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エッセイ集

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日々書きとめたエッセイをまとめています。
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#旅する日本語

旅する日本語「寧静な時間のなかで」

東京の夜景は静かだ。 どんなに人々があわただしい状況下にあっても、それはなにひとつ変わらず、毎晩ただ静かに光を灯しつづけている。そんな光景を見ているとじぶんの心も穏やかになっていくのはきっと気のせいではなくて、どこか不安定だった心も次第に落ち着きをとりもどしていく。ただただ夜景を眺めているその時間は自分を静かに保つことができる気がして、わたしにとってなくてはならないひとときだ。 夜になると無数の光が灯ること。夜景を見ながらひとり穏やかな時間を過ごせること。大切なひととおなじ

夜明け前の月とともに

久しぶりに朝はやくに家を出ると空はまだほんのりと薄暗くて、ふと昔のことを思い出した。高校生のときとか夜が明けるタイミングで家を出ることが何回かあったので、なんだかそのときの記憶が蘇ったかんじ。 この空の色をみるのも久しぶりだなあ。 夜明けまであともうすこし。 10分ほど歩いているうちに辺りも明るくなってきて、それに比例するように月がほんのすこしずつ青い空に溶けていって。 そんな夜明けの空に浮かぶ月をみていると、まるで自分だけがそれをひとりじめしているように感じるのはわた