俺と「あすけんの女」

皆さん、ダイエット、してますか?

僕はしています

というかこの飽食の時代にダイエットを意識しない人間なんて運動部の男子学生か、肥満リスク度外視のセルフネグレクト人間くらいで
ほとんどの日本人が多かれ少なかれ「ダイエット」を意識しているんじゃないだろうか


で、ダイエットといえば食事制限
そして食事制限(管理)と言えばご存知「あすけん」


食事管理アプリ「あすけん」を導入して約半年経過したので
自分のダイエットについて書いていきたいと思う

ちなみに「あすけん」導入してから半年というだけで、ダイエット(体重の記録)自体は3年ほど前から続けている


■俺とあすけん


前述したように元々ダイエットは続けていた
80キロ近くから食事制限(糖質制限)によるダイエットを始めて最初は順調に体重が落ちてきたが、ある時期(68キロくらい)から全然体重が落ちなくなってきた

いや、いくらなんでもおかしい
全然飯食ってないのに
長女はおろか、下手したら1歳の次女の方が俺より飯食ってるのに
物理法則を無視してるとしか言えない

詳しくは後述するが俺はとんでもなく太りやすい体質だ
「体重100キロ超えるのは体質的な才能が必要」なんてよく言われるが(その前にダイエット始めちゃうので超えたことはないが)間違いなくその才能はあると体感でわかる
今回のダイエットスタート時の体重になるまでも毎日食べるのをかなり我慢しており、夕方になると空腹でめまいがするようなレベルだった
でも体重は増え続けていたのだ

こういう事言うと
「太りやすいとか言ってる人はなんだかんだ結構食べてるし、痩せてる人は全然食べてない。結局は摂取カロリーが消費カロリーを下回れば痩せる」
みたいなことを言い出す輩が出てくる

そうか、ならばよろしい
「摂取カロリーが消費カロリーを下回れば痩せるという物理法則」vs「俺の太りやすさ」をやってやろうじゃないか

そう思って「あすけん」をインストールのだ

つまりこれは俺とあすけんの女の戦いなのである
あすけんの女が「これなら痩せる」という提示したカロリーをしっかり守って痩せなかったら俺の(太りやすさ)の勝ちだ

まずは目標設定から

手抜きのあすけんの女に勝ってもうれしくないので目標設定は一番ハードに
この目標設定の意図を説明すると
設定可能な最大の減量を最少の運動量で最速で達成できる一日の接種可能カロリーを提案しろ

そして「全力勝負」とはいえ、完璧な記録を実行しようとすると大変すぎる、というか不可能なので記録継続するためいくつかルール(免責事項)を設定した

・あくまで「カロリー」での戦いであり許容カロリーの範囲内なら糖質制限もしない
※最も糖質はカロリーが高く結果的に今まで以上の糖質制限になった
・マヨネーズ等のハイカロリーなものは除き調味料はノーカン(例:寿司につける醤油等は記錄せず、その分マヨネーズ等の記録する調味料は小と大があったら基本大の方で登録)
・カロリー一桁のものでもわかるものは登録する
・あすけんに登録のない外食の場合は目分量(日常的にキッチンスケールで重さを量り、目分量の精度を上げる)

俺側に有利な設定もあるので
・実際には筋トレ等もしているが運動は登録しない
・期間は6ヶ月で目標の8割以上達成できるか、つまり「半年で8キロ以上痩せればあすけん(物理法則)の勝ち」にて勝敗を決める(設定通りなら5ヶ月で目標を達成できるはずなので)

そして最後にアルコールの扱い
今まで特に記録せず糖質制限によるダイエットをしてきたと書いたが、俺は糖質が大好きだ
何も制限しなかったら毎日米5合くらい食べてるだろうし、甘いものもホールケーキ一人で平らげるくらい好きだ
加えてフードファイターレベルではないが、ラーメン二郎の大くらいなら普通に食べ切れるくらいの大食いでもある

糖質は美味すぎる
山盛りのご飯や大量のチョコレートを貪り食うのは胃袋が射精しているような快感である

そんな人間が簡単に糖質制限ができるわけがない

そこで編み出した対策が
「空腹を大量のアルコールでキャンセルして気絶する」
である

そして、アルコールそのもので太るかは諸説ある
「アルコールのカロリーは即代謝されてしまうため直接太る原因にはならず、アルコールによって他食品のカロリー代謝が阻害されたり、食べすぎたりすることが肥満に繋がる」
みたいなやつだ

となると同じ100キロカロリーでも、米で摂った100キロカロリーとアルコールで摂った100キロカロリーを同列に扱っても良いのかという問題が生じる
(これはあすけんで実際に計測してみてわかったが)実際に一日の摂取カロリーのうちアルコールの占める割合が高ければ高いほど体重は落ちやすかった

