#19 魅力がなくてもいい

 ある時期から,どうも人間社会と縁がバッサリ切れていったといいますか,社会の外縁で暮らすような人物になってしまったという実感を抱くようになったことがあります.元々,私はあまり目立つような人物ではなかったのではないかとは考えていますが,明らかにOOG(アウトオブ眼中)に扱われる人物になってしまった節があります.地元の友だちとはもう縁はないですし,身近な人でもあまり私に挨拶してくる人は居ません(私からは挨拶するのですが"私に挨拶する人は居ない"ということです).また,SNSを利用して頻繁に投稿していても,"いいね!"を付けてくれる人もほとんど居ませんし,そもそもあまり見られていません(Preview数がそもそも少ない).そういうところに憤りのようなものをつい最近まで抱えて,悩むことも多かったのですが,先日能登地方で地震がありましたように,義援金を赤十字社を通してほんの少額ですが寄付いたしました.この私の寄付したお金が,誰かのお尻を拭くトイレットペーパー代として――間違っても変なモニュメント建立などは許せないですが――すがたかたちを変えて利用されたらいいなと嬉しい妄想を何故か一人でしていました.そういう私が居るということに意識的に今日気づきまして,そういえば私はもう人間社会で主役のような人物ではなくなっているのだし,魅力とかもないのだろうし,無理に人間社会で,表舞台で活躍しなくてもいいのではないかと感じました.つまり,社会の裏方役として,それはまるで「縁の下の力持ち」のように,人間社会を支える基盤を運営するかのように,それはいわば誰かの涙をぬぐう優しい風になったり,実質的にもこの寒い冬において暖をとってもらうための火(ガス)になったり,またはだれかの喉を潤す水になったり,全ての生命を生み出す土(畑)になったりしたい……,そんなこと変なことを思うようになってしまいました.
 自分には魅力がないから人が集まらないとか,人から関心を全然されないとか,あるいはSNSでいいね!が付かないとか,そういう些細なことの積み重ねに悩む人も居るかもしれません.でもそれでもいいと思うんです.別に悪いことをしているわけでもないし,あまり対価や評価をもらえなくても,(社会的に)価値ある人物として扱われなくても…….あなたが素敵だったら,それも幸せだったら尚更よい.裏方役も素晴らしいのです.

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