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ヒルビリー・エレジー
J.D.VANCEが共和党副大統領候補に指名されたことを知って、遅ればせながら彼の回想録とその映画を鑑賞した。正直、ミリオンセラーになったということに愕然とした。世界中、どこにでもあり得る親ガチャ、コミュニティガチャ、国ガチャのお話しであり、遅れてやってきた「おしん」である。まぁ、アメリカンドリームで輝いていたアメリカはもうなく、夢から取り残された人びとがトランプを支持しているということを知るには有益だったが、だから何?というのが感想。そりゃ、ダブルスタンダードで世界中の戦争に首をつっこみ、シカゴ・ボーイズを世界中に輸出して、世界をかき回せば、国内の麻薬取り締まりや教育が疎かになるのはうなづける話だし、その煽りを特定のコミュニティが食ってしまったというだけの話。あら、もしかしたら私も「アメリカ・ファースト」のトランプ支持になってしまったのかも・・・
同じような話なら、佐藤泰志の「海炭市叙景」のほうが文学としてずっと絶品だけど、トランプとトラウマを乗り越えきれていない副大統領が今後4年間、アメリカ、引いては世界をリードしていくことになるだろうことを知るのには必読の文献だと思う。
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