見出し画像

初めての海外旅行で失ったものと得たもの

*初めての海外旅行に選んだ国ードイツ

大学入学後の初めての春休み。それはまるで天国のような期間でした。
社会人になった今では考えられないけれど、なんせ2ヶ月も休めるのだから。笑
「こんなにも自由な時間は大学を出てからじゃきっともうない!」と思い、親友を誘い初めて海外旅行に行くことに。

目的地として選んだのは、ドイツ!

ちょうどこの頃、第2外国語でドイツ語を専攻していました。
自分のドイツ語がどこまで通用するのか、試せるうちに行かないと後悔する!という理由で、期間は長めに2週間。
飛行機は親のマイルを使わせてもらい、資金も臨時で借りて行くことにしました。優しい両親で良かったです、、。笑

アルバイトで稼ぎつつあるお金を帰国後に返せばいいしね!という軽い気持ちで関西国際空港に向かいました。
すると早速ここでハプニングが、、

国際線だし余裕もって行った方がいいよという周囲のアドバイスのもと空港で親友と合流。気持ちが前のめりすぎてかなり早く着いてしまったので、スタバで優雅にフラペチーノを飲んでいました。

「そろそろ搭乗口行こっか~」と歩き始めると、何やら切迫した表情で飛行機の便名と人の名前を叫んでいるグランドスタッフが。
「わぁ~着くの遅かったらあんなふうに呼ばなあかんのか~スタッフさんも大変やな」と話しつつ通りすがろうとすると、なんと私たちの名前が呼ばれているではないですか!!

「え、なんで?!まだ割と時間余裕あるのに!」と思いつつ咄嗟にお姉さんに声をかけると、猛スピードで案内されました。
そう。海外旅行初心者の私たちは、国際便は搭乗口から乗り場がかなり離れているということを知らなかったのです、、

もうそこからは3人で猛ダッシュ笑
既にエンジンがかかり始めている飛行機に滑り込みで乗り込むことができました。
さっきまでの優雅なスタバ時間が嘘のよう。今では笑い話ですが、「親からもらったマイル全部パーになるとこやったんやぞ!」とあの頃の私に全力で伝えたい、、。

国際便は、搭乗口を入ってすぐに
乗り場ではないということを学ぶ。

10時間以上ものフライト。
フランクフルトに着くころにはクタクタでしたが、初めて降り立つ異国の地にテンションが上がらない訳がありませんでした。
こうして女子2人旅はプチハプニングで幕を開けたのです。


*4日目にして起こった大事件

2週間かけて、フランクフルト→マインツ→ケルン→ブレーメン→ハンブルク→ニュルンベルク→ローテンブルクの順に巡るプラン。今思い返しても最高でしかない。
メジャーな都市ばかり詰め込みましたが、その中で唯一入れた小さな街がマインツ。どうしても足を踏み入れたい教会があったのでわざわざ入れたのですが、ここで大事件が起こってしまったのです、、

お察しの通り、、スリです。 
田舎町だったこともあり完全に油断していました、、「まさか私が」と思いリュックも普通に背負っていた自分が完全に悪いのですが。
あの瞬間を思い出すと本当に恐怖そのものです。知らない間にリュックが全開になってるんですよ、、
しかも本当に大馬鹿なのが、持ち合わせている現金もカードも全部1箇所に、しかも明らかに財布財布したものに入れちゃってたんです。
どうしたものかと2人でテンパりながらとりあえず近くの交番に駆け込み、拙い英語で必死に訴え国際電話を使いクレジットカードを止めるところまでやり切りました。人間追い詰められると意外と動けるんだなって今となっては思います。笑 
財布が見つかったら連絡するよと言われたので、わずかな希望を持ってとりあえず観光を続けることにしました。しょげてても仕方ないし何より親友に申し訳ない!と前しか向かなかったところだけはちょっとだけ褒めたいです。笑

とは言えここは外国。 
現実はそんなに甘くなく、財布は見つかったものの帰りの電車用に入れていた日本円まで全てスられたすっからかんの状態でした。今思い返せば、必要のない免許証まで入ってて、ほんとどこまで平和ボケしてるんだって情けないですね、、。笑

2週間の滞在。  
4日目にして全財産が無くなる。

というわけで一文無しになってしまった私。とりあえずは親友の持ってきたカードと現金を使おうとなったものの、カードにも上限がある。日本とは時差が7時間あって家族ともろくに連絡が取れない。どうしたものか、、

ここで救世主が現れたのです。  
なんと。輸出業で出張も多い父親がたまたまタイミングよくトルコにいたのです。
藁にもすがる思いで連絡をすると、「とにかく先々のホテル代はパパが払っとくから、精一杯楽しんできなさい。〇〇ちゃんにも心配かけちゃうんだし、せっかくの海外旅行なんやからくよくよしててももったいない。もしお金が足りんくなったら最悪送ったりとかできることはするから。」と、一切「責める」ということをせずに全て受け止めてくれました。 
この時ばかりは親友がいるその場で泣きそうでした。(ちなみに親友はこの騒動以来私の父親をすごく買ってくれています笑)

