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プロの投資家の注目点とは!?「投資家経営者一心同体ETF」から学ぶ

こんにちは。さんぺーです。

今回は、以前お伝えした「PBR1倍割れ解消推進ETF」の運営会社、シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社(以下、シンプレクス社)の別のアクティブETFから、「プロの投資家がどんなところに着目しているのか」を考えてみたいと思います。

☟ちみなに、コレです。いちおう、貼らせてください。照

宣伝もすんだところで、さっそく参りましょう。
そのETFの名は、

投資家経営者一心同体ETF(2082)

です。
タイトルにしていたので、バレてましたよね。

ネーミングから好奇心をかきたてられるところがいいですよね。
ついつい、「どんな銘柄が組入れられてんだろ?」と調べてみたくなります。

ではまず、このETFが組成された目的について見てみます。

ファンドのねらい

・取締役会構成員とその親族、資産管理会社などの議決権保有割合の合計が相当程度ある企業の経営陣は、自身の任期にとらわれることがない
・経営陣が自社の株式を保有することで、投資家と経営者の利害が一致した企業経営が実行されることが期待される

目論見書内容を要約

ということです。
プロの投資家は、こんな角度からも企業を分析しているんですね。

書かれているように、経営者とその会社へ投資する人物が同じであれば、任期にとらわれず、大胆な経営計画を展開することもやりやすいように思えます。
また、経営者たちのがんばりで株価が上昇すれば、自分たちの資産が増える。

【株主=経営者】である会社。
このような会社には、株価を上昇させる強い動機があるんですね。
これは長期的に見て、株価が上がっていきそうな気はしますよね。

では、どんな銘柄が組み入れられているのでしょうか。
ということで、組入銘柄トップ20を見てみましょう。

組入銘柄トップ20

※()内は時価総額(大雑把に)

6146 ディスコ 6.43%(約4.8兆)
9697 カプコン 5.89%(約1.6兆)
6594 ニデック 5.11%(約3.4兆)
9983 ファーストリテイリング 5.04%(約13.4兆)
4704 トレンドマイクロ  4.58%(約1兆)
7550 ゼンショーホールディングス 3.78%(約1.06兆)
9435 光通信 2.48%(約1.13兆)
4732 ユー・エス・エス2.38%(約6800億)
5444 大和工業 2.04%(約5500億)
6417 SANKYO 2.01%(約5700億)
4751 サイバーエージェント 1.96%(約5450億)
4922 コーセー 1.79%(約5000億)
5947 リンナイ 1.75%(約5100億)
4967 小林製薬 1.7%(約4700億)
3088 マツキヨココカラ&カンパニー 1.66%(約1.08兆)
3635 コーエーテクモホールディングス 1.54%(約6300億)
6460 セガサミーホールディングス 1.52%(約4250億)
3923 ラクス 1.39%(約3950億)
2593 伊藤園 1.33%(約3700億)
9468 KADOKAWA 1.28%(約4300億)

こんな感じです。(小数点第3位四捨五入)
組入れ1位が半導体関連のディスコとは、なんとなく意外でした。
やはりプロも半導体関連には注目を置いているのでしょう。たぶん。

ちなみに組入れ銘柄は全部で191銘柄。(2024/2/17時点)
トップ20を見るとゲーム関連が多い印象を受けるかもしれませんが、全体を眺めると、セクター分散はそこそこ効いてる印象です。
(業種分けしてグラフなんかに示すとはっきりするんでしょうけど、そこまでの時間は捻出できませんでした。スミマセン。。。)

勝手な想像ですが、アクティブ運用のため、選定の線引きが厳格でないがゆえに、意図的に分散しているのかもしれません。

ただ、時価総額がバカでかい企業は少ないですね。そのような企業で「株主=経営者」を維持し続けることは難しいでしょうから、当然なのかもしれません。

自動車製造会社や、陸海空運業、銀行や保険、商社大手などなど、入っていないものもけっこうありそうです。

☟全銘柄、見たいかたへ、リンク張っておきますね。
https://www.simplexasset.com/etf/images/csv.gif

銘柄選定プロセス

では、どのようにして銘柄を絞り込んでいるのかを見てみましょう。

①国内上場市場から、経営者らやその親族、資産管理会社が相当程度以上、議決権を保有している全銘柄を抽出
②利益水準や有価証券報告書、その他の開示情報から、候補銘柄を選定
③銘柄と投資割合を決定

目論見書内容を要約

①では選定の基準をぼかしている部分がありますね。
そして、②も「この数値がこうだから---」などの明確な基準が示されているわけでもありません。

これは、あまり細かく決めすぎちゃうと、良質な銘柄をとりこぼす懸念があるためではないか、と推察しました。
「個別に判断し、いい銘柄を入れたい」という思いがあるように感じました。

また、時価総額での縛りがないため、小型株でも組入れられてます。
100株のみ保有は20銘柄、200株保有は24銘柄で、時価総額の幅はおおよそ80億~1000億でした。
でも、時価総額が同じ250億の銘柄でも、100株保有であったり、200株であったり。
やはり、フリーハンドで組入れ判断してるのかな、と感じました。

そうなってくると、これらの小型株がたとえ株価10倍になったとしても、このETF全体に与える影響はわずか。
逆に、組入れ比率1位(6%超)のディスコが大きく下落すれば、このETFに与えるダメージは相対的に大きくなります。

”期待の表れ”ともとれますが、”偏り”ともとれます。
が、これはアクティブファンド。
運用者たちの裁量で選定されていますので、当然といえば当然。

保有銘柄も保有株数も公表しているので親切ですよね。
組入銘柄一覧を見て、ピカピカの銘柄を探すのも楽しいかもしれません。

ETF詳細情報

管理費(信託報酬):税込み0.99%
ぐぐぐ…、これはアクティブETF!やむをえません!
すべて手作業で選定されてますから!(おそらく)

●純資産総額:約5.23億円(2024/1/31現在で)
●上場日:2023/9/7
上場からまだ日が浅いこともあり、規模は小さいです。

●売買単位:1口から
2024年2月16日終値で1口1014 円の値がついています。

分配金年1回
毎年9月10日の決算時に分配する、ということで、過去の実績値はありません。

さいごに

と、いうことで、今回は”ETF紹介”ではなく”ETFから読み解く”ことに重点を置いてみましたが、いかがだったでしょうか?

”本業”が言い訳になりますが、分析が甘い点はどうかご容赦ください。
「愛ある助言」にはめっちゃ喜びます。笑

でも、これまでもそうですが、記事の投稿を通して、記憶力が悪いなりにもいろいろと学ぶことが多く、わりと楽しく記事作りができているように感じます。

自分のスキルアップのために、できるだけ続けていきたいと思ってますので、「ちょっと参考になった」と思えたかたは、”スキ”いただけるとモチベーションになります!

今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました!


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