Apple Musicで聴けるジャズ : 寸評集・近年の作品から

ジャズ界で近年といえばここ30年ほどの間を指してはいるが、それはnote的には無茶なので10年くらいにしとく。

YES!Trio - 2019  

クレバーかつ適度にエモーショナルというか、その適度さ加減がまさにクレバーというか、よくやってくれた(4. I'll Be Seeing You5. Muhammad's Market)というか、よくもやってくれた(9. Flow)というか。「Yes!」の再来とは呼べない、というのは、これが現在の彼らの姿だからで、それでこそ今後にも期待できようというもの。


Chris Thile & Brad Mehldau - 2017

うますぎて意味が不明。10. Don't think Twice It's Alright はディランのカバーでカントリーフィールもそのまんまのはずだが、どうしてこうなっているのか。唯一の救いはギターじゃなくてマンドリンだってことだが、見ようによっちゃ余計に意味がわからんな。


Swingin' with Oscar : Rémi Bolduc - 2017

あーわかる、何がやりたかったかはわかる、しかもちゃんと上手いが、リードでオスピーの真似しちゃダメだし(うるさいから)、それを変に真面目にやってもダメです。でもすごく上手いし、あとリードで9. Place St. Henri アホか!からいやアリか?になり、またすぐアホか!になって忙しい。


Arietis Aetas : Luigi Martinale - 2012

この人さっぱり知らなかったんだけど聴いてみたらメチャクチャ上手くて驚愕し、なんだこいつってんで関連作品見てみたけど全然さっぱり正体が掴めねえので妖怪の類かなにかだと思うことにした。3. My Romance とかもともと綺麗な曲だけど、ちょっとやりすぎなくらいだよ。


Spain Forever : Michel Camilo - 2016

CamiloのキャリアはTomatito前/後で分けてりゃ済むもんだとずっと思ってたけど、10. Armando's Rumba で20年前(Thru My Eyes)のアレンジと勢いを引っ張り出してきたのには大笑いして、その後少し泣いてしまった。


Warna : Joey Alexander - 2020/1/31 ← New!!!

ここ10年のジャズを語るときにJoey Alexanderを挟まないのは嘘だと思うし、彼には20年代にぶっこんでいってほしい。本当に楽しみにしている。


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