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我が家のイギリス旅行記#04 第2日 前編 バッキンガム宮殿と衛兵交代式

2024年の夏休み、家族で出かけたイギリス旅行の思い出をここに記す。
第2日、午前の部はバッキンガム宮殿と衛兵交代式。

2024年8月21日(水) 晴れのち曇り
8時 17℃ 25.9km/h, SW/15時 19℃ 27.8km/h, SW/22時 19℃ 25.9km/h, SW
日の出5:57-日の入り20:11


ロンドンの最初の朝、7時起床。
寝つきはわるかったけれど、時差ボケというほどでもない感じ。

ホテルを8時過ぎに出て、前夜と同じSmithfieldの広場まで行く。
前夜訪れたBishops Finger の前を通りすぎ、その先にあるBeppe's Cafeという町の小さなカフェに入り、朝食。
フルイングリッシュブレックファストを堪能した。

バッキンガム宮殿に向かう

朝食の後、St. Bartholomews Hospital バス停からバスに乗ってバッキンガム宮殿に向かう。
このバス停は、Beppe's Cafeからは目と鼻の先にある。

ところが、そのバス停の場所がわからない。
出発を待つバスが数台停まっているのだが、バス停そのものが見当たらないのだ。

うろうろしていたら、地元の青年が「バス停はあれだよ」と教えてくれた。

これかよ

これかよ!
思っているのとだいぶ違ったけれど、周辺の歩道が工事中な雰囲気だったので臨時で置かれていたものと思われる。
しかし似たような「バス停問題」にはこのあともたびたび悩まされた。
その件についてはまた後ほど。。

とにかく目当ての#59のバスに乗れた。
始発なので2階最前列席に座ることができ、ロンドンの町を眺めながら10分ほどの乗車。

Holbornで下車、地下鉄 Picadilly Line に乗り換えてGreen Park へ。

Holborn駅のエスカレーターは長くて速かった

衛兵交代式

Green Park駅に着いたのは10時ちょっと前くらいだった。
すでに、駅からバッキンガム宮殿に向かう人の流れができている。
こちらは宮殿に直行するのではなく、ピカデリーサーカス方面にすこし歩いて最初の角を右折し南に向かう。
つきあたりがセント・ジェームズ宮殿。

東側から正面にまわりこむと、衛兵交代式を見物しようとする人だかりができていた。
それを横目に宮殿前を通り過ぎ、The Mall に出た。

衛兵交代式「完全攻略」ならず

10時半よりもすこし早く、バッキンガム宮殿前までやってきた。

宮殿前広場にはすでに多くの人が詰めていたが、手前側のヴィクトリア女王記念碑まわりは思ったほどの混雑ではなかった。
The Mall側に至っては人もまばらという感じだった。

これなら衛兵交代式を完全攻略できる!と思った。
インターネットで見た「衛兵交代式完全攻略法」的な情報に基づく私たちの行動計画は、宮殿前を南側に抜けたところにあるウェリントン兵舎前でまず衛兵(ニューガード)の隊列を見学する、というものだった。

しかし、物事はそううまくは進まない。
家族が「トイレに行きたい」という。
「ロンドンの町なかには公衆トイレがあんまりない」ということは事前情報としてつかんでおり、旅のしおりにも記載して家族に注意を促していたるもりだった。
にも係わらず。。まあ家族旅行ではよくあることだ。

幸いなことに、それほど遠くない場所に公衆トイレがあるのをGoogle Mapで発見した。
今来た道をもう一度戻るようにして、セント・ジェームズ・パーク内のトイレにたどり着いた。
入口にゲートがある、有料トイレだった。
「P20」との表示を見て「20ポンドかよ!?」と一瞬ひるんだがそんなはずはなく、20ペンスだった。
せっかくなのでこちらも用を済ませておく。
カード決済もできた(あとで確認したら、決済額は38円だった)。
待つほどの混雑はなかったが、家族のひとりはわりと深刻な状況だったようで、ちょっと時間を要した。

この時点で完全攻略のもくろみは崩れていた。
The Mallに復帰したときにはもう10:40を過ぎていた。
ちょうどセント・ジェームズ宮殿を出発した衛兵の隊列が目の前にやってきたので、その様子を見物する。

そのまま彼らと同じスピードで、バッキンガム宮殿に向かう。

The Mall沿いは20分前とはすっかり様相が変わり、最前列は多くの観光客で埋まっていた。
そこに「衛兵交代見学ツアー」的な大集団もやってきていた。
彼らは式の進行にあわせて刻々と移動しながら見学をしているようで、私たちと同じように目の前の衛兵の隊列を追って移動しようとする。

