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ヨガとの出会い

苦しかったときの夢の中で

ヨガとの出会いは2011年。東日本大震災での実家の被災に加え、当時日本の人材系IT企業に属して極限状態になるまで働いていた私は、精神的にも肉体的にもボロボロ、右も左も上も下もわからないトルネードに巻き込まれているような状態で、どん底を這って生きているような時期でした。
そんな中短い睡眠時間の中で白い繭のような空間の中で全く面識のない女性にヨガらしきもの(当時どういうものがヨガなのかわからなかったので)を習う夢を見たのです。

コンセプトスタジオVeda (現 Veda Tokyo) との出会い

数日後書店を通りかかったところ、雑誌の表紙にその夢の中で私にヨガを教えてくれた方を見つけ、あまりの衝撃にその雑誌を手に取り彼女のことを調べました。
彼女の名は”吉川めいさん”であること、そして2011年の3月に表参道にVedaというスタジオをOpenしたということ、そして彼女が教えているヨガはアシュタンガヨガという呪文のような名前の(笑)ヨガであるということがわかりました。
その雑誌を手にとった翌日すぐにVedaに連絡をし、その日のレッドクラス*に参加したことがはじまりでした。
当時ヨガなんておしゃれな人のためのファッションだと思っていたし、毎日あまりにも疲弊していて、体を動かすこともままならず、タバコやお酒やジャンクフード、無睡眠などの不摂生をはたらいていた私でしたが、何かに突き動かされるように、何がなんでもそこに行かなくては、という気持ちで慣れない表参道に降り立った記憶があります。

表参道時代のコンセプトスタジオVeda

初めてのヨガ、身体があったことを思い出した

レッドクラスがどんなクラスなのかもわからず参加してしまったのですが、当時私を入れて2名のクラスでした。目まぐるしく呼吸と一緒に変わっていくポーズはまるで魔法のようで、体や頭にパンパンに詰まっていた何かが一気に軽くなり、「一体私の身に何が起こったんだ」という呆気に取られたような感覚が残りました。私、生きてたんだ、息してたんだという気づきがあったことにも驚きました。

足を揃えて立つとか、指と指をつけて手を合わせるとか、鼻の先端を見るとか、足の指をマットにつけるとか、前屈みになるとか、どれもシンプルなことのように見えて、その当時の”特大不健康”な私にはまるで、説明のつかない奇跡みたいな、ジェットコースターのような時間でした。

その時のスタジオの空気感とか、めいさんが来ていた鮮やかなオレンジのウェアとか、隣にいた方の髪が美しかったこととか、写真をとったかのように今も鮮明に記憶にのこっています。

あまりにも呆気に取られていた私は、どなたともお話しすることなくボーッとスタジオを出てしまったのですが(元々すごい人見知りで根暗だというのも理由です笑)、膨張して爆発しそうだった脳がバチんと強制的にブレーカーを落とされたような状態でメトロに揺られて帰宅しました。

それからというもの、アシュタンガヨガが私の生活の中に欠かせないものになるのは時間がかかりませんでした。

Instagram Link : https://www.instagram.com/saorilemyuimoue/


*レッドクラス : アシュタンガヨガの練習には、自主練ベース+先生が適宜アジャストを施す『マイソールクラス』と、先生のカウントでその通りに体を動かしていく『レッドクラス』があります。通常初心者の方はマイソールクラスでポーズやその順番の指導を受け、先生から許可が出たタイミングでレッドクラスに参加することになります。

※こちらの記事はVeda Tokyoを通して2023/8/24に配信されたエッセイ(タイトル: Free Breathing with Sound vol.1 私のヨガの原点)です。

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