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「パッシブ・アグレッシブ」を解き明かす。

前々回「生き甲斐の見つけ方」でもちょっと触れた「自分の真実を生きる」お話はとても大事なので、もう少し詳しくしたいと思います。

自分の真実からずれた、言動、行動をする事で陥る状態「Passive Agressive」(パッシブ・アグレッシブ)直訳すると「受動的な攻撃」という状態を理解する事は、健全で持続可能な家庭、団体、会社、コミュニティー、社会を築くためには欠かせない一般常識です。


「Passive Agressive」(パッシブ・アグレッシブ)の例

恵子さんとクラスメイトの孝雄くんは、試験に向けて一緒に勉強をしていました。孝雄くんはクラスの人気者で目立つタイプです。勉強中、孝雄くんが恵子さんに「コーヒーブレイクしようよ!」と言いました。恵子さんは、ちょうど勉強に乗っているところでしたが、なぜか「うん、後でなら良いよ。」と言えず、孝雄くんと休憩をする事にしました。休憩中、孝雄くんは自分の話ばかりをしていて、恵子さんはもっぱら聞き役でした。それはいつもの事でした。その夜、恵子さんは友人のあかねさんに電話をして「孝雄くんは子供っぽくて自己中。」などの悪口を言います。あかねさんは恵子さんに「じゃあ一緒に勉強するのをやめたら?」と言うと、恵子さんは「うーん、でも孝雄くんは私の尊敬している先輩の弟だから、、、。」と返答し、そのまま一緒に勉強を続けると言います。次の日、孝雄くんは解けない問題がある度に恵子さんに質問をしました。恵子さんは自分の勉強を中断しては孝雄くんの質問に答えました。このような日々が続き数週間後、試験の結果が出ました。孝雄くんの方が良い成績でした。孝雄くんは恵子さんに「恵子さんの方が僕より頭が良いと思っていたのに、いや〜びっくりだな〜!」と言いました。恵子さんはあまりのショックと怒りで「あなたのせいでしょ!」と言いました。孝雄くんは唖然としました。

この場合、恵子さんが「パッシブ・アグレッシブ」です。

なぜ「パッシブ・アグレッシブ」になる?

孝雄くんの兄に憧れていた恵子さんは、その先輩に少しでも近づきたい、少しでも良い印象を与えたい、また、人気者の孝雄くんの友達でいたいという動機で自分のリズムを崩して自分の真実の境界線を超えて孝雄くんに合わせたり、孝雄くんの助け役になってしまいました。

恵子さんは自分の勉強がはかどらないと気がついていながらも、孝雄くんが自分から離れて他の勉強友達を見つける事がとても怖くて、表面上良い顔をしていました。気づきながらも何も言わず、自分の真実の境界線を超えた行動を続けているうちに恵子さんは自分の力と自信を失っていきます。そして恵子さんのインナーチャイルドが「私はどうなるの!」という反発し始めます。

自分のインナー・チャイルドと親密な関係を育んでいない恵子さんはその声に耳を傾ける事ができず、その不快な気分の原因は孝雄くんの自己中心的な行動だとしか考えられず、孝雄くんの悪口を影で言い始めます。

そして、この不快感が続くと遂には怒りが抑えきれなくなり、その怒りは自分が自分の境界線を超えて合わせた相手に向かいます。

どういう人が「パッシブ・アグレッシブ」になりやすい?

