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題名 「呼吸の音色」

浅い呼吸にふと気がつく。
日々の目まぐるしさに
時折忘れてしまう息継ぎ
心が苦しくなり不安が訪れる。
微かに聴こえる鼓動は
小刻みに揺れ
心と連動しながら
自分に伝わっていく。
掻き立てられる奥底が
燻るように音を立て
切なく悲しげに鳴り響き
全身を駆け巡る。
歩き続けていく道に
走ることを迫られ
見えぬ息づかいは
激しく入れ替わり
その度に呼吸を忘れていく。
立ち止まり思い出す心と
振り返り落とした思いに気づいた時
一定の音を奏でるように
この心は安堵する。
耳を澄ませて聴こえる音は
胸をしっかりと打つような
良き波のテンポ。
この心地良い音色と共に
自分を生きていきたい。

            紗羅

「呼吸の音を聴こう」
そう思うことがある。

不安や不満が起こる時
忙しい波に呑まれた時
さまざまな壁に直面した時
自分の精神は乱れていく。

見える視野が狭く
落ち着かなくなり

呼吸が浅くなることに気づかず
自分を苦しめる。

そんな時の自分は
何も分かっていない。

渦中にいると
息苦しさにもがいてしまい

焦っても、責めても、批判しても
快適な呼吸は戻らない。

そんな時は
微動だにすることなく
思考を一旦停止する。

そうしないと
自分の呼吸の音が聞こえない。

空を見上げても良し
座禅を組んでも良し

生きている証を整える為に
鳴り続けている音を静かに聴く。

リズムが安定してくると
不思議と抜け道が見えたり
答えが目の前に現れたりする。

呼吸が不正脈を起こす原因は
自分だったと気づき頷く。

呼吸は
体と心のバロメーター

ひと息つきながら
深呼吸をする今です。

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