老人ホーム探し「〇〇は早めに手に入れる」 老人ホーム見学ツアーレポート2024年7月編
今月も、はる社会福祉士事務所オリジナル企画「老人ホーム見学ツアー」を開催しました。
みなさまをお連れした老人ホームは、大阪市内にある2件の介護付き有料老人ホームです。
ツアーの概要
1. 老人ホームの概要
1件目
種類:介護付き有料老人ホーム
入居時の介護度:自立~要介護
入居時費用:約200万円~(入居金なしプランあり)
月額費用:約15万円~(介護費、医療費などは含まない)
2件目
種類:介護付き有料老人ホーム
入居時の介護度:自立~要介護
入居時費用:10万円台~
月額費用:約18万円~(介護費、医療費などは含まない)
2. 1件目の特徴
広さによってAタイプ、Bタイプのお部屋があり、Aタイプには対面キッチン、広めのお風呂があります。
また大浴場があり、介助なしで入れる方は毎日入浴できます。
外出、外泊は自由、ご家族の面会も多い、にぎやかで活気のあるホームです。
3. 2件目の特徴
全室にお風呂とキッチンがあります。
一般的な介護付き有料老人ホームと比較して、居室面積が広く、一部の居室には納戸があります。日頃使わないものを収納できるのは、物の多い方にとっては魅力的ではないでしょうか。
また、ペットの飼育が可能で、小型犬や猫などを飼っている方が数名おられます。
どちらのホームも同じ法人が経営。
最寄駅から徒歩6分程度、梅田まで電車で15分程度です。
ミニ講座 座談会
見学終了後は、カフェに移動してミニ講座と座談会です。
今回のミニ講座では、重要事項説明書についてお話しました。
1. 重要事項説明書とは
不動産の売買や保険の契約を結ぶ時、事業者は契約上の大切な事柄を契約者(消費者)に対して説明する義務があります。
これを重要事項説明といい、用いられる書類が「重要事項説明書」です。
老人ホームでは重要事項説明書の作成が義務付けられています。
パンフレットだけではわからない、正確な情報が数字と文字によって記載されています。
2. 重要事項説明書の内容
今回に限らず、見学ツアーの時にみなさんがよく質問されることのほとんどが、重要事項説明書には記載されています。
1.事業主体概要
運営法人の所在地、設立年月日、事業概要など
2.有料老人ホーム事業の概要
施設名称、名称や住所、交通アクセス、連絡先、施設の種類、管理者など
3.建物概要
建物の規模、構造、消防設備(自動火災報知設備や火災通報設備、スプリンクラーなどの有無)など
4.サービスの内容
運営方針、入居条件、居室の住み替え、介護サービスの内容など
5.職員体制
職種別の職員数、有資格者の人数など
6.利用料金
支払方法、前払い金など
7.入居者の状況
性別、年齢、要介護度、入居期間など
8.苦情、事故などに関する体制
苦情窓口、賠償責任保険など
9.入居希望者への事前の情報開示
事業収支計画書、契約書などの公開方法など
10.その他
運営懇談会の実施など
3. いつ重要事項説明書を読むか
入居契約の時に初めて重要事項説明書に目を通す方が多いのですが、老人ホーム選びの段階で読むことをおすすめします。
見学の時に、パンフレットと一緒に重要事項説明書もほしいと言ってみましょう。ほとんどの老人ホームでもらえます。
また、自治体や老人ホームのホームページで閲覧できる場合もあります。
重要事項説明書に記載されている項目は、老人ホームで共通しているため、複数の老人ホームを効率よく比較、検討できます。
早い段階から手に入れて、じっくり読んで内容を理解することが大切です。
十分に内容を理解せずに入居すると、入居後に老人ホーム側とのトラブルに発展する恐れがあります。
「なんとなく気に入った」だけで入居を決めることは、非常にリスクが高いです。雰囲気の好き嫌いは大切ですが、客観的な数字も見落としてはいけません。
重要事項説明書には、大切なことがギュッと詰め込まれています。冷静な判断をするための必須アイテムと言えます。
それほど難しい言葉は使われていませんが、わかりにくい箇所があれば、必ず老人ホームに問い合せをして、疑問点を解消しましょう。この時の対応の良し悪しを、候補に入れるかどうかの基準にしても良いでしょう。
いただいたご感想
・初めて参加しましたが、見学が大切だとわかりました。
・ペットの飼育条件を聞けて良かったです。
・将来子どもには迷惑をかけたくないと思い、参加しました。
・偶然にも、自宅近くの老人ホームを見学できて、ラッキーでした。
・2件とも雰囲気がおだやかでした。
・施設長さんのお人柄が良かったです。
次回の老人ホーム見学ツアー(9月)
次回の老人ホーム見学ツアーは、9月を予定しています。
老人ホーム見学ツアー初となる特別養護老人ホーム(以下、特養)を見学します。
特養は、日本の介護を支えていると言っても過言ではありません。
「特養は待機者が多いから、入れませんよね?」
「介護も医療も充実しているらしいですね」
「料金が安いと聞いています」
「手厚い介護がしてもらえるのでしょうか?」
様々なイメージがあるかと思います。イメージ通りなのか、違うのか、ご自分の目で見て確かめられるこの機会に、ぜひご参加ください。
詳細は、8月にLINE公式アカウントからお知らせします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
はる社会福祉士事務所 代表
社会福祉士 佐々木 さやか
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