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孫の来ない夏

ある日、余りにもヒマだったので、ここは男らしくと、オンラインで社会勉強をと、エロ動画を見ることにした。好みの物を2、3つ見たあと、ホーム画面でサムネイルをパラパラと流していたら、突如「変態文学娘」なる動画タイトルが出てきた。えっー?!とばかり、飛びついて鑑賞したけれど、内容はタイトルとは無縁で、ありきたりのパコパコ。私のように、既に奥義を極めたこの年齢ともなれば、男のヘコヘコと腰を動かし、女のアヘアへ言うシーンを、つらつらと見ても、だからなに?、と特に盛り上がる気持ちにはならないので、とてもつまらなかったけれど、でもその時、私はちょっとだけ、思ってしまった。「変態文学娘って!まさに、このnoteに記事を寄せている、やや性欲強めな、なおかつ強烈に妄想好きな女子クリエイターに、何人か、いや何十人かいそうなじゃねえか?」とな。
何人か知っている、ようないないような気もするが、もしや、これを読んでいる貴女は、ひょっとして、だけれど、いつも頭のなかいっぱいになったあれやこれやの妄想を、言語化、つまり文章にして、ふーっと何とか落ち着くという、やや変な態の奥様お嬢様だったりするのでしょうか。連絡お待ちしています(笑)




家庭菜園と孫の話です。エロ話のあとに爽やかな一話をどうぞ。

我が家は田舎の一戸建てゆえ、居間の外には、おしゃれに言えば「ウッドデッキ」が、使用目的で言えば「洗濯物干し場」が、小さいけれど張り出している。その前には猫の額ほどの庭。そこに家庭菜園。キュウリ、ナス、トマト、とんもころし、青唐辛子。
例年ならば、娘二人、孫二人、息子とその嫁が今時分帰省してきていて、大賑いで迎えているから、私は孫の水浴びのために、予めビニールプールをウッドデッキ上に作って置いておく。
上の孫(男の子)は、昼間プールでひとしきり暴れたあと、ウッドデッキを降り、菜園のミニトマトをむしってそのまま食べ、飽き足らずにキュウリをむしり、ホースからプールに注がれている水で洗って、トゲトゲを取り、そのままガブリと食べてしまう。楽しくて堪らないと言った表情を見せてくれ、じーじーとしては大満足である。
しかしながら、尾身先生のおっしゃる通り、夏休みやお盆にかけての全国的な大規模人流が、疫病を一層蔓延させてしまうのは皆が承知しているところなので、先日、娘夫婦から今年も帰省しないとの連絡が入った。やむを得ない、残念だけど。
さて、一方では、そんな人間の事情などつゆ知らず、庭のキュウリ君やトマト君たちは、早く○○太君(孫の名前)が来ないかなあ、僕たちのとこ、ぱくぱくと食べて欲しいな、と楽しみにしているらしく、元気いっぱい実をつけてくれているのである。見出し写真のごとく、毎日これだけの収穫がある。老夫婦には食べきれない。
なんだかキュウリ君やトマト君たちが、ちょっと寂しげで可哀想な、そんなお盆前なのだ。