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さらば、noteを書く理由

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誰得のマガジンなんだという感じで恐縮ですが、わたしがnoteを書く理由や自己紹介的内容について書いた記事をまとめました。
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記事一覧

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(6/6)【さらば、noteを書く理由(19)】

1~5はこちら。 なりたい自分の姿前回までに書いたことを要すると、 「創作(物語)も仕事(戦略)も、"必然性のある強固な因果論理が大事"ってとこが同じだと思うんですよね!」 という話なんですが、その気付きからわたしがこれからどうしたいのか? が今回のテーマであり、本タイトル"「創作と仕事」の壁をぶち壊す"シリーズのまとめです。 結論。 「戦略を描けるようになりたい」 これです。明確に。とりあえず今年の目標的な? ビジネスだろうと物語だろうと、一端の戦略を描ける能力

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(5/6)【さらば、noteを書く理由(18)】

1~4はこちら。 物語における「順番」の重要性・1前回、「戦略とは順番が重要だ」「物語も同じように順番が重要だ。それもふたつの意味で」と書きました。 今回はその続きですが、まず"ふたつの意味"を具体的に書きます。 物語の世界で起きる出来事の順番。 受け手に提示する出来事の順番。 例を出します。 浦島太郎について書くと、1はこうなります。 単純に、主人公である浦島太郎が辿る時系列の順番です。 このとき大事なのは「展開に破綻がないか」です。例えば1がなければ2も発生しま

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(4/6)【さらば、noteを書く理由(17)】

「創作と仕事」の融合というテーマで考える記事の4回目です。 1ではここ数年、 担当編集がいる状況で物語を作って、色々なことを考えた。 経営と戦略を学ぶ中で、色々なことを考えた。 というふたつの変化があったことを書き、2と3ではひとつめの項目について具体的な内容を書きました。 今回と次回では、ふたつめの項目について書いていきます。 1~3はこちら。 かつては「仕事ができる」と言われた過去の栄光的な意味で言う意図は一切ありませんけど、わたし、以前はどちらかというと周囲か

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(3/6)【さらば、noteを書く理由(16)】

1、2はこちら。 荒削りな熱量と作品の質「じゃあ、作者の苦労は作品の質に関係あるのか?」というのが、次に考えるべきことです。 例えば「別に作者がどう試行錯誤しようが、執筆時に面白さを感じていようが、表に出ないならなんの価値がある?」というご意見なんかはごもっともだと思います。 でもわたしは、「作者の試行錯誤は作品に表れる」と考えています。 「なんとなく行きたい方向は見えてるけど、そこまでの道筋が見えてない。こっちでもない、あっちでもないと苦しみながら、ようやく見出したル

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(2/6)【さらば、noteを書く理由(15)】

1はこちら。 編集者によって、幻想が打ち砕かれる特に驚きの事実ではなかったのですが、編集の方からいただいた数々のコメントは、仕事として捉えるとごくごく初心的な、当たり前のことが多かったです。 曰く、想定読者を考えようとか。 曰く、感情移入させたい読者に近い属性(年代とか性別)の主人公にしようとか。 曰く、はじめに「誰がなにをする物語を書くのか」をはっきりさせようとか。 曰く、プロットを書こうとか。 曰く、前半のもっと早い段階で物語を動かそうとか。 曰く、起承転結の転であま

「創作と仕事」の壁をぶち壊す(1/6)【さらば、noteを書く理由(14)】

こんにちは、さらばです。 ここしばらく「さあ、ひととしての次元を上げるときがきた」から始めて、文書きとしての現在地、仕事人としての現在地を書き連ねてきました。 今回からは、いよいよ"わたしが考えたいこと"の本丸である「創作と仕事」の融合みたいなことについて書こうと思います。 創作と仕事は交わらないもの、だったそもそもの話、わたしにとって長い間「創作と仕事」はほぼ交わらないものでした。 大学時代、わたしにとって創作は「心のままやるもの」で、そうでなければやる意味がないも

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(6/6)【さらば、noteを書く理由(13)】

1~5はこちら。 ビジネスパーソン一年生前回の結びに、 と書いたんですけど。 や、自分で「なんて当たり前過ぎることを書いてるんだろう」と少し呆れるのですが、そんな当たり前過ぎることが以前は解っていませんでした。 そして、心構えが変わったことと、実力がつくことは全く別の話です。 わたしは今も「ろくに成果も出せない仕事人」で、師匠に、 「成果出た?」 と訊かれるたびに心臓が「ひぃっ」となります。 でもそんなわたしを見て師匠は、 「ま、ようやく少しビジネスパーソンにな

