見出し画像

無料体験版が配信された黎の軌跡を是非ともやって欲しいので勢いで書きました〜軌跡初心者向けの単語説明を添えて〜

こんにちは。だんだん寒くなりましたね。

久しぶりにnoteで記事を投稿したいと思いました。
というのも、先月末に発売した英雄伝説 黎の軌跡というゲームを最近クリアしましたが、それが非常に面白く非常に推したいゲームになりましたので、みんなやってくれ!!!!!!という気持ちが抑えきれずに色々と書こうと思いました。

また、10/29(金)に無料体験版が配信されました!!!!!!
気楽にプレイできるチャンスですよ!チャンス!


(過去作のネタバレを少し含みます)

1. 英雄伝説 黎の軌跡とは

 黎の軌跡は、9月30日発売の日本ファルコム制作のPS4専用のRPGゲームです。これまでに、「〇の軌跡」という名前で出ている「軌跡シリーズ」と呼ばれるシリーズものの最新作です。世界観はこれまでの軌跡作品と同じですが、物語の舞台とメインキャラが一新された新章に当たります。

 今作は、カルバード共和国と呼ばれる大国が物語の舞台となります。訳ありの客からの依頼を解決する「裏解決屋」を営む、ヴァン・アークライドという青年を中心に物語が進みます。ある日、ヴァンのもとに一人の女学生がやってきます。アニエス・クローデルと名乗った少女は、ヴァンに探し物の依頼をお願いします。その探し物を巡り、ヴァンとその仲間達はとんでもない事態に巻き込まれることになります。

 黎の軌跡は、ファルコムも軌跡シリーズの後半戦の第一作として銘打っている作品でもあります。ゲームエンジンを新しくして、グラフィックの向上やバトルシステムの発展など、これまでの軌跡シリーズからかなりパワーアップしています。新章ということもあり、シリーズ自体は長いですが、ここから始めるのにも適した一作となっています。

2. 軌跡シリーズの大雑把な説明

 そもそも軌跡シリーズは一体どんな話なのか、どういう世界観なのかについて、大雑把に説明します。軌跡シリーズは、「ゼムリア大陸」と呼ばれる大きな大陸にある、様々な国を物語の舞台としてストーリーが進行しています。現在は、大陸の西側(通称、西ゼムリア)が物語の中心になっています。ゼムリア大陸では、導力と呼ばれるエネルギーと、それを使う導力器(オーブメント)による技術が発展しています。導力器が人々の生活を支えており、一方で各国が兵器として用いることもよくあります。そのような世界の中で、多種多様なキャラクターたちが織りなすストーリーを繰り広げていくのが軌跡シリーズです。

では、これまでに発売された軌跡シリーズの簡単なあらすじを紹介します。

(1) 空の軌跡 (FC, SC, 3rd)
 記念すべき軌跡シリーズの始まりの物語が空の軌跡です。民間人の問題を解決する職業である遊撃士(ブレイサー, ゆうげきし)となったエステル・ブライトとヨシュア・ブライトが、大陸南西部にあるリベール王国を冒険する物語です。二人が様々な人々との出会いと別れを繰り返し、成長していきます。リベール王国で暗躍する者たちとの戦いや、謎の組織の結社との戦いが描かれています。

(2) 零の軌跡、碧の軌跡
 空の軌跡の話からだいたい一年後、エレボニア帝国とカルバード共和国という二つの大国に挟まれたクロスベル自治州が物語の舞台になります。大陸有数の貿易都市である一方、互いに主導権を取り合おうとしている二大国の板挟み状態であることや、マフィアや犯罪組織が裏で跋扈しているという問題を抱えています。そんな中、ロイド・バニングスという青年をリーダーとした警察の新部署である「特務支援課」が、クロスベルが抱える壁を乗り越えていく作品となっています。クロスベルの裏側で大きな影響力を持つマフィア「ルバーチェ」や女神の存在を否定する非人道的組織「D∴G教団」との戦いが描かれ、さらには互いの正義をかけた戦いが見どころです。

