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大人の博物館探訪〜東京国立博物館〜
「ソロ活女子のススメ」は、江口のりこさんが主演を務める深夜枠ドラマで、シーズン3まで放送されています。
シーズン1が放送された2021年は、ソロ活女子が今ほど広く認知されていかなかったように思います。
ただ私の周りでは、このドラマを見てソロ活に挑戦したと話す女性が増えました。
1人焼肉はまだハードル高めですが、1人時間を楽しむ女性の背中を押してくれたことは間違いないと思います。
今回はシーズン3の10話で紹介された東京国立博物館に出かけることにしました。
以前から美術館や博物館には1人で出かけることが多いです。自分のペースで作品を堪能するため、この場合のソロ活のハードルは高くないと感じます。
ドラマの中で写真撮影可能とアナウンスされていたため、今回はカメラを勉強中の長男Mayaに同行を頼みました。
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国立博物館は、本館・東洋館・平成館・表慶館・法隆寺宝物館の5つの建物で構成されています。一日ですべてを回るのは難しいため、今回は本館のインテリアを中心にご紹介します
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私が博物館に行く目的は、展示物を見る前にその内装をゆっくりと堪能することに尽きます。
本館建物の竣工は1937年。
今から86年前、設計者が軸となるインテリアコンセプトをどのように組み立て、形にしていったのかそのプロセスに触れたいと思いました。
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格子タイルは4月に訪れたバンコクにあるジム・トンプソンの家のエントランスでも見かけました。伝統的なタイの住宅に加えられたひと匙のアメリカンスピリットが黒と白のタイルでした。
本館エントランスの格子柄は、くっきりとした白と黒ではなく、くすみのあるベージュとグレーの組み合わせが柔らかい印象を放っています。
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見るべきものが多すぎて展示室にたどり着けません。
階段に美しい光を取り込むステンドグラスは、イエローとブラウンを中心にしたシックな色遣いで構成されています。教会建築で見られるような豪奢なデザインではありませんが、柔らかい光を背負って静かに佇むさまは、心の深いところまでその光を届けてくれます。
壁時計のモチーフや照明器具の色合いなどデザインバランスが秀逸だと感じ入りました。
冷んやりとした石の感触と静かな大空間は、暑さを忘れさせてくれる清涼感に満ちています。
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最初に紹介した「ソロ活女子のススメ」の中で、主人公の江口のりこさんが眺めていた土器が現れました。
多くの人が教科書で見たことのある縄文土器の迫力には圧倒されます。
何も情報のない時代、このデザインはどのようにして生まれたのか、発想の原点は何なのか想像を巡らせてみました。
明確な答は出ませんが、デザインモチーフになっているのは、その当時身近にあったもの、取り囲む環境から得たものではないかと思います。
荒々しく、ダイナミックで強く訴えてくるものがあり、ガツンと心に残ります。
芸術、アートの原点なのかもしれません
現在私は、様々な情報を享受することができます。
美しいバランスを数値化した黄金比などを意識することで、少なくとも間違えることはなくなりました。
国立博物館本館に使われたインテリアにも、連綿と受け継がれた手法が所々に使われています。
空間にリズム感を与えるモチーフを繰り返す手法などがその一例です。
さらに窓から見える景色をフレームで囲む借景やステンドグラスに当たる陽光を計算し、取り込むことで空間に豊かな表情を与える工夫などが挙げられます。
無から生まれた縄文土器との対比が面白く、建物の内装コンセプトがより身近で明確なものになりました。
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今回、縄文土器1点のみの紹介になりましたが、他にも見るべきものはたくさんあります。
機会があれば、ぜひお出かけください。
ご参考になればと思います。
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