その励ましと親友の優しさのおかげで、残りのドイツ生活は本当に全部楽しめました。世の中にはスリをするような人もいますが、そういう人が極悪人なだけであって、街中の紳士は階段でキャリーケースを運ぶのを手伝ってくれたり、カフェのマダムは私たちが眺めていたデザートをただでプレゼントしてくれたり、人の温かさにも触れられて。 
スリを踏まえたとしても、もう一度行きたい国になったことは間違いないです。(ドイツの魅力についてはまた今度🇩🇪)

画像1


*そんなこんなで帰国の日

楽しい時間は本当にあっという間。  
初めての海外は刺激的でしたし、改めてこの子と友達になれてよかったなと感じられましたし、すごく有意義な2週間だったな〜と。

ただ私には1つだけ気がかりなことが。

それは関空に迎えに来てくれている母親にどんな顔をして会えばいいのかということ。  
今回の主な資金は母親に借りていたので、一文無しになってしまったことを伝えたのも、罪悪感ゆえに騒動がだいぶ落ち着いてから、かつLINEでだったので、母親の温度感が掴めておらず、、。  
必死に働いて稼いだお金をあんなに呆気なくスられたなんて、きっと怒るだろうな〜と覚悟をしながら待ち合わせ場所へ。

すると、そこにはいつもと変わらない笑みで迎えてくれる母親が。  

「無事で何より〜!大変やったな〜笑」

「それだけ?」「そんなのでいいの?」と、私は不意打ちをくらって、これまた泣きそうでした。笑  
「命あるだけよかったやん」なんて言ってくれて、なんでそんなに寛大になれるんだろうと、純粋に不思議でした。

その後父親と会っても、「スられたお金も人生の勉強代ってとこやな」と言われ、本当に自分の両親が誇らしくなりました。


*海外旅行を通して得たもの

私が初めての海外旅行で得たもの。

それは、「自分は家族にこんなにも愛されているんだ」という“実感”でした。  
今まで特に意識することのなかった感情。かつて、自分は親に怒られないように生きているだけなんじゃないか?と思ったり、そんな思いから時には反抗的な態度を取ってしまったこともあります。そんな時でも文句一つ言わず部活に熱中させてくれ、毎日お弁当を持たせてくれ、、そんなことが一気に尊く思えるきっかけになりました。

こんなにも無条件に私のことを大事にしてくれる。

そんな2人の子供に生まれてよかった。

ここまではっきりと思えたのは、それが初めてだったんです。

今回の旅行で、失ったものは確かに大きかったかもしれません。金額にするとおよそ15万円、、社会人になり働き稼ぐことの大変さを身にしみて感じる今だからこそ、その重みが以前にも増しています。   
ただ、その失ったもの以上に、自分の中では得たものの方が大きかったのです。
家族や親友の存在。そしてその人たちからの愛情。そんな、つい当たり前になっているようなことに、ちゃんと気付けたということ。
実はその気付きは、私がウェディングプランナーになろうと確信したきっかけにもなっていたりします。その話はまた今度。


*さいごに

海外旅行って、今までは漠然とした憧れ、好奇心にしか過ぎませんでした。異国の文化に触れ、その土地柄や人々の価値観を知ったり、心震える絶景に出会ったり。  
そこが海外旅行の醍醐味だと思います。  
でも、私はそれ以上に、「自分の人生を新しい方法で捉えることができる。そこから生き方が変わる。」想像もつかないハプニングもあるからこそ、海外旅行にはそんな影響力もあるんだなぁと身をもって感じました。

そんな心持ちで異国の地に足を踏み入れると、普通に楽しむ以上に、何か得られるものがあるかもしれません。  
私自身こんなに素敵な経験ができたからこそ、これからも海外旅行は積極的に行きたいですし、ゆくゆくは自分の子供にもどんどん行ってほしいなと思います。

世界、そして自分の人生は、
どこまでも広がっている

海外に興味があるけれど一歩踏み出さずにいる人。忙しくって、家族や大切な人との時間があまり取れていない人。そんな方にとって、例えば旅行を実行したり、はたまた家族にふと手紙を送ってみたり、そんな小さなきっかけになればと思ってこれを書いています。

今はまだ自粛ムードが強く海外もなかなか行けなさそうですが、この期間をぜひ有効活用して、「当たり前」を見直し振り返り大切にしたいものですね。

拙い文章ですが、最後まで読んで下さりありがとうございました。 
また心躍る旅行ができる日を願って!


#海外旅行 #ライフスタイル #小さな幸せ

サポートしてもいいよ!という方はぜひ! 励みにますます頑張れます!