(3) 閃の軌跡 (Ⅰ〜Ⅳ)
 大陸西部に位置する大国、エレボニア帝国を舞台とした4部作が閃の軌跡です。非常に広い軍事国家ですが、貴族と平民の間の衝突が多いという問題を抱えています。主人公のリィン・シュバルツァーを含むメインキャラクターたちは、エレボニア帝国にある「トールズ士官学院」の学生です。クラスが貴族と平民に分かれている中、貴族と平民の区別なく集められた「Ⅶ組」の一員になったリィンを中心として、物語は進みます。実習という形で帝国の多くの土地を巡り、仲間たちと交流し、時には衝突しながら絆を深めていきます。
 閃の軌跡は4部作ですが、実際にはⅠとⅡ、ⅢとⅣでそれぞれ物語の区切りがつきます。ⅠとⅡの時系列は零の軌跡と碧の軌跡とほぼ同時期で、ⅢとⅣはⅡの約1年後になります。Ⅲ以降は、成長したⅦ組の面々と、トールズ士官学院第Ⅱ分校の新Ⅶ組のメンバーが中心となり、エレボニア帝国やリィンが抱える問題に挑んでいきます。
 また、この作品はストーリーが再構成された形でのアニメ化が予定されています。楽しみですね。

(4) 創(はじまり)の軌跡
 閃の軌跡Ⅳの数ヶ月後に起こった出来事を描いた作品です。零の軌跡から閃の軌跡までの集大成となる物語であり、これまでの完結編と言ってもいいストーリになっています。零と碧の主人公ロイド、閃の主人公リィンに加え、謎の人物Cの三人を主人公として、それぞれの物語が互いに絡み合ってストーリーが進行します。また、色々なキャラを主人公としたサブエピソードを見ることができる一方、黎の軌跡に関連した話もいくつか出てくる一作となります。

そして、創の軌跡から1年半後の、大陸中東部に位置するカルバード共和国を舞台とした新しい軌跡の物語が、黎の軌跡で描かれます。

3. 黎の軌跡のおすすめポイント

ここからは、実際にプレイして感じたおすすめポイントを挙げていきます。

(1) 主人公の立ち位置がこれまでの軌跡とは異なる
 これまでの軌跡主人公は正義感が強く、地域の平和維持組織・警察・真面目な学生といった、いわゆる表側の立場にいました。一方、黎の軌跡の主人公ヴァンは裏解決屋という「訳あり」の相談人の依頼を受ける仕事をしています。つまり、関わる人間が一般人だけでなく、裏社会の住人からの依頼も受けることもあります。また、この作品の目玉のシステムとして、主人公の選択でイベントの結果が変わる、というものがあります。例えば、依頼者からの相談事に対して、正義側の答えをするか、法律違反スレスレの答えをするかで迎える結果が変わることもあります。そして、それに応じて変動するパラメータがあり、それが中盤のストーリーにも直結します。プレイヤーの選択次第でエステル、ロイド、リィンのような正義感の強いヴァンさんにすることも出来ますし、(法律的に)結構危ない橋を渡るヴァンさんにすることもできることが、本作の特徴です。

(2) メインキャラが非常に魅力的で、各キャラにしっかりとした活躍がある
 これまでの軌跡もそうなのですが、メインキャラクターの一人一人に魅力的な個性があります。黎の軌跡のメインキャラは8人で、それぞれが異なった背景を持っています。暗い過去や悩みを抱えているキャラも多いですが、それでも自分の流儀や意思に従い、前に進み成長していきます。一方、どのキャラもコミカルな面も持っているため、ただシリアスなばかりではなく、仲間同士でふざけあったり笑いあったりもします。
 また、零の特務支援課、閃のⅦ組は初めからメインキャラクターが勢揃いしていました。今作は、仲間たちは物語が進むにつれてヴァンのもとに集まります。そのため、仲間との出会い方も多種多様で、次に会う仲間とはどのように出会うのかとワクワクします。筆者はしました。

(3) ヴァン・アークライドの存在
 黎の軌跡の主人公ヴァン・アークライドは、これまでの軌跡の主人公とは違う面を多く持っています。(1)でも書いたように、裏社会にも付き合いがある人間であるのもそうですが、他にも魅力的な個性を多く持っている主人公です。
 また、エステル・ロイド・リィンは物語開始時は10代の少年少女でしたが、ヴァンは24歳であるため、大人の主人公です。そのため、少年少女特有の熱さや純粋さは薄いですが、その一方で大人としてのクールさや熱さを持ち合わせています。さらに、幼馴染との大人な会話・雰囲気なども楽しめます。
 そしてヴァンさんを語るのに避けて通れないものが少なくとも3つあります。しかしそれは本編でのお楽しみということで・・・(1つはこの記事のどこかにあります)。ヴァン・アークライドはただカッコいい大人というだけではないということだけはお伝えします。

