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新しい景色を2022 #補聴デバイス活用メモ

12月6日 関東某所 AM2:30 9℃ 雨

AM2:30という時間を、夜中と呼ぶべきなのか明け方というべきなのか。夜通し起きていたから、あれはきっと夜中だったに違いない。楽しかった。本当に楽しかった。まだまだ余韻から抜け出せない。

昔と比べてほんっとに認識率上がったUDトーク

W杯にハマりにハマったわたしたちは、日本代表のベスト8をかけた90分のゲームと30分の延長戦を終えてもなおクロアチアと同点が続くその試合を見守っていた。もはや息をするタイミングも失って(水を飲みながら換気するレベルで)ただただモニターを眺めていた。

きっかけは、スペイン戦だったのかコスタリカ戦だったのか、はたまた前回大会の予選だったのか、もうそんなのはもうどうだっていい。前回のスペイン戦をテレビ電話で共に観戦したわたしたちは、「あの高揚感はリアルでないと共有できない‼︎」という結論に至り、雨の降る山の手の麓で待ち合わせて、コスタリカ産のコーヒーを飲みながらクロアチア戦を見守った。

というのも、聴覚障害のあるわたしが本田△の解説も試合も会話も楽しむには、デバイスの数的にも聴力的にもかなりの制限が生じてしまったので。


今回は、こんな方法で補聴器とデバイスを活用してみました。

○観戦用デバイス
→Wi-Fiの関係なのかトーキョーとヨコハマでも数十秒のタイムラグがあったので、デバイスはひとつ。家主のMacBook。
○本田△の実況
→わたしのiPhoneにて音声認識アプリUDトークを使用。
○通常の補聴器Mモード
→観戦中のお喋りと、UDトークの誤変換を必要に応じて復唱してもらう。

びっくりしたのが、UDトークを起動するとわたしのiPhoneと補聴器がBluetoothで繋がるらしく、本田△の実況が聴き取りやすくなったこと。あと、久しぶりに会った彼が思いの外手話を覚えていたので復唱にちょぴっと手話もつけてくれたこと。

おかげで、スペイン戦以上に実況も会話も楽しみながら観戦ができた。あと、一緒にいるとお互いの空気感とかが分かるので、無言でも集中できた。

画面越しだと彼がいつ話し始めるか分からないから、わたしはサッカーの映像と彼の顔を両方とも視野に入れ続けないといけなかったけど、そこにいるとわたしが気づかないときには肩をトントンしたり手を振ったりしてくれるので気が楽だった。

それから、わたし一人で観戦していたら、日中一生懸命補聴器で色んな音を聴いた後の夜中に延長戦も含む120分の試合とPK戦、そしてインタビューとテレビ電話越しの会話をするだけのお耳の体力は残っていなかったな……というのが正直なところ。あの試合を、息をするのも忘れるくらい集中して見て聴いてできたのは、全部の条件が揃ってくれたおかげだったと思う。

補聴器越しに音声を聴き取るというのは、わたしたち聴覚障害者にとって、かなり気力と体力を使うことだから。なので、前回のスペイン戦のときに残した補聴デバイスメモはあくまで参考です。

というのも、実はあのメモを補聴器メーカーの公式Twitterさんが引用してくれたのです。

嬉しい。毎日お世話になっている大切な相棒のメーカーさんに紹介してもらえたこと、とってもとっても嬉しい。

このnoteで #音の世界と音のない世界の狭間で 感じたことや利用しているサービス等を発信しているのは、お耳の仲間たちやその家族の方々にちょっとでも「これ、生活で使ってみようかな」を届けられたらいいなぁと思ったのがきっかけだったから。

ただ、聴覚障害と言ってもどれくらいの残存聴力があって、どれくらい補聴効果があるのか。どのコミュニケーション手段が自分らしく生きられるものなのか。そういうのは本当に人それぞれだし、わたしひとりを取り上げてもその日のコンディションや環境によっても異なるので。

だからこうやって、「こういうコンディションではこういう方法があった」とか「こういう環境では、こんな使い方があった」とかそういう経験を言葉にして、残して、誰かのきっかけになっていってくれたらわたしも嬉しいなぁと、そんなことを考えながら、今日もnoteを書いています。

残りの日々も、W杯楽しむぞーーー!

わたしの相棒はこちらです。
https://www.widex.com/ja-jp/hearing-aids/moment/

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