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【小説】救われない少女

※これは夢の中で見たものなのでかなりつじつまが合わない箇所があります。 ご了承ください。 また過激な描写が含まれます。 あまりいい終わり方はしません。

救われたい。そう願っても誰も救ってはくれなかった。 今日も悲しいほど残酷な日が始まる。

ーゴンッ
鈍い音がして体が痛くなる。 視線を上げるとぼやけて見えないが誰かが立っているのが分かった。 「この恥晒が!」耳元で叫ばれた。すぐにまた鈍い音がする。もう何も見えないし、痛みも感じない。笑われている声も聞こえてはいるが、それも慣れた。ただ、この日々が終わればいい、その考えでずっと耐えていた。

何もされなくなったと思って視線を上げた。窓の景色外を見る限り、昼を少し過ぎたあたりだ。私は気を失っていたのだろうか。ふと周りを見れば、知らない部屋に閉じ込められ、手枷をかけられていた。『売られるのかな』回らない頭で導き出した何とも単純な答え。その時、部屋に誰かが入ってきた。あわてて目を瞑った。髪をつかまれて、ずるずると引っ張られた。私は薄目を開けたがその途端に殴られた。そこからの記憶はない。

次に目を開けたのは夕方だった。裸にさせられ、鞭で打たれたような跡が夕日に当たって生々しく見えた。木に縛られているのか身動きが取れない。かなり森の奥らしく誰の声も聞こえない。手枷もされたままだった。ここは夜になれば冷える。あの人達は私を亡き者にしようとしてる。小さくせき込むと血が出た。ああ、私は死ぬのか。そう思うとやっと救われたような気がした。

最後に見た景色は初めて見た白い月と赤く血塗られてただただ苦しくうめく無様な私の体だった。



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