2004年04月12日(月)
昼間の陽射はもう、春じゃない。額に添えた手がなければ、反射的に瞼を閉じてしまうくらいに、それは容赦なく眩しい。もうほとんど花びらの散り落ちた桜の木の下を、私は今日も自転車を走らせる。時々風に乗って、残り少ない花びらがひらひらと、私の目の前で舞っている。レンガ敷きの道の両脇には、眠るように薄桃色の花びらが重なり合って休んでいる。
娘はこの春から制服になった。紺色のダブルのブレザーとひだスカートを着た娘は、なんだかもういっちょまえの少女になったかのようで、その誇らしげな頬は少