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成長か変化か、


まだまだ若いと思っていたけど。

無地のTシャツを試着しながら、

服屋さんのセリフにハッとする。



来月で41歳なんですよ、と言うと、お若いですねと言われた
嬉しくなってありがとうございますと返す

この瞬間にハッとする

自分は自分で若くないことを認めていた

「大人っぽいですね」と言われて嬉しい20歳
「お若いですね」と言われて嬉しい40歳



”できるようになる”ことが喜びで、
”買えるようになる”ことが喜びで、
たくさんの権利を手に入れることが喜びだったはずなのに

いつの間にか

”できるようにする”ことが責任で、
”買ったんだと知らされること”に喜びを感じている


「手に入れる喜び」を知る20歳
「与える喜び」を知る40歳



教えられるとどこか負けた気がして。
そうなんですねと口返事。
尋ねられると嬉しくなって。
聞かれてないことまで高らかと話す。

尋ねられるといつも通りで。
何度も答えたテンプレートを返す。
教えられると嬉しくなって。
もっともっとと聞き返す。


「知ってること」が嬉しい20歳
「知らないこと」が嬉しい40歳



手の届かないものに憧れて、手が届く頃には満足できなくて、
シアワセになる方法なんかあるのかと頭を抱えたりもしたけれど。

何気ないことが嬉しくて、
毎日汗を流す仕事があることが、帰る家があることが、
どれだけシアワセか。と今なら言える気がする

「遠くのシアワセをめがける」20歳
「足元のシアワセに気づく」40歳



世の中全てが眩しく思えて、
光るトコロすべてに足を運んで、光るモノすべてを好きになった。

抱えきれないほど手に入れてきたけど
今となっては、あれもこれもほんとは必要なくて。
宝箱にサイズがあるなら、迷わずSサイズを選ぶだろう。

「たくさん愛する」20歳
「ひとつだけ大切にする」40歳



昨日買ったTシャツをおろして、仕事に向かう。

部下にエレベーターで、
「いつもどこで買っているのか?」と尋ねられ、嬉しくなる。

ブランドものを「かっこいいですね」と言われるよりも
自分が着ていることに意味があるような気がしたからだ


「ブランドを着た」20歳
「ブランドになった」40歳



いま選ぶのはブランドにしてくれるTシャツ。


-EIJI-

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