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(5/6)【さらば、noteを書く理由(12)】

1~4はこちら。 見える世界が変わったその日から、と言うと言い過ぎですが、その日をきっかけに、仕事人としてのわたしは明らかに見える世界が変わっていきました。 実のところ、当時の職場では評価が下がりました。なぜか。 わたしがビジネスをしてなかったことに気付いてしまったからです。 象徴的な話として、それまでわたしは自分より役職が上の方々については、無条件に一定以上尊重する姿勢を取っていました。 礼儀的な意味ではなく、 「そのポジションにいるということは、どんなひとであって

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(4/6)【さらば、noteを書く理由(11)】

1、2、3はこちら。 時間差で言葉と向き合う夜から朝方まで本気で叱られ続けたわたしは、それから数日経っても師匠の言葉が頭から離れませんでした。 そのひとつが、 「おまえごときが、普通にやってなにかを変えられると思ってるのか」 という言葉です。 ほかにも、 「おまえが仕事できるとかできないとか、そんなことには誰も興味がないんだ」 「おまえみたいな出来の悪いやつが仕事できるって勘違いしてるから、会社はよくならないんだ」 「おまえのことなんて、みんなどうでもいいんだよ」

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(3/6)【さらば、noteを書く理由(10)】

1、2はこちら。 それなりの実力と経験を積んできた……はずだったそれまでわたしは仕事の上で、あまり低い評価を受けたことがありませんでした。 もちろん自分が並外れて優秀などとうぬぼれたことはありません。ただ、創作を続けるために、一定以上の成果を出し続ける必要があると考えていたわたしは、おそらく周囲よりはストイックだったのでしょう。 仕事の内容としては、広い意味でずっと「企画」をしてきました。 働く部門や拠点、厳密な意味での職種は何度か変わり……商品の企画をしていたこともあれ

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(2/6)【さらば、noteを書く理由(9)】

1はこちら。 できれば働きたくないハードワーカー前回の話と矛盾するようなことを言いますが、わたしは「できれば働きたくない」人間です。気ままに創作だけをして生きていられたら……というのは今でも時折夢想します。 ただ、現実的にはふたつの理由で、それは叶わないと思います。 ひとつはわたしが「放っておくと、ひたすらだらだらするのが大好きな自堕落人間」であること。 もうひとつは、創作を続けるためにはINPUTが必要で、仕事はそのINPUTにかなり役立つことです。 仕事をしていなか

「わたしは仕事ができない」と自覚したい:仕事人としての段階(1/6)【さらば、noteを書く理由(8)】

今回の話の前段はこちら。 お金や地位より欲しいもの前回までは、わたしの「文書きとしての段階」について書きましたが、今回からのテーマは「仕事人としての段階」です。 以前にも何度か書きましたが、わたしが勤め人として働く理由は、 です。 そしてそのための仕事のスタンスとしては、 みたいな感じだと書きました。 こんなわたしが仕事に求めるのは、年収アップでも出世でもありません。 や、もちろん収入は多いにこしたことはないですが、富裕層の生活みたいなものには全く興味がないです。

11年10作+7年20作:文書きとしての段階(3/3)【さらば、noteを書く理由(7)】

1、2はこちら。 今は第2部3章の手前商業的な意味で成果が出なかったことはそれなりに残念だと思いますが、個人的にこの3年はとても有意義だったと感じています。 まずプロットを作ってから書くことの様々な効能を実感できました。 プロットが固まっていさえすれば、執筆自体は仕事をしながらでもひと月でいける、ということも解りました。 編集のひとに向けて、売れることを考えて物語をつくるという意識を経験しました。 色々な意味で実力が上がったことは実感するのですが、それでもBefore A

11年10作+7年20作:文書きとしての段階(2/3)【さらば、noteを書く理由(6)】

1はこちら。 第2部2章は商業志向それまでのわたしの執筆スタンスと言えば、第1部から数えて15年以上 「好きなものを好きなように書く」 以外の何者でもなく、当然の帰結として売れることは考えていませんでしたし、その努力もしませんでした。 これまで他の記事で何度か書いてきたとおり、他人の評価を気にすることで書くことが楽しくなくなったり、書くことをやめてしまうことになると、人生にとって損失が大き過ぎるという考えが基本にあります。だからとにかく書き続ける、書き続けられる自分であ