見出し画像

彼氏の家の育たないサボテン

これは彼氏が大事に育てていたサボテンくんの話。

彼の家にはサボテンがいた。

なぜ過去形かというと、彼が今年2月に引っ越す際、サボテンくんとお別れしたからだ。

彼とサボテンくんの出会いは、約1年前。

当時、私が自分の家で観葉植物を育てていて、それを見た彼が「緑あるのいいね〜」と、興味を示していた。
だが、水やりを続ける自信がないとの事で、実際に買うことはなかった。

ある日2人でDAISOに行った時、観葉植物コーナーで小さなサボテンを発見した。

「サボテンなら水やり頻繁にしなくていいし、育てられそうだね」と私が話すと、彼は「たしかに!」と、1番小ぶりのちょこんとしたサボテンくんを購入した。

彼は、土上の高さ3センチくらいのサボテンくんに、「伸び伸び育ってほしいから」と、めっちゃでかい鉢を買ってあげていた。

その後、温度や湿度、かかる影の具合など、
結構こまめに気にしながら大事に育てていた。

だが、サボテンくんは一切の成長が見られなかった。

彼の家に遊びに行くたび、
「全然おっきくなってない気がする」と私が言うと、
「そんなことないよ」と彼はちょっと反抗した。

そして、今年の2月。彼は引っ越しをした。
引越し後、新居に片付け手伝いがてら遊びにいくと、
サボテンくんが見当たらなかった。

「あれ?サボテンくんは?」と彼に問うと、
「お別れした」と彼。

「俺には植物を育てられない…」
彼は悲しそうだったが、その言葉を聞いて、
触れるもの全て殺してしまうダーク主人公みたいで、
ちょっと笑いそうだった。

よくよく聞いてみると、根腐れを起こして、
枯れてしまっていたようなのだ。

彼はこの先、植物を買うことはないんだろうなぁ。笑

でも、私のやってる事に興味を示して自分もやりたがる彼がかわいいので、今後も色々すすめてみようと思う。


おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?