(4) 過去作からのキャラも登場!
 空の軌跡から創の軌跡まで、これまでに非常に多くのキャラクターが登場しました。シリーズものの定番としては、成長したキャラクターが最新作に登場する、ということでしょう。当然、軌跡シリーズにもそれはあります。公式ホームページで紹介されている、過去作からのキャラクターをピックアップしてみます。一部、ほんの少ししか登場していない人は省略しています。

○ ジン・ヴァセック (空の軌跡)
 準S級遊撃士の非常に優秀で頼もしい巨漢のおじさん。なんと10年以上ぶりとなる待望の再登場。
○ フィー・クラウゼル (閃の軌跡)
 トールズ士官学院Ⅶ組の一員。卒業後は遊撃士になり、共和国には助っ人にやってきた。
○ ツァオ・リー (零の軌跡以降多数)
 共和国最大のマフィア「黒月」の幹部。胡散臭い笑みを常に浮かべている人。
○ 銀(零の軌跡以降多数)
 伝説の凶手とも噂されている凄腕の女性。その正体は・・・?
○ レン・ブライト (空の軌跡以降多数)
 共和国の名門アラミス高等学校が誇る無敵の生徒会長。リベールからの留学生として共和国にやってきた。
○ ヴァルター・クロン (空の軌跡)
 <痩せ狼>の異名を持つ、結社の執行者No. Ⅷの凄腕で戦闘狂のヤバい人。ジンさんと深い因縁がある。この人も10年以上ぶりとなる待望の再登場。

その他、ホームページでは紹介されていない過去作のキャラクターも登場しています。これまでに何らかの軌跡作品をプレイした人にとっては、成長したキャラクターや相変わらずのキャラクターなどによって楽しめると思います。一方、黎の軌跡が初めての軌跡作品になる人も、絶対に知らなくてはいけないわけではないので、「こういうキャラがいるんだ〜」という軽い気持ちでプレイしてほしいと思います。

(5) バトルシステムが新しくなった
 これまでの軌跡シリーズの戦闘はコマンドバトルでした。今作は、従来のコマンドバトルに加えて、雑魚戦のみ同制作会社の別ゲームであるイースのようなアクションバトル(フィールドバトル)も追加されました。従来は、マップを移動している時に敵にぶつかって戦闘画面に移る、という流れでした。今作は、マップ上の敵に近づくとフィールドバトルが開始して敵に攻撃もしくは攻撃を避けるアクションプレイを楽しめます。そのまま敵を叩き続けて倒すことも可能ですが、任意のタイミングでコマンドバトルにも移行することができます。フィールドバトルからコマンドバトルへの移行は物凄くスムーズで、2つのバトルシステムを楽しむことができます。
 一方、ボス戦やイベント戦は従来通りのコマンドバトルです。各キャラクターに固有の技(クラフト)や魔法(アーツ)、そして必殺技(Sクラフト)を使うなどして、強敵とのバトルを楽しむことができます。

(6) グラフィックが凄い
 公式ホームページのキャラクター紹介やMV、OP映像を見てほしいのですが、グラフィックが凄いです。軌跡シリーズでは、閃の軌跡から3Dモデルが採用され、閃の軌跡から創の軌跡にかけてグラフィックがどんどん向上していきました。そして今作の黎の軌跡ではさらに向上しています。風景がすごく綺麗、キャラクターのモデルも良いのに加えて、個人的にはキャラクターの表情の変化が分かりやすくなったのが凄く良かったと思っています。ストーリー内ももちろんですが、戦闘中のクラフトで顔がアップになった時の表情の動きが生き生きとしているなぁと強く感じました。

(7) ストーリーが面白い!!!!!!!
 このnote記事を書くきっかけになった一番のポイントがこれです。軌跡シリーズは熱い王道ストーリーが評判の作品ですが、今作は過去作以上に面白いストーリー展開になっていました(個人的感想です)。好きなポイントを箇条書きすると、

○ 最初から最後まで飽きないシナリオ展開。予想外の展開も多く、次に何が来るのかとワクワクしたりヒヤヒヤしたりしました。ラスボス戦の展開はテンション爆上がりでした。

○ 主人公が大人であるため、シナリオ進行も雰囲気が大人寄りに。これまでの軌跡と比べてハードで辛い展開も多いが、それに反してギャグのところはしっかりとギャグをしている。 

