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割安な株に一括分散投資したい人にオススメ◆PBR1倍割れ解消推進ETF

こんにちは。さんぺーです。
今日、みなさんに紹介したいETFが、ユニークなネーミングの、

PBR1倍割れ解消推進ETF

です。(証券コード”2080”

「そこを狙ってた!」という方にとっては、どストライクのETFではないでしょうか。

まずはじめに、1点、注意点をお伝えしておきますと、このETF、アクティブ型のため管理費がちょっと高め
組入銘柄を見てみれば、それも納得!?
保有銘柄数、なんと560銘柄!(2024/1/29時点)

トップ|シンプレクスETF (simplexasset.com)
☝こちらから組入銘柄をCSVファイルで確認できます。

新NISA東京証券取引所(以下、東証)からの上場企業への要請、という2つの追い風が吹いており、個人的には息の長いテーマになるのでは、と期待していて、そういった環境を考えると、余裕資金でサブのポートフォリオに加えてみても面白いかもしれません。
日本株式市場に大きな影響を与える、海外資金の流入も続いていますしね。

それでは詳しく見ていきましょう。
まずは、このETFの特徴から。

特徴など

国内市場の中で、PBRが1倍未満の銘柄から、利益水準・もろもろの開示情報、流動性などを独自の観点から総合的に勘案し、選定されています。
手間はかかってそうですよね。

ちなみにPBRとは、企業の割安性を測る指標のことで、1倍を割ると「割安」と言われます。
PBRは、1倍だと、企業が解散した場合に投資した金額分が戻ってくる、ということを表していて、その企業への期待値、とも解釈できます。

低PBRの問題点や注目されているワケ

それが1倍を割れている、ということは「資本の効率的な運用ができていない、生産性が低い」と判断されていることを表していて、それを放置することは「日本の国際競争力の低下」につながるとの危惧があるためです。

そして、そのPBRが低いということは、それだけ「人気がない」「魅力がない」という評価を投資家から受けている、ということにほかなりません。

そのような環境の中、プライム市場とスタンダード市場に上場する企業に対して、東証から「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」というお願いがされました。

どういう内容かというと、
「あなたの会社の株価が割安で放置されてるから、まず現状を分析して、その現状を改善させるための計画を練って、それを投資家にわかりやすいように情報開示して、そしてその計画を実行していってくださいね。」
というもの。

んで、そのお願いをきいてちゃんと情報開示した企業は毎月公表します!
ってなってるものですから、低PBRの企業群の、今後の業績改善への期待株主還元強化の期待が高まり、「低PBR」に注目が集まった、というわけです。

ここで気になるのが、「じゃあPBRが1倍になったら組入れられている銘柄はどうなるの?」ってことなんですが、

PBRが1倍超えたら・・・

目論見書を読んだのですが、PBRが1倍を超えた銘柄については、株価動向や業績、市場の状況などを総合的に勘案した上で保有継続か売却か、を決定するそうです。
保有継続した場合には、PBR1倍を超える状況が長期間継続すると見込まれれば保有することがあるようで、適宜、個別に判断するのだと解釈しました。

また、市場全体のPBR1倍割れの解消が大いに進んだ場合には、PBRの更なる上昇が見込めるような資本コストと株価を意識した銘柄を、利益水準や開示情報、流動性等を総合的に勘案し選定しする、とあります。

つまり、ETF名にあるPBR値の改善が進んでも、「有望な割安銘柄には投資し続けますよ」ということだと思うので、低PBRの解消が進んでもETFの保有を継続するのもアリかもしれません。
適宜、保有銘柄や分配金などの情報のチェックが必要になるとは思いますが。

それでは、PBR1倍割れ解消推進ETFの情報を見ていきましょう。

概要・詳細データ

●運用会社:シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社
会社HPの内容を見ると、

・日本でのヘッジファンドの草分けとして1999年に創業
・最先端の金融工学と経験を生かした高品質の金融プロダクトを国内外の機関投資家に提供してきた
・日本の独立系資産運用会社の中で最大級の資産を預かっている

会社概要|シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 (simplexasset.com)より要約