Neuroscience「神経科学」の観点で見ると、特に女性の「ソーシャル・ナーバスシステム」(社交の交感神経系)は、人との繋がりを感じる事で安心感や満足感を得て、気分が良くなるホルモンが出るような仕組みになっています。ですから、相手に嫌われるかもしれない、仲間外れにされるかもしれない行動や言動は、危険信号とみなされます。

しかし、自分の真実の道を生きていくには、自分の「YES」と「NO」に正直に対応ができる必要があります。

「相手の行動を批判する事になる可能性があるから」とか、「自分勝手な人間だと思われるのが嫌だから」などの理由で自分の真実に正直に対応できないでいると、自分にとって好ましくない状況に停滞する事になり、インナーチャイルドの怒りや悲しみを無視している自分に対しての怒りも通りすぎると、次第に無気力になって自分らしく生きる自由のない人生が普通の事になっていきます。

男性は、競争して勝つ事で安心感や満足感を得るので、そのような状況を探して見つけると気分が良くなるホルモンが出るような仕組みになっています。(だから男性の方がゲームに依存しやすいのですね。)

Psychology「精神科学」的に言うと、「社会の中で自分は弱者、または被害者だ」「権力者の言う事を聞かないと自分の生存が危うい」「自分の欲求は叶わない」などと言う自己価値の低い潜在意識が刷り込まれている方、トラウマを抱えている方が「パッシブ・アグレッシブ」になりやすいです。

子供の頃、権力者(両親や周りの大人)の言う事を聞かないと、おあずけを食らったり、虐待、お仕置きをされたり、泣いたり叫んだりしても無視され慈しみを知らずに育ったり、自己価値の根本がしっかりと根付くような無条件の愛を注がれずに育った方です。

こういうタイプの方の盲点は、自分のリズムを崩してでも他人の気持ちや仕事を優先して「こうなりたい」または「こうあるべき」自分を演じる事で、自分が「出来た人間、良い人間」だと信じてしまうところです。癌や自己免疫疾患の原因にもなります。

どうやったら「パッシブ・アグレッシブ」を止められる?

神経科学的に、特に女性は「相手に嫌われるかもしれない」「仲間外れにされるかもしれない」行動は危険信号とされるので、自分の真実に正直に行動する事で相反する時、恐怖心と不快な感覚が伴います。

さて、実際に自分の行動を変えていける鍵となるのが、恐怖心やストレスを扱う、交感神経、副交感神経の「許容量」を増やす事です。

無意識に恐怖心に負けて「NO」を「YES」としてしまう前に、神経系から送られたメッセージを身体でまず体感して、呼吸を落ち着かせる事で、冷静に意識的に自分の真実の道を判断出来るようになります。そのために有効なエクササイズが「ブレスワーク」「ソマティック・アウェアネス」です。

そして「ノンバイオレント・コミュニケーション」を用いってコミュニケーションする事で、相対する意見や要望を、相手に敬意を表しながら有効的に伝える事ができます。それでも去っていく人はいるとは思いますが、そういう人とは縁がなかったのだと思えるようになる事も大切です。

自分の真実を大切にする選択をしていく上で失っていく人、物、事との関係は、共依存の関係であって、自分の人生を最大限に生きるために必要な大事なエネルギーを消耗していた証拠です。共依存な関係を手放す覚悟をしましょう。

この新しい生き方はあなたに勇気と力を与え、着実に自分が自分の人生のクリエイターだという責任感と手応えを感じさせてくれます。

精神科学的には、本人が自分のトラウマに気が付いて、傷ついた自分という存在全てを受け入れ、慈しんであげる必要があります。

解離されていたインナーチャイルドの怒り悲しみに寄り添い、耳を傾け、慈しみ持って会話し、セルフ・コンパッションをマスターする事で、あなたの真実、心を信じて勇気と自信を持って行動するためにとても必要なエネルギーにアクセスする事が出来るようになります。

そうすると、もうちょっと楽に「あるがまま」の自分で生きる幸せが自然になってきます。そうなれば、「パッシブ・アグレッシブ」になるような関係はあなたの人生から自然と消えていくでしょう。

付け足し。

「自分の死」「愛する人の死」「孤独への恐怖心」または「失敗をした恥」「恥をかく事への恐怖心」などの困難な感情としっかり寄り添う為に有効的な方法として自分の経験からオススメしているのが「ダンス・ムーブメント・サイコセラピー」「ブレスワーク「サイケデリクス」です。

最後まで読んで頂いてありがとう!✨🙏✨


Eyeto ✨👁✨






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