○ キャラ同士の掛け合いが面白い。家族や学友などではなく、「仲間」としての関係性が素晴らしい。

軌跡といえばモブキャラ。モブキャラといえば軌跡。というくらいにモブキャラとの会話が楽しい軌跡シリーズでも、この作品は魅力的なモブキャラが多数登場します。とりあえず自由に動けるようになったら話せるモブキャラ全員と会話するのは軌跡シリーズの基本。みんなで共和国マラソンをしよう。

○ サブイベントの4spg(要は依頼)が多種多様。訳ありのお客さんが多いため、重い内容も多いが、笑える依頼や感動する依頼もあります。サボらずに全部やろう。

○ 章ごとの起承転結がしっかりとしている。中盤までは各章でメインキャラの一人ないし二人に焦点を当てて物語が進行して、きちんとそのキャラの物語をやってくれる。オチもちゃんとつくので、章の終わりがはっきりと分かる。

○ 敵キャラが悪役に徹している。分かりやすい外道や、過去に同情してしまいそうなキャラまで・・・。やることなすことがヤバいため、倒しがいがかなりあった。

 深く書いてしまうとネタバレ直行コースになってしまうので、この辺で。
これまでの軌跡も面白かったのですが、黎の軌跡は軌跡シリーズ内でもトップの面白さでしたし、何ならこれまでに私がやってきたゲームの中でも一番夢中になってプレイすることができたゲームでした。みんなもやってくれ!!!!!

4. 本当にここから始めても大丈夫なのか

 上に色々とおすすめポイントを書きましたが、やはりネックになるのはシリーズものである点です。途中から入って理解できるのかどうか、ということは当然気になるところです。筆者は、それについてはほぼ大丈夫だと思っています。その理由としては、
 ・舞台とメインキャラが一新されている。
 ・敵対するキャラが黎の軌跡で初登場となる。
 ・必須事項は本編中で説明してくれる
などが挙げられます。
 一番大きいのは、やはり舞台とメインキャラがガラッと変わったことだと思います。過去作に出てきたキャラも複数登場しますが、中心となるのはあくまでもメインキャラです。これまでに登場したキャラクターや本編中でサラッと語られる過去作キャラについては、上でも書きましたが「こういう人がいるんだ(いたんだ)〜」くらいのノリで押さえておけばいいと思います。気になる人はクリア後に過去作をプレイするのも大変おすすめです。
 また、敵キャラが黎の軌跡で初登場となっている点も、軌跡初見でも大丈夫なところです。これまでの軌跡シリーズで何度も敵対していた組織や胡散臭いキャラなどがこの作品でも登場しますが、主要となる敵組織「アルマータ」は今作が初出となります。敵幹部の数名は、過去に話に出たことがある組織との関連はありますが、軌跡をやってきたプレイヤーにとっても謎でしかなかった組織ですので、ほぼ初出と言ってもいいと思っています。
 さらに、黎の軌跡で起こる事件や背景のうち、過去に類似したものや関連したものがいくつか出てきます。それらについては、過去作をやるのが一番理解できる近道なのですが、絶対に必要なことは本編で語ってくれるので、だいたいは「こういうことが過去にあったんだ〜」という漠然とした理解でも話を読んでいけると思います。気になる人はクリア後に以下略。

 何か別シリーズで例えるならを考えてみると、サモンナイトがいいかもしれませんね。黎の軌跡から始める場合は、サモンナイト1~3をやらずに4から始めるのと似たようなものだと思います。知っている人は知ってるかもしれませんが、サモンナイト4も時系列が1~3の先の話で、過去作のキャラが複数人成長して登場しました。私は231456の順番でやったので4初見ではありませんが、多分4から始めても大丈夫だなという印象を受けました。作品同士の繋がりは軌跡の方が強めですが、サモンナイト4初見の場合と同様、この作品のみで世界観を理解できると思います。

5. 押さえておくと話が理解しやすいかもしれない単語や世界観の説明

 過去作をやっていなくてもほぼ大丈夫と言いましたが、それでも知っておいたら話がわかりやすくなる単語や設定、組織がいくつかあります。いくつか例を列挙していきます。(過去作のネタバレも含みますので注意してください)

