ソーラー式腕時計のシリーズ。

キラキラで、ブレスレットみたいで、何度見ても「いいなあ」という言葉がこぼれてしまう、憧れの腕時計。

「文字盤の大きさは小さくて、柄が入ってたり…ちょっとアクセントのあるデザインが好きなんだよね」
「後は絶対、ソーラー式が良い!」

私にとって腕時計は、憧れのアイテム。

ついつい妄想が膨らんで、あれも、これも、と彼に見せては話し込みました。

もちろん最後は「欲しい訳じゃないんだけどね。使わないからさ」と、行ったのだけれど。


「腕時計ブームなのかな…?」

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先日、彼がスマートウォッチを購入していました。

すごく気に入っているようで、今まで毎日腕時計を着けていたことなんて無いのに、その時計が来てからは肌身離さず着けています。

それから数週間経って、また、我が家に腕時計が届きました。

「腕時計ブームなのかな…?」
「そういえば、バンドが変えられるから、他のバンドを買ってみようって言っていたような…」
「それとも、年明けにお義母さんの誕生日があるから、早めにプレゼントを買ったのかな」

いろいろ、想像が頭を巡りました。

「もしかして、私のだったりして」なんて、ちょっと期待もしたりして。

クリスマスはもう終わっていて、あとは年を越すだけ。

そんな時期ですが、私たち夫婦の結婚記念日は、12月30日。

「彼はサプライズが苦手で、今まで成功したことないし…」
「こういう期待しちゃう自分、よくないよなあ…」

色んなことを考えながら、その箱は数日間、寝室のテーブルの上に置かれていたのでした。


戻ってきたら、「あの箱」を持っていて

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結婚記念日のお祝いは、12月29日の深夜にスタートしました。

夜の11時に、生クリームたっぷりのシュークリームを食べながらYoutubeで動画を観るという、なんてことない、しあわせな時間。

私はいつも通り、最近は待っているスマホゲームをしながら。

彼も彼で、のんびり動画を眺めながら、時間が過ぎていく。

「トイレ」と、彼が席を立って。

戻ってきたら、「あの箱」を持っていて。

「あ!新しい時計のバンド、ついに開けるんですね!」と言う私に、彼は「ちがいます」と、一言。

「これは、sarariちゃんの時計です」
「結婚記念日だからね」

渡された、シックな黒のラッピングがほどこされた、ちいさな箱。

リボンをほどいて、箱を開けたら。

そこには、グレーのシェルの文字盤に、時間を示す部分にダイヤモンドがちりばめられた、腕時計のムーブメントだけがありました。

「さすが旦那さん」と思わずにはいられない、私の好みにぴったりのデザイン。

アクセサリーなどの小物について、彼は私より私の好みをよく分かってくれていて、彼のくれたアクセサリーはどれもとびきりお気に入りだし、毎日身に着けたくなるシンプルで上質なデザインのものばかりなのです。


「ペアウォッチがほしい」という気持ち

先日いただいた腕時計はknotというブランドの時計なのですが、バンド部分が付け替えられ、「カスタム出来る」ということが特徴。

なので…ムーブメントの下には、ふたつのバンドが。

ひとつはツヤツヤで大人っぽいバーガンディーの本革バンド。

もうひとつは、彼の腕時計のバントとよく似た、アッシュグレーの本革バンド。

「バーガンディーは、sarariちゃんに似合うと思って。アッシュグレーのは、自分の腕時計のバンドと似てたから、ペアウォッチみたいに使えるなと思ってさ」

実は私たち夫婦は入籍時、結婚指輪を買う予定がありませんでした。

その代わりにペアウォッチを買おうと思っていた。

だけど両家顔合わせが終わった後、緊張からの解放感から「結婚指輪を見に行こう!」という話になって…、その日、そのまま、その勢いで今の結婚指輪を買ったのです。

そのあと、私の心には「ペアウォッチがほしい」という気持ちだけが残っていた。

「それを、覚えててくれたんだ」

そう思った嬉しくて、泣いてしまいそうで。


時間が愛しくなる腕時計

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このnoteを書いている今も、私の腕には腕時計があります。

これから、私との時間を、ふたりの時間を、一緒に刻んでいく、腕時計が。

昨晩、シュークリームを食べたら「あとは寝るだけ」だったのに、数十分のその時間を、腕時計を着けて過ごしました。

私は腕時計がすてき過ぎて、何度も何度も「身に余る腕時計だ…」とこぼしていて。

今朝起きて、着替えて、腕時計が見えるようにニットの上から腕時計をしてみて。

やっぱりきれいで、とびきりときめいて。

スマホで時間を確認するより、時間が愛しく感じられて。

ずいぶん前から遠ざかっていた腕時計のある暮らしを、こんなにもすてきで、こんなにも愛の詰まった腕時計と始めることができて。

私はなんて果報者なんだろうと、思うのでした。


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