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事業再生とマインドセット

事業再生とはなんだっけ

事業再生は通常のフェーズとは全く異なります。
ドバドバ出血してます。キャッシュが1日50万円とか。
だらだらしてて50万円ならいいです。
素晴らしいことに、全員が全力で50万円です。
誰一人手を抜いてません。明らかにこいつは、、、という人がいたら、それは大体役職が上の方にいます(汗 

一番上の事が多いです。だって、普通にやったら株式会社って儲かるようにできています。そんな中でそんな状態にしちゃってる人だから。

事業再生は、止血をしながらも、健康な体になったときに稼げる体質にするという、

運転で言えば、高速道路を運転しながらYahooトラベルでホテルを確保しながら食べログで晩ご飯食べるお店を探しながら社員とラインでトラブル対応してるような。そんな感じです。

なぜ再生出来るか?

事業再生は前述の通り、色々やる事があります。財務もITも社員教育も求人もデザインも営業もステークホルダーとの会話も。全部です。

変数が多すぎます。
が、「なぜできるか?」になりますが、これも前述のとおり。
「会社は普通にやってりゃ儲かる」
ということです。
今年、3件ほどだけありました。「あと3ヶ月でキャッシュがショートする」という事。その時は応急処置(荒技)を使いましたが、その他の場合は基本的には、僕のポジションは「地面に激突しさえしなければ、出来るだけ長期の方がいい」です。

あと12ヶ月キャッシュがつなげるなら、9ヶ月程度は「当たり前」の教科書通りの経営を行います。実際にはそれだけで健康な体になります。

本当に再生するのは経営者マインド

そもそも再生フェーズでは、経営者自身のマインドセットが狂ってる事が確実です。ですから、短期的に回復したら、「私たちの仕事が正しかった」と、また元に戻ります。費用対効果を見ない投資や社員を人として見ず、物として見るなど。再生フェーズですら不誠実な経営者は変化しなければならないと思えないと思えない人は多いです。
だから僕は、「頑張らない」をやります。「不誠実」をやります。黒子なので。
会社で一番数字を作るのに貢献するのが僕でも良いのですが、一番頑張ってるように見えるのが僕であっては、手離れできないので、嘘でも芝居でもいいので社員から「経営者は変わった」と思っていただく必要があります。
再生フェーズでも変化できないなら、そもそも手伝う価値はないと思っています。

でっかいイモムシになるな

がんばる。という単語は色々ありますが、イモムシの話をいつも思います。
イモムシが一生懸命頑張って大きなイモムシになったとしたら??
冬を越せません。チョウになれません。
サナギにならなければ。
チェンジメーカーとして、僕が携わった企業は、サナギになり、チョウになって欲しい。そう思うのです。

事業再生で決めてること

脱線が僕の趣味なので、タイトルは見ないでください(汗
さて、再生で決めてることです。

・自分が一番がんばる人にはならないようにする
・去る前提
・変化させない
・一番好きだと決める

さて上記のうち二つは既に語ったので下二つ分だけ

変化させない

変化させないことを決めてます。
営業時間
社員
商品

首は切りません。
営業時間や商品は変えません。

りんごが三つ、みかんが四つあります。8人で平等に分けるにはどうしたらいいでしょう?

という問題があった時、「りんご5つ、みかん4つ買う」という回答をしても恐らくペケですよね。それと同じように、ただでさえ業務が多いので、、、BtoBの運送業者に、toCの事業を開始しようなんて事はやらないです。業務が増殖します。
社員もそう。使えない社員がどうこう言う経営者がいますが、新しくて優秀な社員といえども、誰がどんな情報を握っていて、顧客名から担当者やこれまでのやり取りが連想できて、ロッカーの位置はどこか、など、新しい社員では知り得ない情報を持ってくれてます。ですから、首は切りません。形を変えるのは確実に必要な時だけです。
そうじゃなきゃ、再生なんてやってらんないです。それでなくてもあれこれ変化させるのに、社員から恨まれたら悲しすぎます僕が(笑

一番好きだと決める

僕の尊敬する先輩が言ってました。

私は携わることになったら、この会社でこの会社の事を一番好きな人になる事を決めてる

みんなそれぞれに会社の事を愛してます。どんな状況でも。
経営者も、どんなに愚鈍でも愛してます。
やり方が、指導者が間違っているだけです。
だからぼくも先輩と同じように決めています。


この会社の中でこの会社の事を一番好きなのは誰より僕である。一番思ってるのは僕である。一番真剣なのは僕である。

再生業に携わるようになった最初の頃は、
「なんじゃこのボロクソな経営者は」と、批判者の目で見てました。
「なんで頑張らんのだ、僕は何しにこの会社来たんだ」なんて思うことも多かったです。
しかし、下手なりに一生懸命だったり守るものがあったり、数字が良くなったら王者の風格が出てきたり。

悪いのは経営者でも会社でも取引先でもない。まして、社員では絶対にない。数字が悪いだけだ

そう思う事にしてます。なかなかむかむかすることも多いですが。
以前とは違って数十社を並行して再生する事になったので一枚の葉に囚われず、幹を見れるようになってるので呼吸を整える事ができてます。

解釈イコールNLP

いかがでしたか?
解釈だけで再生の根幹に集中し、片っ端から再生し、黒字化してる僕のメソッドの一部でした。文章力の乏しさから伝わらないかもですが。

僕の願いは一つです。
再生しているとやはり、「誰が悪いか」に視点がいってしまい、足の引っ張り合いをしています。
社員同士が、経営者と社員が信頼し合い、感謝し合い、頼りに思う。
そんな、当たり前の会社が世の中に増えたら良いと思っています。
「来ていいよって言ってもらえる限りずっとこの会社に居たいです」
そう言ってもらえる会社になる事を諦めて欲しくない。

数字だけではなく、マインドから再生し、世の中から必要とされる会社に変化する事をお手伝いする法人。

今はまだまだ手数が足りないけど、もっともっと実力をつけて、ありたい自社を作れればいいなと思います。精進していこう。

サポートをお願いします!サポートいただいた分だけはお返し出来るようにアウトプットしていこうと思います!