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神様は、いる(間違いなく駄文)

「あとで買う」と「カートに戻す」を繰り返し、そうね、半年ほどくらいかな、アマゾンのカートを温め続けていた、「パイロットキャップレス万年筆マットブラック(中字)」を、とうとう清水の舞台から飛び降りて、ポチりました。すげーだろ。
ところがそのポチりの直後から、今まで愛用していたパーカー万年筆を紛失してしまったんですよ。
おそらくは自宅の書斎、いや書斎って言っちゃったけど子供部屋なんですよ、子供が使っていた勉強机、いや息子はほとんど使っていなかったであろう机を不法占拠して、パソコンやらタブレットやらエッチな写真集やら、自分のものを広げただけなんですけどね、その「書斎」にあるだろう、あるはずだ、と探しました。
でもない。
家中どこを見てもない。なめるように、見てもない。だとすると、会社。
会社の机周りを探す。でも、ない。
もうここまで探してないとなると、スタバかマックに落として来ちゃったのかな、いやそれでも車の中を探してみるべ。自宅駐車場でヘッドランプを頼りにくまなく探す。
それでもない。
魂が全身から抜け、沖縄で言うとマブイ落ちしちゃって、放心からの脱力。パーカー万年筆、大切に使っていたのに、20年くらい使ってますって。

さて今日の朝、会社についていつも置く場所に車を停め、それでも明るい所でもう一度、鞄を置く助手席シートの下を見てみようと、車を降りて助手側へと、(あ、僕の車はアメ車なので左から降りて、右側へとね)ぐるりと回ったところで、俺の目に飛び込んできたのは、駐車スペースの砂利の中に埋まっていた、パーカー万年筆。
ヒャッホー!
写真のなかほどです。わかります?うれしくて記念撮影しましたよ。ボディに少し傷がついていたので、昨日の朝、ぼく、踏んじゃったのかも。
神は俺を見捨てなかった。大事なパーカー万年筆ちゃん。チュッ!

高性能でお安い万年筆ちゃんがお嫁に来たので、パーカーちゃんたら。すねちゃったのね。ごめんごめん。でもこの万年筆を手に入れた20年ほど前のケツの青い頃、これさえあれば、太宰治先生も驚くような私小説、書けそうな気もしたけれど、パーカー万年筆振り上げての「蟷螂の斧」という体で、俗世界の俗事に惑わされています、結果として駄文書いてます、と言う話。

あ、若者たち、
勉強しろよ。
以上。