34年ぶんの高校野球の球児数データ見つけたので、ざっくり分析してみた(軟式野球編)

前回、高校野球のデータについて好き勝手言いましたが、よく見ると軟式野球のデータもあるのでちょっと見てみました。
(前回の話はこちら

軟式野球・・・・。その名の通り柔らかめのボールを使ってやる野球のことですよね、って思っていたのですが、バットもグラブも違うモノ使うらしいです。

かつての広島カープの名投手・大野豊さんが軟式野球出身だったよなぁくらいしかあまりイメージがない・・・

大野豊さんのWiki

いろいろ調べてみると球がゴムボールを使っているだけに、プレーの仕方も硬式野球とは全然違うらしいです。バントは勢いを殺すのではなく、地面に叩きつけるのが軟式流!とか。

さてルールはともかく、軟式高校野球のデータを見てみましょう。
硬式野球ですら厳しい状況なのですから、軟式はもっと厳しいのではないか・・・と推測するわけですが。

①昭和58年からの比較

まずデータの比較。軟式の場合は昭和58年と平成30年を比較してみましょう。どういうわけか、硬式野球より1年分少ない。てことは、34年じゃなくて33年か・・・。

高校球児(軟式)の人数はというと・・・

昭和58年 16,327人
平成30年 8,755人(53%)

ほぼ半減!!え、大丈夫なんですか、これは・・・。
硬式野球の34年前の比較だと、人数はむしろ増えてたのですが、軟式野球はめっちゃ減ってる・・・。


そして継続率を見てみます。

昭和60年 80.2%
平成30年 96.5%(+16.3%)

めっちゃ改善してますね・・・。
96.5%て、ほとんど部員辞めてないということですね。
数少ない部員をとにかく大事にしているでしょうか。


②ここ5年の比較(平成26年→平成30年)

一方、ここ5年くらいの推移。
細かく見ていきましょう。


平成26年 10,535人
平成27年 10,307人
平成28年 9,561人
平成29年 9,303人
平成30年 8,755人(平成26年との比較で83%)

おおおお・・・。五年で83%なので17%も減ってる・・・。
ざっくり毎年3%強平均で減っていることになりますね。

ふとグラフ化してみたらどうなるだろう、と思って作ってみました。
軟式高校野球の部員数と継続率の推移です。(33年間)

最近の減りっぷりが目立つ・・。平成27年頃から下がり方が顕著です。継続率は平成8年頃から一貫して高い位置にあります。
よく見たら継続率100%超えてる年もある・・・。二年生から入部してもらうなどすれば100%は超えるんでしょうが、かなり部員確保には努力をしている様子がうかがえますね。

ちなみに高校生全体が減ってるんじゃないか?というツッコミもありそうですが、統計局などが出している人口統計を見ると、だいたい毎年1%程度しか減ってないので、軟式野球はそれを上回るペースで減っていることになります。

一言で言えば「不人気」ということですね。

もうなんといいますか、部員を大事にするということに関しては、硬式野球よりとっくに早く取り組んでるし、やれることはぜんぶやってますよ、っていう状況が見えてきます・・・。

ちなみに、このまま3%減少が続いていくと、10年後の競技人口は6200人強となり、ピーク時の三分の一以下ということになります。

ただ、野球というスポーツは
①9人揃わないとゲームできない(相手チームを入れると最低でも18人必要)
②ルールが複雑
③一定以上の技能がないとゲーム自体がなりたたない
という属性を持っており、サッカーなどと比べて全く未経験の人がやるには少々ハードルが高いという状況は否めません。

サッカーにとってのフットサルのような、少人数軟式野球とか作ったりできないんですかね・・。そういうのがあればひとまず軽く軟式野球やってみましょうか、的なことも出来ると思うのですが。
気軽にこのスポーツに参加できるようにすることが鍵な気がします。
もしくは硬式野球をやめた人の受け皿になるなど。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?