ボランティア受入れノウハウを学んでみた…
北九州市市民活動サポートセンター あんbeです。
先日受入説明会を実施したNPO活動体験プログラムが始まります!
このプログラムは、参加者に実際にNPO活動を体験してもらうことに加えて、受入れNPO法人にもボランティア受入れに関するノウハウを学んでもらう、双方に気付きや学びの機会となるようにと組み立てられています。
市民活動サポートセンターとしても初めての取組みなので、いよいよプログラムが差し迫ってくるにつれて、アレは大丈夫か、こうなったらどうしよう?等と、課題が浮き彫りになってきました…
参加者、NPO法人それぞれに活動体験プログラムに参加して良かったと思ってもらうように、ボランティアの受け入れについて、毎度お馴染み特定非営利活動法人あそびとまなび研究所理事長秋葉さんに、あそけんの現場ではこんなふうにしてるよ!とレクチャーいただきましたので、学んだことを備忘録がてら書き残します。
マッチングって単純じゃない…
正直な話、ボランティアのマッチングについて、「ボランティアしたい人がいて、ボランティアを必要としている団体があって、需要と供給がマッチして、はい行ってらっしゃい!」そんな風に考えていました。
でもそれだけじゃないんですね。改めて考えてみると当たり前のことばかりでした。
もしもに備える
準備8割。ボランティア受入れにも事前準備が非常に重要です。
ボランティアの方々が活動に参加して、無事に家に帰る。これが最低条件。
万が一があっても、大事に至らないような体制を整える。
その上で、参加者、団体双方が目的を満たすことが出来ればとても良いプログラムだったと思ってもらえるのではないでしょうか。
参加への同意
今回の参加者には高校生が含まれますので、彼らの保護者に活動参加の同意をいただく必要がある、そういう認識でした。
しかし、秋葉さんは大人の参加者自身にも活動参加への同意をいただいた方が良いのではとの見解でした。
というのも、参加者はともすると手伝ってあげるという認識で来る人がいるとのこと。
団体からすると、受け入れてあげているという認識。
そもそもボランティアは自己責任で行うもの。
自分に何かがあっても本人の責任。他人に何かをしてしまっても本人の責任となります。
そういう意味で、参加者には相応の覚悟―と言うと仰々しいかもしれませんが―を持って参加していただきたい。
何が起こり得るのか、起こったらどうするのか、そうした認識を持ってもらうためにも、大人も子供(子供は保護者)も活動内容やその補償等に同意して参加していただく、とのことです。
参加者に守ってもらう約束事(あそけんの場合)
・指導員の指示に従うこと(安全のため)
・ボランティア保険のこと(万が一の補償について)
・写真撮影の許可(参加者や団体の利用者はもちろん、通行人にも肖像権アリ)
・守秘義務のこと(活動で知り得た個人に関わる事実全て公開NG)
・飲料、衣服等、当日の装備のこと(飲料は自分で用意する、くるぶしまでの靴下はNG等安全な服装)
・参加者同士の連絡先交換NG(参加者同士のトラブル防止のため)
・緊急連絡先(大人の参加者ももちろん)
他にもまだまだありますし、活動内容、場所などによっても内容は変わってきます。
大事なのは、「何がダメなのかをハッキリ書くこと」だそうです。
実際の活動をイメージしながら、作成すると良いかなと思いました。
以上のような約束事を記載した同意書を用意して、事前に提出してもらうことが望ましいです。
有事に備えて
何かあったときのため、受入団体さんにはボランティア保険に加入いただいています。
保険は今回の社会福祉協議会のボランティア活動保険のほか、森林ボランティア保険など、受入れ現場によって様々です。当然、補償範囲、内容も様々なので、適切な保険に入ります。
活動体験プログラムの初日に行うオリエンテーションの際には、ボランティア保険とはどういうものなのか、補償の範囲等、事前に説明し、理解してもらおうと思います。
活動中の連絡先はサポセンが窓口になると良いだろうとのこと。
幸い、サポセンは土日とも開館していますので、窓口となり、有事の際は職員や緊急連絡先にいち早く連絡が取れる体制を整えたいと思いました。
双方が学びや気付きを得られる仕組みの提供
参加者のほとんどは何かしら目的を持って参加すると思いますが、中には、目的を持たないまま参加する方もいるかもしれません。
逆に言えば、参加者にハッキリと目的を自覚してもらえるよう誘導する必要があるとのことです。
誘導する手法の一つとして、簡単な日報(何をしたか、どうだったか、次は何がしたいか等)を出させたりして、その日の活動を振り返る時間を与えることを教えていただきました。
それを全体にフィードバックできると尚良いですね。
今回の活動体験プログラムの最後に振り返りの時間を設けるつもりでしたが、数か月かけて実施されるので、まとめて振り返ると内容の薄いものになりそうです。
各回毎に簡単にレビューしつつ、一回一回に目的を持って取り組めるような場を作ることを検討したいと思います。
さいごに
今日の秋葉さんの言葉で印象的だったのが、「ホショウする」という言葉でした。
通常のボランティア派遣であれば、派遣される人の身分を派遣元が“保証”しているそうです。市が派遣するときはそうでもないみたいですが…
中学、高校、大学、企業、NPO、社協etc…ボランティアには色んな人が参加します。
あそけんには人の伝で集まる方が多いそうで、つまりある意味お互いに所属や身分が把握できます。一方で今回の活動は人伝ではなく、お互い知り合って間もないですし、その人や団体の背景までは見えませんので、その分参加者、団体双方の不安や不安定さも大きいと思います。
そのため、今回のプログラムでは、主催者側の我々が参加者の安全も、受入団体の不安も、あるいは双方の学びや気付きのきっかけも、ある意味“保障”するつもりで臨まなければいけないのだと認識を改める機会となりました。
少しでも不安が減って、お互いに活動を楽しみながら、学びを深めることができますように。
以上、だいぶとりとめのない文章になってしまいましたが、今日学んだことを書き連ねてみました。
あんbe
あそけんのけいさん(秋葉さん)のコメント
「けんばは、わくわく、たのしみしかない!」
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