歩道の大渋滞に巻き込まれた。
もたついているうちに、衛兵の隊列は行ってしまった。
そのまま宮殿の中に入っていくのが、かろうじて見えた。
宮殿前広場まで来たのでしばらく待っていると、今度は南側(ウェリントン兵舎)から衛兵の隊列がやってきて、目の前を通過し宮殿の中へ入っていった。
11:00ちょっと前のことだった。

このあと衛兵交代式はバッキンガム宮殿の前庭で行なわれる。
人が鈴なりになった柵の向こう側でのことなので、それよりも離れた場所にいる私たちからは、その様子はまったく見えなかった。
40分ほど待つと(11:45頃)、式を終えた衛兵の隊列が宮殿を出発してセントジェームズ宮殿、ウェリントン兵舎にそれぞれ向かっていく。
しかし宮殿の外縁部で何も見えない状況で40分待つのはそうとう手もち無沙汰だった。

私たちは粘り強く待ち、衛兵の隊列が宮殿を出てもう一度通り過ぎていくのを見送った。

しかし、ほんとうにそこまでする必要があったかどうか。
あとで振り返ってみるに、別に待たなくても良かったかな、と思う。
衛兵交代式は「完全攻略」する必要もないな、というのが私としての結論である。

「省エネ攻略」のすすめ

かわりに、「衛兵交代式 省エネ攻略法」を以下のとおり提唱したい。

  • 10:30までに、セントジェームズ宮殿前の通りとThe MallとのT字路あたりに来て最前列を確保、待機

  • 10:40すぎ、セントジェームズ宮殿を出発した衛兵の隊列が目の前を通過していくのを見物

  • 隊列が通り過ぎたらそのままついていく

  • 隊列を追ってバッキンガム宮殿前まで進み、隊列を見送る

  • そのままできるだけ左方向(南側)に流れ、立ち止まれる場所を確保

  • 10:50すぎ、ウェリントン兵舎を出発した衛兵の隊列が南側からバッキンガム宮殿に向かってくるのを見物

  • 11:00前、隊列が宮殿に入っていくのを見送る

  • 以上で終了

合計30分強で決着をつけ、次の観光スポットに向かう。
それくらいがちょうど良いのではないだろうか。

バッキンガム宮殿

チケットについて

バッキンガム宮殿の見学は、インターネットで予約しておいた。

宮殿は毎年夏期間に公開される(2024年は7月11日~9月29日)。
もっともオーソドックスな見学コースは事前予約で、£32。
ロイヤルミューズやキングスギャラリーも見学できる「ロイヤルデイアウト」は事前予約で£61.2、いずれも当日購入よりも安価な設定となっていた。
ちなみに予約自体は数日前であっても可能な状況だった。
この夏はイベントで「東棟」(王室メンバーが登場するバルコニーがあるところ)を見学できる特別ツアーも実施されたが、こちらはすぐに完売となったようだ(£75)。

事前予約をしてメールでEチケットを受け取ってそのまま入場するのが一般的な方法となるが、当日現地でチケットを受け取る方法も選択できたので私は後者を選んだ。
この場合は入場ゲート横にあるチケット売り場の行列に並び、予約番号を提示してチケットを引き取る必要がある。
なぜ私はわざわざそのような方法をとったのか?
こたえはただひとつ、「チケット」が欲しかったからだ。

その他の観光施設はたいてい、eチケット(スマホでQRコードを提示するか、プリンターで印刷したものを提示)が前提となっていた。
でもそれだと、手元にちゃんとしたかたちのチケットが手に入らない。

私にとってチケットは大事な「スーベニア」なのだ。

宮殿内見学の所要時間考察

バッキンガム宮殿見学の入口は、The Mall側から見ると宮殿正面に向かって左手奥(ヴィクトリア駅のほう)側にある。
私は先に、入場口の先にあるチケット売り場の行列に並んだ。
数分間待ってチケットを手に入れ(Adult 3人とYoung Person 1人で予約していたが、Young Personのチケット発行にあたっての確認等は一切なかった)、それから入場口にまわった。

