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題名 「過去の記憶」

後ろ姿の誰かが映る。
一つある椅子へ
ひっそりと腰掛け
ひとりぼっちの淋しい背中は
動けずに何かを見つめている。
自分も同じ方向を見渡し
何も見えない先には
ただ暗がりの空間があるだけ。
視線を落として
時を刻みながら心を思い出す。
切ない風が横切り
あの日やあの時が目の前に立つ。
越えていく見えない壁
自分にしか分からない
避けられない衝突は明暗を分ける。
温もりも冷たさも拾い集め
すべての感情を抱き抱え
溢れ出しても手放すことなく
自分を掴むように
強く抱きしめる。
そして、ゆっくりと視線を上げ
瞳が目にしたものは
過去が座り続けていたこの場所に
今は誰もいない光る椅子が
煌めきながら揺れている。

            紗羅

育つ場所や環境、人間関係
自分の置かれている状況や
自分を取り囲むもので
おおよその自分は創られていく。

ある程度、年齢を重ねていくと
いろんなことに気がつく自分がいる。

そのままの自分で流れていくのか
この違和感を自分で変えていくのか

どちらへ進んでも
苦と楽の感情は存在する。

流れていくのは
楽なようでずっと苦が付き纏う。
苦は苦でしかない平行線。

変えていくのは
苦はずっと付き纏うが本来の楽を知る。
苦が共に歩き交差する。

「トラウマ」「プライド」「嫉妬」
「執着」「挫折」「孤独」「比較」

あらとあらゆる
尾を引くような感情を抱えながら
人は成長していく。

世の中にはポジティブな言葉が
たくさんあるけど…
その時だけは、効き目のある薬みたいで
何一つ解決することはなかった。

どんな感情を抱く自分も
すべてが自分だと認め
受け入れて、受け止めることでしか
心は動かない。

人は、自分で納得しないと
決して前には進まず
ずっとループの中を彷徨い
ひたすら繰り返す。

こうやって
noteを書きながら
自分を確かめる今も過去となるけど

飾ることなく、自由のままで
自分の生きる道や
自分の言葉を大切にしながら
進んでいきたい。

人生いつまで続くか分かりませんが…
自分らしい過去を重ねていきたい。
そんなことを思う日々です。

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