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中性脂肪って糖質とアルコールが上げるんだって!

はじめに

現代の食生活は多様化し、手軽に高糖質、高カロリーな食品を摂取できるようになりました。また、社会的な飲み会などでのアルコール消費も避けられないものとなっています。しかし、これらの生活習慣が中性脂肪の上昇を招くことは、多くの研究で知られています。働き盛りの皆さんにとって健康管理はキャリア維持・向上のためにも重要です。この記事では中性脂肪を上げる糖質とアルコールの摂取に関する機序と、日常生活で注意すべきポイントについて解説します。

糖質を摂りすぎるとなぜ中性脂肪が上がるの?

ご飯やパン、麺類、お菓子などに含まれる糖質を過剰に摂取すると、食後に血糖値が急上昇します。この時、血糖値を下げるために膵臓からインスリンというホルモンが多量に分泌されます。インスリンは血中の糖を筋肉に取り込みエネルギー源とする一方でグリコーゲンに変えるのですが、グリコーゲンが溜まりすぎると今度は効率良く蓄積可能な中性脂肪に変換するようになります。つまり、炭水化物の摂りすぎは中性脂肪を上昇させてしまうのです。

アルコールで中性脂肪が上がるのはなぜ?

アルコールを摂取すると、肝臓での分解過程でアセトアルデヒドという物質が生成されます。この物質は、脂肪酸の合成を促進し、結果的に中性脂肪を増加させます。また、アルコールは食欲を刺激する効果もあり、食事量の増加にもつながることも。さらに、アルコール自体にもカロリーが含まれているため、過剰摂取は中性脂肪の増加だけでなく、肥満の原因にもなってしまうのです。

中性脂肪が500超えてたら急性膵炎リスク!

中性脂肪が高すぎる場合、例えば500mg/dLを超えている場合はかなり危険です。膵炎発症リスク減少には<500mg/dLが医学的管理目標となります。健康診断でこれくらいの数字が出ている人は要注意です。すぐに病院に相談しましょう。

日常生活での対策はどうする?

糖質とは何かを知る

  • まずは何が糖質で、何が糖質ではないのかを知ることが大事です。例えば炭水化物はよく糖質と同じ意味だと思っている人はいませんか?炭水化物は糖質に食物繊維が含まれたものになります。例えば全粒粉の製品、根菜などの野菜、豆類は複合炭水化物と言われ糖質もありますが、食物繊維も多く含まれるのです。同じ炭水化物でも選び方によっては糖質の量を減らすこともできます。

  • 食事の仕方も重要です。糖質のドカ食いはインスリンを過剰に分泌させ、中性脂肪の合成を促進させます。一回に食べる量を適量にし、規則正しく摂取することも重要です。

アルコール摂取の管理

  • アルコールの摂取量には特に注意し、適量を守りましょう。特に、晩酌を日課としている方は、アルコールフリーの日を設けるなどして、摂取量を調整することが効果的です。

  • また飲むときはアルコール度数が高い飲料よりも、度数が低いものや、カロリーの低い飲み物を選びましょう。酔いにつられ食欲も増しがちです。おつまみは糖質の控えたものを選ぶなど工夫しましょう。

まとめ

働き盛りの世代では、日々の忙しさから食生活やアルコール摂取に無頓着になりがちです。しかし、中性脂肪の増加は様々な健康リスクを高めるため糖質とアルコールの賢い管理が求められます。あなたは適切な知識を持って日常生活に取り入れられていますか?正しい知識は健康を守り、より充実した生活を送ることができると思います。脂質異常症を放置されている人は、ぜひお近くのクリニックにご相談ください。当院もお待ちしております。

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