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「うまく学んだ人」の頭の中をのぞいてみると...(認知科学・学習科学)

育児や学校、会社での教育実践者の皆さんと、認知科学・学習科学を楽しく学んでいます。経験だけに頼らず、「人がどのように学ぶのか」の理論を知ることは、会社や学校、ご家庭でも役に立ちます。講座や研修、授業を設計する際の判断基準が持てるようになり、何よりも自分自身の学びの質が向上します。取り上げている本は少し読みにくいものですが、みんなでわいわいと読み進めていきます。実際にお会いしたことがある方にお声掛けしていますが、お会いしたことがない方で勉強したい方はお問合せ下さい。zoomでの開催となります。(sansu.sugaku@gmail.com 中牟田宴子)

今年度から新しく参加される方もいらっしゃるため、基本に戻って「熟達(expertise)」について学びます。ある分野での学びの成功者と言える「熟達者(専門家)」の頭の中を知ることは、AIの時代に人間に求められる「賢さ」とは何かを考えるヒントになるでしょう。以前2章の勉強会に参加された方も、前回は触れなかった、熟達化研究に基づいてスタンフォード大学が開発した「歴史の専門家のように学ぶ授業」などもご紹介する予定ですので楽しみにしていてください。また、P30に出てくる有名なチェスマスターの研究者「DeGroot」のカタカナ表記が、日本語訳の方は的確ではないので訂正しておきます。
ドゥグルー(誤)⇒デ・フロート(正)オランダ語読みとなります

<次回日程>
2020年9月19日(土)10時~11時30分頃
*参加費は無料です

<予定しているトピック> *変更になる場合もあります
*2章と3章を予定していましたが2章のみに変更しました。
『授業を変える~認知心理学のさらなる挑戦~』 日本語版(翻訳)または
『How People Learn』 英語版から

・P30~31 チャンク化について(シェマ、スキーマとの違いなども)
 車の運転の話や、スポーツの戦術、陣形などの話まで話せたら楽しそう!
・P34~39 知識の体系化(organization of knowledge)について
 「応用できる知識」としての箇条書きの暗記と体系化された知識の差
 初心者と熟達者(専門家)が物理学の問題のどこに注目しているのか
 初心者と熟達者(専門家)の歴史的思考力の違い
 *ワインバーグ(Wineburg)らの研究に基づく「歴史の専門家の様に
  学ぶ」授業の紹介
・P43 職人か名人(適応的熟達者)か

理論だけ学ぶのならば1人で本を読めば間に合うのだと思います。この勉強会では学習科学の知見を皆さんの体験などと結びつけながら「学んだ理論がどのように使えそうか」まで、ざっくばらんに話していきます。
 
 

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