渋谷幕張の対策

昨日は渋幕の学校別SAPIXオープンでした。

渋幕は学校別以外(四谷大塚の合不合、サピックスの合判オープン等)にも校舎貸し出しを積極的に行う学校なので、この時期はたくさんの受験生予備軍とその保護者が校舎を訪れます。校舎貸し出し模試の前日は在校生に「机の脇の荷物をロッカーに入れる」ように指示があるそうです。

さて、渋幕は4科目全てに於いてかなり癖のある出題をする学校です。そのため学校別対策はマストですが、SSの冠コースはなく、学校別オープンも年一回しか行われません。理科・社会の大問誘導型記述問題、国語の文学史・文豪の作品は「各家庭で対策、過去問を講師が採点、得たものを模試で試す」だけでもそこそこ仕上がりますが、算数はちょっと難しい。問題そのものの難度が高い開成や灘、厳しい時間制限内で書き出し根性が求められる筑駒とはまた違って、中学幾何の知識の有無が問われる設問が散見されるんですよね。

特に平面図形の大問4対策としてピタゴラスの定理、メネラウス・チェバの定理、有名三角形(七五三、ナゴヤ)、直角三角形の中の直角三角形あたりの知識は知っておくと有利かと思います。

▼2020年 一次試験 大問4(2)

ピタゴラスの定理で瞬殺。2秒で解けます。

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▼2019年 一次試験 大問4(1)

直角三角形の中の直角三角形の問題。ピタゴラスの定理と相似比だけで30秒で解けます。根号√ は最終的に必ず外れます。

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▼2019年 一次試験 大問4(2)

超有名問題のアレンジだと気付けば瞬殺。一辺2cmのマス目を書きましょう。

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▼2018年 一次試験 大問4(2)

120度の有名三角形(七五三)の知識があれば30秒で解けます。

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▼2017年 一次試験 大問4(2)

120度の有名三角形(七五三)と60度の有名三角形(ナゴヤ)は組み合わせて出題されることが多い【対角の和が180度になり円に内接する四角形になるから】という知識を知っているかどうかだけですね。

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上記のように渋幕の図形問題は知識がダイレクトに得点に直結する系が多いのが特徴。こういう問題は数学使って瞬殺して余った時間で他を解くべきです。目標は時間内に合格点を取ることであって、小学生らしさを追求することではありません。

辺の長さが無理数にならない図形ネタは有限ですから、大人がそれをどうアレンジして問題作成しているかの背景を知ることは大きなアドバンテージになります。私が無料のNN模試を併用して場数を踏むことを推奨しているのはこうした理由からです。対策がしっかりできていれば、合判の偏差値が足りなくても届きます。逆にノー対策だと安全校判定が出ていても足元を掬われることがあります。ガンバレ!!


補足>
・リラックス体操は入学後は行われません。
・定期考査は紙質が劣化、問題用紙のカラー印刷も無くなります。


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