で、会社全体の運用資産残高は1兆2202億円と、相当な規模です。
創業から25年経過しており、一定の安心感がありますね。

●上場日:2023/9/7
「多様性に欠けていた日本市場のETFだが、いずれ広く認知される」という確信のもと、ETFを拡充してきた経緯があるようです。
確かにこの流れが、最近拡大してきているように感じます。

アクティブETFが上場できるようになってから、このETFを含めて3本同時に上場させています。
他に、
政策保有解消推進ETF(2081)
投資家経営者一心同体ETF(2082)
があり、これまたネーミングが「どこに焦点を当てたETFなのか?」が一目瞭然!
興味がある方は、ETF名のリンクからご覧ください。

●売買単位:1口から
2024年1月30日終値で1口1068円の値がついています。
1000円ちょっとで560銘柄に分散投資できるって、なんかすごいですね。

●純資産総額:約131.3億円(2024/1/29現在)
国内アクティブ型ETFのなかでは、最大規模です。
(国内アクティブETFで株式が投資対象のものは、2024/1/30現在でまだ7本しかないようです)

管理費(信託報酬):税込みで0.99%
アクティブETFなので高めですね。
組入銘柄数が多いうえに、選定対象銘柄を取捨選択している、ということを考えれば、妥当な水準なのかもしれません。

分配金毎年の決算日(9月10日)
まだ1年を経過してませんので、過去実績はデータがありません。
いくらになるのか、楽しみですね。

組入銘柄

500以上の保有銘柄がありますので、上位20銘柄を載せておきます。(2024/1/29現在)
※パーセンテージは小数点第3位以降四捨五入してます

7267 本田技研工業 5.01%
8316 三井住友フィナンシャルグループ 4.93%
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.92%
8411 みずほフィナンシャルグループ 3.79%
7182 ゆうちょ銀行 3.12%
6178 日本郵政 2.75%
8053 住友商事 2.32%
6201 豊田自動織機 2.22%
8591 オリックス 1.95%
5401 日本製鉄 1.91%
6971 京セラ 1.84%
8725 MS&ADインシュアランスグループホール 1.82%
8750 第一生命ホールディングス 1.79%
1605 INPEX1.61%
9101 日本郵船1.45%
8630 SOMPOホールディングス 1.4%
8604 野村ホールディングス1.36%
7201 日産自動車 1.3%
8309 三井住友トラスト・ホールディングス1.21%
8308 りそなホールディングス1.07%

といった感じで、上位銘柄は超大手ばかりですね。
銀行系が多いなど、やや偏り感も否めませんが、現状の追い風や日銀の政策の方針転換の可能性なども考えると、恩恵を受けるかもしれないセクターへの偏重があるのかもしれません。
また、低PBR銘柄はもともと割安なので、市場全体の暴落局面で下げにくい、といった性質を持つ銘柄も多いと思いますので、その意味では、守備力は高いと言っていいと思います。

いずれにせよ、お決まりのセリフですが、売買は自己責任となりますので、よろしくお願いいたしますm(__)m

そのほか、CSVファイルを見てみると、100株のみ保有が48銘柄、200~500株が30銘柄と、保有比率がわずかな銘柄もたくさんあったので、そんな中から光る銘柄を探してみるのも面白いかもしれません。

いい銘柄があったら、僕にも教えてください。笑

さいごに

さて、かんたんにお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?

企業がIR(情報開示)を強化する、ということは、情報を開示することにより透明性を高めたり、業界の動向から業績の予想を示したり、などといったことを通じて「自社の株価を引き上げていきたい」という意思表示の側面もあると思います。

東証がお願いしたからやった、という企業も中にはあるかもしれませんが、プライム・スタンダード市場全体に波及する大きな流れですし、「今日0.5倍だったPERが1か月で1倍達成!」なんて、株価ってそんな急激な動きをするものでもありませんので(例外はありますが)、このトレンドは数年単位で続くものだと僕は考えています。

今現在、家族分も含めてほんの少し買っていますが、安くなったところで買い増しなどしていきたいなと思っています。

また、このようなアクティブ運用への投資を通して社会環境の変化を機敏に察知できればな~、と思う今日この頃でした。


それでは、今回もお読みくださりありがとうございました!




最後まで読んでくださったアナタ!ついでに”スキ”もタップしていただけると、心の底からやる気がでます!笑
また1週間後くらいにお会いしましょう^^

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