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まさかね。

わたしは今、高齢者をケアする仕事をしている。
いわゆる介護職である。
10年前の自分が聞いたら「まさか」と思うだろうな。
希望の大学に入って心をワクワクさせていた。好きだった英語やその文化を、関心の近い人達と学べるのだから。
その頃何かつきたい職業があったわけではない。けれど、ぼんやりと海外や英語には関係ある仕事かなとは思っていた。

それでも、もうこの仕事を始めて5年以上が経った。
それを聞いたら「まさかそんな」と思うだろう。


高齢者ケアの仕事と言っても、様々だ。
わたしは特別養護老人ホーム(通称:特養)というサービス形態で働いている。
そこに住んでいるお年寄りのケアをする。いわゆる「老人ホーム」と呼ばれる括りだ。
大学の友達には時々事務をしているのかと思われているが、ゴリゴリの介護現場でおじいちゃんおばあちゃん達の食事やトイレ、入浴などを手伝っている。お年寄りにとっては一番身近な存在だ。

わたしが働くのは、特養の中でもユニット型特養という個室タイプ。
1ユニットには10人の住人(!)が住んでいる。
そして1フロアには2ユニットあるので、20人のお年寄りと日常的に関わっていることになる。

こんな感じのレイアウトだ。


https://job-medley.com/tips/detail/541/
なるほど!ジョブメドレーより



個室なので物理的にプライバシーが守られつつ、リビングなどの共有スペースに出ればご近所付き合いもできるというのは、いいなと思う。

一人部屋があるというのは、自由の余白がある。自分のお気に入りの物が置けて、周りの音に邪魔されず好きな音楽やラジオが聴けて、家族や友人水入らずの時間が過ごせるということだ。
その部屋の内観・過ごし方は「自分らしさ」を反映する。

ふと、仕事内容を詳しく知っていたら、やれていただろうか?と想像することがある。
いや、無知だからこその勢いと若さでやってこれたのだと思う。
ほんとうに面白い仕事だなと思う日もあるし、
もう無理。なんだこの仕事!?と思う日もある。

周りのように要領よく動けず今でも迷惑をかけてばかりだけど、泥臭くやってきた。
今までもこれからも思うと思うけど、自分が選んだのだしどうせなら納得できる道にしていきたい。


読んでくれてありがとうございます。


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