題名　「矛盾な世界」

今居る場所に
すべてを委ね
流れゆく時と共に
存在している自分。
人として世を生きていく中
不安定な心を持ち
歪みが生じる先を見つめ
崩れゆく時代の天秤へ乗り
いつだってこの心は
繊細に揺れ動いている。
深い溜め息の中へ
諦めや妥協を映しながら
さらに奥で光る
燻る思いに期待を抱かせる。
一定を保つことが出来ない
波長を進みゆき
迷いながら探し続け
辿り着く果ては
この停滞する矛盾を掴み
広き空へと飛ばしていく。

　　　　　　　　　　　紗羅

世の中は矛盾だらけ。

人は十人十色であり
考え方は千差万別。

矛を奮い闘う者がいて
盾を構えて守る者がいる。

人により
パーセンテージもさまざま。

脆く崩れそうな心と共に

無限に広がる思考の中を
人は生き抜いていく。

不安や不満が訪れ
惑わされ乱されるような
トラップはたくさんある。

あらゆる思考を支配し
支配されながら
全身の神経を使い
心電図は予期せぬように揺れ動く。

正しい、正しくないは存在せず
自分が決めているだけ。

それも日により
時間により
環境や状況で変わっていく。

何もなければ無いで
求めようとして

出来事が降りかかれば
逃げようとしたり

淋しさや虚しさを埋めて
気持ちが安定したら
たまには1人になりたいと
真逆なことを言ったりする。

いろいろ考えてみると
とんでもない矛盾を感じるけど…

それが人なのだろう。
そう思っている。

自分も人だし
心は常に動いていて
変わり続けている。

でも、生涯変わらないでいる心も
持っていたいから
息苦しい矛盾を感じた時

この広い空へと飛ばすように
心を解放していく。
そして自分として最期までいよう。