【美野辺怪談】第四話 仕掛け箪笥【創作怪談】
・前のお話
E子さんは、東京で一人暮らしをするとなったときに、亡くなった祖母が使っていた桐箪笥を譲り受けることになったんです。
この桐箪笥って言うのは、祖母の嫁入り道具だったもので、随分と年季の入ってるものなんですね。
物がよく、しっかり手入れされていたこともあって、まだまだ使えるって言うんで少しでもお金を節約するためにこの箪笥を使おうってことになったんです。
それで東京で一人暮らしを始めて、一カ月ほどした頃。
それなりに仕事にも慣れてきて、何事もなく順調にやっていたんで