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商業施設での注意から考える、現代の生き辛さ

私は勉強のために、よくマクドナルドに行く。スペースは比較的広く客入りも良い。ある日の出来事だ。夜遅めの時間帯に声を出しながら勉強していると、数席離れた場所のお客さんから遠慮がちに「声を出さずに勉強出来ないですか」と言われた。そんなに大声じゃないけどな、と思いながら私は席を移動した。その人はPCを持ち込んで作業しており、集中出来ないと感じたようだ。

はい、ここでいくつか疑問。
①もし私が反論してたら、どうなったか
②他の方法はなかったか
③なぜこんな事が起こったか

まず①だが、相手が引き下がるケースと喧嘩になるケースが考えられる。後者が発展すれば店員さんが出てくる。

次に②だが、その時店内の客入りはかなり少なかった。だから気になるなら「自分が移動する」選択肢だってある。

最後に③。勉強は静かにするのが一般的で、私にも非はある。だが日中騒がしい中、勉強してる人だって珍しくない。そんな中談笑をするお客さんも結構いる。(※そちらの声の方が大きい)「声を出す」という点では同じなのに、なんか変だ。考えられる要素としては

*相手に対する言いやすさ
*TPOをわきまえる

が挙げられる。「相手に対する言いやすさ」の点なら、私は見た目が若く大人しい。①と②を満たす。次に「TPOをわきまえる」点なら、②と③を満たす。ここで、同店舗で起きた別ケースの話をしてみる。

その日は休日のお昼過ぎだった。定年してかなり経過した男性が、本を持ち込み大声で音読していた。他にも小さな子に変に構ったりと周囲はやや迷惑そうだ。客入りも多いが誰も注意出来ない。なぜだろう?

それは「そんな人物に注意して、変なことになったら困る」という心理だろう。近年は自分が損しないように、見知らぬ人が非常識なことや困ったことをしていても言わない/言えない風潮になっている。それは自分を守る上では正しい。しかし上記の2つの例を踏まえると

言いやすさ  >>>  常識

になっている気がする。これは会社や学校などでも言える。だがいつからか商業施設や公共の場などプライベート空間でも、この傾向は強くなった。列に並んでいて順番抜かしされても言えない人も珍しくないだろう。

同じプライベート時間で言うなら、商業施設よりも公共の場 (道路/公園など) の方が言いやすいし起こりにくい。「守るべきルールがある」との認識が強いからだ。冒頭の私の例の是非は分からないが、

現代って下手なことが出来ない(許容範囲が狭い/当たり前のことが言えない)から、生きにくいよね

と改めて思った出来事だった。


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