甲子園の余韻とわたしの故郷
今夏の甲子園は終わったというのに、わたしのXもといTwitter(以下、Twitter)のタイムラインは、相変わらず甲子園の話題ばかりが流れてくる。これも、甲子園期間中、特に推しの仙台育英戦のたびに投稿したり、関連するポストをお気に入りしまくったりしたからだろう。AIって本当に優秀。
おかげでわたしは、24日の仙台駅は昨夏仙台育英高校が悲願の優勝した時以上にたくさんの人で賑わったことや、須江監督が地元の応援を誇ってくれていることや、県内各地で「仙台育英高校準優勝おめでとうセール」をしていることを知っている。決勝戦まで、地元が一丸となって盛り上がった余韻でいっぱいの温かいニュースばかりが目に入ってきて、タイムラインをスクロールするたびににやけてしまう。関東にいるのにね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/158011d4c16d2f26679d14d673b024b37bf39150
で、にやけながら向かった先は、決勝戦で対決した慶應高校のある神奈川県は横浜市。特に横浜駅なんて、おめでとうムードでいっぱいなのかと思いきや、そごう百貨店の入り口に【慶応高校、優勝おめでとうございます!】という張り紙があっただけで。垂れ幕もポスターもなく、なんならサマーセールは見かけたけれども優勝セールだってどこもやっていなかった。いや、日吉まで行けばもう少しお祭りモードだったのかもしれないけれど。(仙台育英だって最寄りは仙台駅じゃなくて宮城野原と中野栄だけれどね)
だからびっくりして、横浜市民に「ねぇ、優勝セールとかしないの?」と尋ねたら「え?なんで?」なんて言われてしまった。甲子園は一戦も見ていないし、優勝したのが慶応高校だということも、慶応高校が神奈川代表だということも知らなかったらしい。そんな馬鹿な。
確かに言われてみれば、Twitterのタイムラインも甲子園ネタで盛り上がっているのは【おすすめ】のタブであって【フォロー中】のタブは地元新聞社のアカウントくらいしか甲子園のネタを扱っていなかったような気もする。普段は【フォロー中】のタブの一番上にあるツイートしか見ないのに、甲子園期間中は無意識に【おすすめ】タブばかり開いていたような気もしてきた。
改めて、地元仙台の甲子園にかける熱の入りようというのがお里柄みたいなところもまたあるのかもしれない、ということを実感した横浜散歩。そしてわたしの甲子園好き、ひいては仙台育英推しの夏は、地元仙台で育まれた血の騒ぐイベントだということが分かった夏の終わり。
青森、仙台、小倉、兵庫、東京と渡り歩いてきて、「転勤族育ちでこれという故郷がなくて」とか「定住したことがないんです」と言ってきたけれども。こと夏の甲子園というイベントにスポットを当てるとごりっごりの仙台民もとい東北人なのだな……なんて、自分のアイデンティティのひとつが見えてきてこの歳になってやっと【地元】と言える場所はここかもしれないと、なんだかくすぐったい気持ち。
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