入場口で予約時刻を確認。
ここでもYoung Person(18-24)チェックはなかった。
待合所のようなスペースで待機し、時間ぴったりにセキュリティチェックに通される。
そのあとオーディオガイドを受け取って、見学スタートとなった。
最初に中庭に入ると、件の東棟(宮殿正面の建物)を裏側から望む。
賓客は宮殿正面から入り、東棟をくぐり抜けて私たちがいる場所までやってくる。
なのでここから先は、私たちが賓客目線で建物の内部に進んでいくことになる。
写真撮影もできなくなるし、ガイドブックも購入していないので細かい記録も記憶も手元にないが、階段をあがっていくつかのギャラリー的な部屋を通りディナーパーティー会場に進む、といった導線だった。
建物内部は部屋の意匠も豪勢、というか華やかで目を奪われた。
ところどころに過去の王様、女王様の絵やゆかりの品などが掲げられていて、ジョージだのエドワードだのヴィクトリアだのが親近感をもって入ってこない異国民にはわかない感動がイギリス国民には湧くのだろうな、などと考えながら見学した。

私たちはオーディオガイドをわりとしっかり聞きながら宮殿内を見学した。
宮殿建物の外に出たのがちょうど13時。
入場からちょうど1時間が経過していた。
私は「やっぱりな。。」と思った。

事前の観光スケジュール検討にはかなり時間をかけ、熟考していた。
ロンドンの主要観光施設はどこも事前オンライン予約を推奨しており、営業時間もそれほど長くはない。
チケット購入の行列に時間をかけたくもないので、基本的にオンライン予約できる施設はすべて事前に予約することとした。
そのためには、各施設での見学時間や移動の時間を正しく見積もることが求められる。
それでは、バッキンガム宮殿の見学時間はどのくらいと考えておくべきか?

インターネットでググればそれらしい情報はすぐ出てくる。
たいていのサイトには「2時間~2時間30分程度」とあったがこれがどうも信頼できない。
「いくらなんでも、そんなにかかるものか!」と。
情報源になっているのはいかにも集客(インプレッション稼ぎ)めあての情報サイトばかりで、ブログなど実感のこもったものではない。
この手のサイトはインターネットで良くヒットするが、記事自体はその辺にころがっている情報を適当に引っ張ってきてくっつけてあるだけで中身スカスカなのだ(一般論としてそう思っている)。
その中からいかに「真実」を見きわめるか?

バッキンガム宮殿の公式Webサイトには以下の記述があった。

恐らくこの「2時間から2時間半」がインターネット上をひとり歩きし、あちこちのサイトに記載されているのだと思う。
しかしこの一文は、前述の「ロイヤル・デイアウト」チケットでの訪問を想定したものなのではないか。

前者引用文の「見どころやアクティビティが盛りだくさん」「ご訪問を最大限にお楽しみ‥」と「究極の王室体験をするには、ロイヤル デイ アウトを‥」は、同じ考え方、ニュアンスのもと記述されているのではないか。

ステートルーム(今回見学したところ、メイン部分)、ロイヤルミューズ、キングズギャラリーをぜんぶ見学して2時間半とすれば、メイン部分だけならまあ、1時間半が妥当なところではないかと、私は考えた。
こうして、我が家のイギリス旅行では「バッキンガム宮殿の見学所要時間は1時間30分」という設定で観光スケジュールが組み立てられた。

実際のところは、宮殿内での見学で1時間かかった。
このあとトイレに寄り、おみやげショップを物色したのち庭園沿いの遊歩道を出口まで歩いて、建物を出たのが13:40だった。
誤差は10分。これは想定範囲だった。

宮殿内の見学が終わり外に出たら、ノドが乾いた。
持参の飲み物が入場時点でほぼなくなってしまい、それから1時間経過していた。
建物を出たところで、何かを飲みたくてしかたがない状態だった。
まず宮殿出口右手にカフェがあり、様子をうかがう。
長い行列ができていたので諦め、先に進んだ。
左前方におみやげショップとトイレの建物があり、そちらに移動。
トイレのところに水吞み場があったが、これもなんとなく見送った。
おみやげショップに入ると、ミネラルウォーター缶を販売していた。
それを購入し、グビグビと一気飲みした。

ついでにおみやげを買う。
キーホルダー的な雑貨をいくつか。
チャールズ国王やエリザベス女王の写真集、グッズなどもかなりの種類並んでいた。

バッキンガム宮殿 見学データ

入場料 4名計 £116.50
 Adult £32.00 ×3名、Young Person(18-24)£29.00 ×1名
予約時刻 12:00 
実際の入場時刻 11:55
日本語対応 ガイドブック(購入せず)、オーディオガイド
出場時刻 13:40
見学所要時間 1時間45分
※出場後に宮殿正面に戻り、記念撮影 14:15終了

見学出口は、完全に宮殿の真裏側の場所となる。
衛兵交代式見学からの流れで宮殿内に入った私たちは「そういえば宮殿正面で記念撮影してなかったね」となり、宮殿を出たあと敷地の外側を反時計回りにぐるり半周してもう一度宮殿正面に戻って記念撮影をすることになった。


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