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未知図

何処へゆけばいいのか分からなくて
何処へいきたいのかも分からなくて

膝を抱えてたよ
顔をうずめて

何も見たくなかった
これ以上何も
なのに知りたいと願った
この胸の中で荒れ狂う
すべてを

壊れかけた椅子は私を乗せて
軋んだ音を立てる

私が立つのが先?
椅子が壊れるのが先?

どっち?

四方を囲む
朽ちた壁板の隙間から僅かに
漏れてくる光は
闇を照らすため?
それとも
闇を教えるため?

答えは何処にもなくて やっぱり

何処へゆくのかも
何処へいきたいかも

何も分からなくて
分からないままそれでも
ここにいることもこれ以上
できないの、これ以上

透けるような螺旋階段が降りてくる
朽ちた板木に踏み出したら
折れるのはどちら?
私の足?
それとも

どちらでも構わないよ、もう、だって

思いきり駆け出すんだ、
それが
光の中なのか
闇の中なのか
それさえ知らぬまま

駆け出すんだ
私が立ち上がった途端崩れた椅子の亡骸を
踏み拉いて
まだ膝を抱えて
顔を埋めてる私を置いて
置き去りにして

もがれた羽根はすっかり乾いて
一息吹きかければ 粉々に砕ける、なのに
そのすぐ横でほら、
蛹の背が 割れるよ、今

だから
手を広げて
両手を広げて
駆け出すよ この足で
駆け出すよ ここから

描かれていない道を 真っ直ぐに

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