ナンバーズ研究家

小説書いたり、ナンバーズ研究したりしています。

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マガジン

  • ナンバーズ研究マガジン

    ナンバーズの必勝法を書いています。 年間で見た時に、収支をプラスにするための秘訣を配信しています。

  • 毎日小説

    毎日、短編小説を掲載していきます。 本当に些細な話題を取り上げていきます。

  • 全て僕の責任です。

    小説です。 【キャッチコピー】 ひょんな出来事から世間のバッシングを受けた男の壮絶な人生とは。

  • 小説(子供部屋おじさんの逆襲)

    『子供部屋おじさん』と揶揄する風潮に違和感を感じる主人公に都合よく状況が設定されている小説を書いてみました。 「こんなの現実的じゃない」という批判ではなく、コメディーとして楽しんでもらえると幸いです。

  • 小説(卑怯者)

最近の記事

呪言(じゅごん)

言葉は呪いだ。 子供の頃に言われた言葉。 死にゆく人に言われた言葉。 周囲の人間たちから口々に言われる言葉。 何もかもが呪いのように自分を縛り付ける。 「お前は出来る子だから。」 「お前は自慢の孫だから。」 「○○さんは、なんでも出来る人だから。」 なにか一つでも出来ないと家族や友人、周囲の人たちから自分という存在を否定されたと認識してしまう。 自分の居場所が無くなってしまうことを恐れてしまう。 そんな現実が怖くて、いつの間にか何もかもから逃げるようになる。 逃

    • 忘れられないひと(詩・毎日小説)

      詩部分今日9月11日は、俺にとって忘れられない日だ。何度、忘れようとしても頭の中にこびり付いて決して消え去ってくれない。 どれだけの時間を過ごしても。 どれだけの人たちと新しい思い出を作っても。 決して、忘れることができない。 断っておくが、この日は俺にとって大切な人が亡くなった訳ではない。 9月11日。 今日は、俺が初めて付き合った彼女の誕生日。 彼女は、俺が初めて好きになった女性。 何があっても一生一緒にいたいと当時、中学生だった俺が本気で思った相手。 彼女と

      • どうせ死ぬつもりだから、ブラック企業で働くことにした(短編・毎日小説・9/10)

        小説部分「もう生きることに疲れたな。」 俺は30数年間生きてきて、この先50年以上もまだ生きるかもしれない未来に絶望するしかなかった。だから、自殺することにしたんだが、周りの人間に対して悲しい思いや自責の念を抱かせることになるかもしれないという思いが頭をよぎってしまった瞬間、躊躇してしまった。 「死に損なったな。」 一度、死ぬと決めてしまった手前、もう一度活力を持って生き直すということに違和感を感じた俺は社会の為に、この命を使おうと思い始めた。 『自殺することに違和感を感

        • 救急車狩り(短編・毎日小説・9/9)

          小説部分 『救急車狩り』 良識ある人間であれば、命の瀬戸際にある患者が乗っている救急車を襲うなんて非人道的な行動を起こせるはずがない。 しかし、この世の中には様々な人間がいて、人の命を何とも思わず、自分自身を最優先に社会が考えるべきだという究極の自己中人間も存在している。 今日もネットには『救急車狩ってやったぜ』と自慢する連中が溢れていた。動画サイトで億万長者になれる時代になったこともあり、過激さに歯止めが掛からなくなっていた。 彼らが言っている『救急車狩り』とは走行して

        呪言(じゅごん)

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          初めて文字が生まれた日(短編・毎日小説・9/8)

          小説部分 『文字の開発・読み書き』は人類にとって史上最高の発明である。 この物語は、そんな識字の概念が存在しなかった人間社会に初めて文字が生まれた瞬間を描いた物語である。 地球上には未だ自然が広がっていた時代、人間は自分たちの見聞きした経験を口頭でしか伝える術を未だ持っていなかった為に、全く文明が発達していなかった。 それでも、外敵から身を守るための手段として防御壁を築き、堅牢な素材で作った住居を構え、防御壁の内側で農作物を育てながら定住程度の技術・文化は保有していた。

          初めて文字が生まれた日(短編・毎日小説・9/8)

          全て僕の責任です。(最終話)

          それから数日後、俺の遺体が実家近くで発見された。 遺体は陸橋の階段下に転がっており、無数の切り傷や打撲痕などが付けられていたことから、警察は殺人の線で捜査を開始したらしい。 ただ、俺に恨みを抱いていたり、ネット上での殺害予告をほのめかしていた人間があまりに多すぎる事もあり、捜査は難航する見通しだそうだ。 ちなみに、俺が死んだ事により、ネット上で俺のことを誹謗中傷していた人間が全員、容疑者へと変わったことにより、個人情報の開示請求に対するハードルが下がった。 それにより

          全て僕の責任です。(最終話)

          全て僕の責任です。(第15話)

          俺の動画が公開された翌日、不服申し立てを行なった空き巣犯の奥さんの代理人である弁護士から、マスコミ宛てに一通のFAXが届いた。 「マスコミ関係の皆さま、ネットで様々なご意見を投稿されている皆さまに対してお願いです。今回、不服申し立てが棄却されたことにより、青田さんは正式に無罪と法律によって認められました。私個人の意見を言えば、今でも『正当防衛』による不起訴はおかしいと思っています。 思っているというよりは思いたい。 夫はもう帰ってこない。 その事実となる行動を起こしたのは

          全て僕の責任です。(第15話)

          全て僕の責任です。(第14話)