・遊撃士協会(ブレイサーギルド)
 空の軌跡の説明でも出た、民間人の問題を解決する民間組織です。主に、民間人を守り、地域平和に貢献することをモットーとした組織で、わかりやすく正義の味方的な存在です。ヴァンたちと接点を持つ主なキャラは、過去作からジン・ヴァセック(空)とフィー・クラウゼル(閃, 創)が登場し、初登場キャラとしてエレイン・オークレールが登場します。

・黒月(ヘイユエ)
 共和国最大のマフィアであり、過去作では主にクロスベルを拠点として暗躍していました。本作のメインが共和国であり、黒月にも焦点が当てられます。過去作に登場したツァオ・リー(初登場は零)や銀(初登場は零)も再登場をします。

・結社
 空の軌跡から主人公たちと何度も対立をしている謎の組織です。身喰らう蛇という名前も持っています。盟主と呼ばれる存在を頂点として、その下に最高幹部の使徒、さらにその下に幹部である執行者がいます。ゼムリア大陸に7つ存在すると言われる「至宝」を何かの目的のために求めています。非常に高い戦闘能力や技術力、異能を有する者もいる集団であり、各国で犯罪組織に指定されています。基本的にはヤバい人たちの集まりです。今作では、使徒と執行者が合わせて数名登場し、元執行者も登場します。

・猟兵
 ミラ(軌跡シリーズでのお金)を払えば仕事をしてくれる、いわゆる傭兵です。色々な部隊が存在し、それぞれに主義主張が異なります。過去作では、「西風の旅団」「赤い星座」「北の猟兵」「ニーズヘッグ」など、様々な猟兵団が登場し、主人公と時に争い、時に協力したりしました。

・七曜教会
 ゼムリア大陸の住人は、女神エイドスを信奉する宗教を信仰しています。その宗教の中心となる組織が七曜教会です。本拠地はアルテリア法国で、様々な省に分けられて組織化されています。特に、古代遺物(アーティファクト)の調査および回収を任務とする聖杯騎士団は、過去作に数人登場しています。

以上が、あらかじめ知っておくと理解しやすくなるだろう組織一覧です。次に、知っておくと理解しやすくなるであろう単語や、過去の事件を(一応は時系列順に)サラッと説明します。


(単語について)
・導力、導力器

 ゼムリア大陸に存在する七曜石(セプチウム、しちようせき)から取れるエネルギーのことを導力と言い、導力を用いた機械装置を導力器(オーブメント)と呼びます。七曜石には火・水・風・土の四属性と時・空・幻の上位属性があります。現実世界での機械に該当するものは、基本的に導力器が用いられています。C・エプスタイン博士が始めて導力器を発明して以来、導力技術は発展を重ね、今では人々の生活に欠かせないものとなっています。戦闘に特化した導力器は戦術オーブメントと呼ばれ、七曜石のカケラであるセピスから作られるクオーツを設置することで、戦闘時に様々な効果を発揮します。また、オーブメントを用いて使うことのできる、いわゆる魔法に該当するものは「アーツ」と呼ばれます。
 戦術オーブメントは各国の技術集団が改良に改良を重ねて性能を向上させています。黎の軌跡の時系列での共和国では、「Xipha(ザイファ)」と呼ばれる最新型のオーブメントが普及しています。

・エプスタイン財団、ツァイス中央工房(ZCF)、ラインフォルト社(RF)、ヴェルヌ社
 いずれも、導力技術を使ってさまざまな研究開発を行なっている企業です。ツァイス中央工房はリベール王国、ラインフォルト社はエレボニア帝国、ヴェルヌ社は共和国にあります。黎の軌跡では、ヴェルヌ社がピックアップされます。これまで、各社とも戦術オーブメントはエプスタイン財団との共同開発として作られてきました。しかし、共和国で開発された戦術オーブメント「Xipha」は共和国独自の開発であり、異例の財団外しが大きく話題になりました。

・技術的特異点(シンギュラリティ)
 これまでにゼムリア大陸で起こった異常現象と導力技術が発展しすぎたことが絡み合い、とある奇跡の現象が発生しました。黎の軌跡では、この単語が時々出てきます。

(過去の事件)
・動力停止現象
 導力が一斉に使えなくなるという非常に困った現象が、リベール王国で起こりました。空の軌跡で、主人公エステルたちが挑む大きな事件となります。

