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企業広報バイブル #48 外人社長の好きな言葉 URANEGO

🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵

バリキャリなアメリカ人社長。会社は総合エンタメ会社なので様々なサービスを展開していた。素敵な事に、この社長、日本語がペラペラであった。
喋るのはね、、、一見流暢なのですが、流石に客先で皮肉を言われても、それが皮肉だと分かるまでには至らず、めっちゃニコニコしているので隣でハラハラすることも多かった。それは、流石に難しいよね😆

ある部門責任者との打ち合わせ、新規事業に関するお話しでした。
私も広報ネタになるかもと同席していた。
ふむふむ、、、面白そうな取り組み。

と、突然、社長が
「それ、XXさんとYさん(他の部門長)に裏ネゴしてる?若干ビジネスとしてカニばらないかなあ」
「裏ネゴ???」🤣(どこでそんな日本語を習得したのであろうか)

社長曰く、いきなり次の全体会議で、社長とも話を進めていますが、とこれを切り出した時に、そのお二方が驚かないか?大丈夫なのか?という事であった。

「裏ネゴは大事でしょ。何人へもサプライズはだめだよーー」
(どっちが日本人なのかわからない)
予め、関わってきそうな部門の責任者には話をして意見を聞き、違う意見がでたら納得し合うまで話しあって欲しいと言っていた。

「まあ、どうしても意見がまとまらず、それでも進めた方がいいと思ったら会社としての最終判断は僕なんだけど、、、まったく状況を知らせずにいきなり会議で、はダメだよ」

確かに、、、、ちょっと話は違うけど、私はその時に、ふと、こんな出来事を思い出していた。

少し前、アメリカ本社のテレビ部門で、当時有名であった美人社長が人気テレビドラマの追っかけ配信を提案した。業界初の取り組みである。事件物などの連続ドラマの途中を見逃してしまうと展開が分かりづらくなる。視聴者からの残念がる声が多く届いていて、そこからの発想のようだ。一定期間、局のwebサイトでオンエア後のドラマが見れるようにしたい。

一見良いように思えるが、これが他部門からは猛烈反対を喰らった。本当に一話、一定期間だけですか?ビデオオンデマンドの波が少しづつではあるが、着実に、じわじわと起こり始めていた。世の中がビデオオンデマンドの方向に向かう助けを先頭切ってする事になるのではないですか?当社にはDVD部門もあるんですよ!DVD部門の将来をどう考えているのですか?

また、自分の部門、テレビ部門からも猛烈バッシング。そんなことしたら、毎回追っかけ配信見ればいいや、っていう人が増えて、ドラマの視聴率が下がるじゃないですか?決まった時間にテレビの前に座る、という視聴習慣が壊れてしまう!

美人社長は調整に明け暮れたが、周囲は譲らなかった。
そして、本社社長もGOを出した。
理由は、「会社の都合で、ではなく、お客様が何を求めているのかの方が重要だ。エンターテイメントはお客様が求めている方法で届ける、その方法は時代とともに変わる、変化を恐れず楽しもうじゃないか」

当時の超人気テレビ連続ドラマ。見逃し配信はスタートした。
結果、視聴率は落ちるどころか、伸びたのである。



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