          「この度、私の不起訴処分に対する不服申し立てが棄却され、法律上、無罪放免となりました。もう殺人犯と呼ばれる筋合いも、呼ぶ根拠もありません。 そして、これまで私が誹謗中傷されても耐え続けてきたのは、法律上でまだ殺人罪として起訴される可能性が僅かでも残っていたからです。しかし、今はもう可能性が0となりました。 なので、これからの私は断固として戦います。遠慮もしません。徹底的に叩き潰します。根も葉も無い噂話を広げ、私の名誉を大きく毀損させた人には特に容赦しません。 この動画を

          全て僕の責任です。(第14話)

          全て僕の責任です。(第13話)

          それでも俺は何とか、その日暮らしの生活を頑張って送り続けていた。なるべく高齢化率が高そうな街や人口が少ない市町村を探して移転を繰り返した。 そんな生活を数ヶ月ほど送っていた頃、不起訴処分に対する不服申し立てが棄却されたという情報が耳に入ってきた。晴れて俺は法律上、改めて無罪となった。 しかし、その事実をマスコミが報じたのは限られた局で、しかも数秒程度の報道だけだった。だから、多くの人に無罪放免となった事実は知らされていないと同じ状態だった。 『このままでは俺はずっと社会

          全て僕の責任です。(第13話)

          全て僕の責任です。(第12話)

          警察や政府による公式見解や発表がされると、俺の家族や親戚、近所などに対する誹謗中傷や迷惑行為は収まったと警察から聞いた。警察や政府が本気になったと知ったネット民たちは自分が捕まる可能性を感じたらしい。 しかし、俺に対するバッシングは止むことは無かった。俺は社会のクズで批判されても文句は言えないと思われているのか、はたまた書き込んでいる連中は本気で誹謗中傷ではなく論理的な批判を展開しているに過ぎないから逮捕される事はないと思っているのかは分からない。 ただ今ハッキリと分かる

          全て僕の責任です。(第12話)

          全て僕の責任です。(第11話)

          この事態を重く捉えた警察は異例の声明をマスコミを通じて発表した。 「青田さんによる殺人事件が正当防衛によって不起訴となった事を契機に、現在青田さんをはじめ、親族や近所の方々に対しても誹謗中傷や迷惑行為などが起こっている事例が多々、発生しております。 警察も既に青田さん、親族の方々、企業から被害届を受理していますので、順次捜査の上、厳格に対処していく所存です。これ以上の行動は、慎むことを強くオススメします。 もうネットでの誹謗中傷や迷惑行為で自殺する人を増やさないためにも

          全て僕の責任です。(第11話)

          全て僕の責任です。(第10話)

          「まずは、俺の行動によって命を落とされた二人のご冥福をお祈り申し上げます。正当防衛とはいえ、二人の方の命を奪ってしまった責任を胸に、このことを一生忘れることなく生きていく事が、俺にできる唯一の反省だと思っています。また、ご遺族の皆さまに対しても、この場を借りて深くお詫び申し上げます。 そして、ここからは皆さんに対するお願いと警告をお伝えするためにお時間を頂戴します。 人を二人も殺している私がお願いを出来る立場ではないと仰る方が一定数いることは分かっています。 でも、お願い

          全て僕の責任です。(第10話)

          全て僕の責任です。(第9話)

          『貧しく大変だった幼少期を乗り越え、現在は家族のために頑張る空き巣。』 『裕福な両親に甘え、ニートで自分勝手、自堕落な生活を送るクズ。』 この二点だけが大きく取り上げられるようになっていった。 これにより、俺の刺された傷が『正当防衛』を主張するために、自分で傷付けたのではないかという見方まで出てくるようになった。終いには、傷は本来あり得ない付き方だと解説する素人連中まで現れ始め、ネット上では軽いお祭り状態へと進展していった。 そして、とうとう俺に対する誹謗中傷合戦が始まっ

          全て僕の責任です。(第9話)

          全て僕の責任です。(第8話)

          空き巣犯の奥さんが雇った弁護士は、今回の事件で不服申し立てが認められる可能性は低いだろうと思っていた。それでも、奥さんの気持ちを少しでも和らげる為には、俺が悲惨な人生、生きていても地獄だと思うような人生を送るんだと思ってもらうことが必要だと考え、このネットの風潮を利用して更に、俺がいかに非道でクズな人間であるかを植え付けるように煽動した。 「青田さんは、事業に失敗し、投げやりになっていた。また、社会に混乱や破滅をもたらすような破壊主義的な思想を持ち合わせており、過度な暴力が

          全て僕の責任です。(第8話)

          全て僕の責任です。(第7話)

          ネット上では、この話題性ある事件を利用して視聴数やフォロワー数を稼ごうとする『炎上系なんちゃらかんちゃら』という評される連中が、面白がり、様々な持論を展開し始めた。 「空き巣二人のうち、一人は母親にも俺にも傷つける行為はしていない。それなのに、正当防衛が適用されるのはおかしい。そもそも、最初に空き巣に出くわした母親は拘束されはしたが傷は付けられていない。逆に、犯人に対して先制攻撃した息子は刺されている。これから言える事は、逆らわずに大人しくしていれば、この空き巣二人は住人を

          全て僕の責任です。(第7話)

          全て僕の責任です。(第6話)

          ネットでは、今回の事件では『正当防衛』が成り立ち不起訴にすべきだという論調が沸き起こっていた。テレビの報道番組などでも、総じて傾向は『正当防衛』で殺人罪は不起訴になるべきだとなっていた。 そして、注目の判断が下される日。 検察が発表した答えは、不起訴だった。 俺は殺人犯として裁判に掛けられることはなくなった。検察は、俺の言い分や実際に刺されている状況、母親に危害が加えられる可能性や危険性が高いと判断できることなど、様々な理由から、正当防衛を認めてくれた形となった。 不起訴

          全て僕の責任です。(第6話)