・D∴G教団事件
 クロスベルの裏社会で大きな存在感を放っていたマフィア「ルバーチェ」と、影で暗躍していた女神を否定する非人道的宗教団体「D∴G教団」が引き起こした事件。特務支援課が、この事件の解決のために動きました。

・クロスベル独立
 碧の軌跡で突如として自治州からの独立を宣言したクロスベル内で発生した問題。結社や猟兵団などが影で暗躍する中、特務支援課とその仲間たちが、解決のために動き出しました。

・エレボニア帝国の内戦
 とある事件がきっかけになって引き起こされた帝国内の内戦。主に貴族派と革新派(いわゆる平民派)との争いになりました。内争の裏で幻獣のような謎の存在が出現したり、結社が暗躍したりしている中、リィンたちⅦ組をはじめとするトールズ士官学院生と協力者が解決のために動きました。

・ヨルムンガンド戦役
 とある事件がきっかけになって引き起こされた世界大戦。最悪の事態を避けるため、Ⅶ組とその協力者たちは立ち上がります。大昔から続くエレボニア帝国の闇の側面とも対峙し、帝国の物語は最終局面に移ります。

・クロスベル再事変
 世界大戦から数ヶ月後、クロスベルにて起こった異常事態。市民も謎の現象に巻き込まれ、混沌の地と化したクロスベルを再び解放するべく、ロイドたちは再び動き始めます。一方、それに連動して、帝国でとある事件が発生し、リィンたちは解決に乗り出します。そして、訳ありの少年少女と謎の人物C、物語の鍵を握る人形少女が出会い、事件の真実の探索を始めます。

6. それでも黎の軌跡をやる前に過去作を一作でもやりたい人は零の軌跡がおすすめ

 黎の軌跡をする前に、過去作をやっておきたい人には、零の軌跡をおすすめします。理由は以下の通り。
(1) PS4版が発売しているので、現行機種でプレイ可能。
 一番初めの空の軌跡は、PS3版およびVita版までしか発売されていません。一方、零の軌跡と碧の軌跡は、去年に「改」として追加要素を含めた移植作品が発売されました。買いやすいという理由で、最初におすすめします。

(2) 零の軌跡だけである程度綺麗に完結する。
 零の軌跡と比べて、空の軌跡FCと閃の軌跡Ⅰは、続きが気になってしまう終わり方をします。零の軌跡も碧の軌跡との連作のために多くの謎が残りますが、それでも事件をきっちり終息させて終わるため、他の作品よりも初めの軌跡としてはとっつきやすい作品になっています。

(3) 創の軌跡は零碧閃をプレイしてからの方がいい。
 黎の軌跡の前作に当たる創の軌跡は、零碧閃の後日談、完結編に近いストーリーになります。そのため、過去作をやってからの方が理解しますし、是非とも過去作をやってからプレイしてほしい作品です。

(4) 閃の軌跡は4部作のために長い
 閃の軌跡も面白く、PS4版とswitch版が発売されているため、ここから始めるのも一つ手ではあります。しかし、4部作となっているため、全てをクリアするのには時間がかかります。零の軌跡の場合は、続編をやるとしても2作で終わるので、比較的プレイしやすいのが特徴です。また、閃の軌跡は来年にアニメが放送される予定らしいので、そちらを見るのも手です。(ただ、アニメは閃の軌跡の内容を再構成して放送されるとのことです)

(5) 過去作キャラでも特に重要なキャラが出る
 黎の軌跡に登場するキャラクターのうち、立場上出番が多いレン・ブライト(以下、レンちゃん)が登場します。レンちゃんは空の軌跡SCからの登場になりますが、零の軌跡では彼女にとって重要なシナリオがあります。それに少し関連した話も黎に登場するため、レンちゃんが気になった人は零の軌跡を是非ともプレイしてください。

7. 無料体験版が配信されました!!

10/29(金)に、無料体験版が配信されました。序章から第二章冒頭まで収録されてるそうです。黎の軌跡は各章が非常に濃密なので、序章と第一章だけでもかなりのボリュームがあります。
また、序盤なので過去作との繋がりも薄く、とっつきやすい内容でもあります。
無料なので、是非とも気軽にやって欲しい所です。

8. 終わりに

 ここまで、長くダラダラ書いた文章を読んでいただき、ありがとうございました。少しでも黎の軌跡に興味を持ってくれたなら幸いです。非常に楽しいゲームでしたので、是非ともプレイを検討していただきたいです。

それでは、またいつか〜

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?