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面談と草むしりと私
先週は、ひどい風邪に苦しみました。在宅ワークの仕組みがあってよかった。何とか〆切仕事だけは穴を開けないようにと、苦しみつつも頑張りました。平社員だったら〆切仕事も責任も少ないから、絶対寝て過ごすのにな…と思うこともしばしば。
そんな中、私は木曜日だけでもとにかく出勤することが目標でした。その日は役員さんが私と面談しに来るのと、職場の草むしりが予定されていたからです。
職場の草むしりは、外すわけにはいかない。なぜなら来月、年に一度の業務用エアコン法定点検(義務)があるからです。草むしりをしないと、エアコン室外機までの通路が雑草ボウボウになり、室外機本体にも雑草がまとわりついて点検業者さんが難儀してしまいます。
夏の草むしりはしんどいので協力してくれる有志を事前に募ったら、いつも私に文句を言う怖い部下ちゃんも手を挙げたので、私はビックリ。「そういうの、嫌なのだと思ってたよ」と私が言うと、「そんなこと無いですよ」と真顔の部下ちゃん。
加えて、役員さんの面談は急きょ決まったものでした。面談に来る役員さんは、たびたび私のピンチに励ましをくれた優しい優しいMさんです。
私もMさんと話がしたいので、がんばって体調を何とかしました。
そして木曜日。
まだ本調子では無いものの、とりあえず座って仕事はできそう。食欲が無いので、ゼリー飲料を食べて出勤しました。しばらくしてやってきたMさんの服装は、とてもラフでした。どうしたんですか、その出で立ちは?
「どうしたって、セノママさんが面談の後に草むしりするって言ってたでしょ。ボク、手伝う気マンマンだよ。」と、笑顔のMさん。
あ、ありがとうございます!アナタいい人ね!!(涙)
さて。Mさんの面談の目的ですが、先日本社で起こったパワハラのケーススタディでした。
ある役員さんが、お酒の席で部下を叱責。叱責された部下さんが「あの発言はパワハラです」と後で訴えてきたとのこと。
役員さんは「私がその発言をしたことは本当です」「上司と部下の信頼関係が結べなくなったので上司を辞めます」と言い、役員を退任されました。
ただ、その発言が世間一般的にパワハラに当たるかといえば、グレーゾーンなのだそう。ふむ。
Mさんは「どうしたら、そういうことが無くなると思う?」と、各課の課長に聞いて回っているのでした。私なりにいろいろ考えて話しつつ、私の悩みもMさんは聞いてくださいました。特に、怖い部下ちゃんがいきなり怒ってくるのが怖いと。Mさんは、うんうんとうなずきながら私の話を聞いてくれました。
面談の後は、1時間草むしりをしました。怖い部下ちゃんも、頑張って雑草を引っこ抜いております。頼もしい。
私がMさんと並んで草をむしっていると、Mさんがポツリポツリと話を始めました。
「セノママさん。人の上に立つということは、たくさんの人に怒られるってことだよ。ボクも関連会社の社長をしていたころは、部下だけでなくお客さんにもたくさんたくさん怒られた。今だって、そうだよ。」
「セノママさん、へこたれちゃダメだよ。」と、ニコニコしながら言うMさん。
そっかー。そういうものかー。
でも怒られるの嫌だなー。しかたないのだろうけど。
上に行けば行くほど怒ってくる相手も数も増えて、言い訳ができる場所は逆に無くなっていく。パワハラと言われて辞めた役員さんも、心が折れちゃったんじゃないのかな。などと思ったりなんかしたりして。
私はもう上に行きたくない。けれども部下ちゃんたちが育ってきたので、今のままではいつか部下ちゃんたちの邪魔になる。かといって、平社員に戻るのもつまらなさそう。
今後の身の振り方について、私はそろそろ決断しなくてはなりません。へこたれずに、行けるだろうか。この先へ。
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