こういった事情を踏まえれば「アルコールによって摂取したカロリーは少なく見積もっても(登録しても)よいのでは?」という誘惑に駆られる


だがこれに関してもストレートに登録することにした
「カロリーの種類」まで考え出すときりがないし、俺が勝ったとき「まぁお前アルコールのカロリーちょろまかしてたからなぁ〜」とかあすけんの女に言われたら癪だからである

ちなみにプレミアム登録はしない
何故なら本来ただ"我慢する"だけで痩せるはずのダイエットに能動的に金かけるのは甘えだし負けだという思想だからだ

例えばパーソナルトレーナーから専門的な指導を受けれるとか、水泳など自宅では困難なトレーニングをするならまだしも
わざわざ高い金払ってランニングマシンで走ってる人間は「僕は金払って環境整えないとどこでもできるランニングすら出来ない意志薄弱野郎です」と言っているようなものだ

ダイエットとは己の意志の強さを測る行為でもあるので必要以上に金をかける時点で負けなのだ

余談だがあすけんを始めてから外食をほとんどしなくなった

結果として金を使わないどころか節約にも繋がることになった


さて、ここまで長くなったが
あすけんの女から提示された一日の摂取カロリーは約1800キロカロリーだ
厚生労働省によれば
デスクワークが中心だが、職場内での移動や立ち上がっての作業なども行い、また通勤や買い物などの外出もする30代の人間、つまり俺、の一日の摂取カロリー目安は2700キロカロリーらしい

あすけんの女が提示してきたカロリーはこれより900キロカロリー少ない
900キロカロリーを運動に換算すると4時間半のウォーキングと同等である
4時間半のウォーキングというと約20km歩くということだ
これはだいたい山手線一周と同じくらいの距離である

つまりこの勝負にあすけんの女が出してきたカードは
「毎日徒歩で山手線一周」

運動と食事制限を同列に語るのはどうかという意見はその通りなのだが、なかなかハードな条件であることはお分かりいただけたのではないかと思う

だが俺はこのハードな条件を半年間守り続けてきた

年末年始や誕生日がある期間の月平均でも適正範囲のカロリーは死守した


そして俺とあすけんの女の勝負の結果は以下の通りだ

マイナス4キロ
俺の圧勝

弱すぎなんだけどマジ!!!
誰「消費カロリー>摂取カロリーなら必ず痩せる」って言った奴は!!!
誰だよ「痩せない人はなんだかんだ言いながら食べてる」って言った奴は出てこいよ!!!
ぶっ●してやるよ俺が!!!!


いや痩せてるじゃんだって?
俺が1ヶ月2キロ痩せるはずのカロリーだったんだが???
半年間で12キロ痩せるはずのカロリー制限だったの!

それが半年でたった4キロ!!!!

圧倒的に俺の太りやすさの勝ちだろうがよぉーーーーー!!!!

クソがッ!!!!!!!


ムカつくのが前日比で体重が減っているとこのようなポップアップが出るんだけど
増えたときは何もでないのな
減ったときだけ自分の手柄みたいで腹が立つ
なんなら2キロ増えたあとに1キロ減ったときもこのポップアップが出る

何が順調だ!!ふざけんじゃねえ!!!
そんなことより増えたときに謝りやがれ!!!



あれ?俺あすけんの女に負けてね?


■何故ダイエットをするのか

ダイエットといえば美容のためにする人間が多いが、俺は見た目というものに気を使わない人間である
洗濯していない服を着たり、風呂に入らなかったりすることには耐えられないが
それは「衛生」の範疇のこだわりであり見た目のためではない
なので洗濯さえされていればシワシワヨレヨレの服であろうと構わない
髪もサラリーマンなので伸ばしっぱなしというわけにはいかず、義務感で格安カット店で切っており、美容室なんて年に1回も行かない

そんな見た目にこだわらない俺がここまで必死にダイエットする理由は「健康」と「意地」である

①健康のため
そういえばここまで自分の体型について話してなかったが身長175センチで現在の体重は63キロだ
まさに中肉中背であり別に太っているわけではない
なんなら標準体重(BMI22)より痩せていることになる


だが今まで散々書いてきたが俺はものすごく太りやすいので、好きなように食べていたら一瞬で健康的なゾーンより肥満側に傾いてしまう

3年かけてやってきた15キロの減量なんて3ヶ月で戻ってしまうだろう


いくら日常生活に気をつけていても、飲み会等の多量の飲食を伴うイベントは発生してしまう

加えて遺伝的にも生活習慣病リスクが高いこともあって肥満対策のバッファとして「痩せ気味」くらいを目指しておく必要があるのだ

そもそもダイエットしてないと太り続けるので、維持のためにもダイエットは必要だ

また、あすけんの女との戦いで証明されたように、俺がかなり太りやすい体質ということもあるが
大前提として30代以上の男性は平均的に太り気味なのだ

by厚生労働省

上表を見ていただければわかるかと思うが男性の平均BMI値は標準体重(22)を超えているし
4,50代の男性に至っては平均で「肥満」の水準であるBMI25に近い値となっている

また、腹囲にもBMIにも問題のない男性は30代で約半数、40代以降になると4割未満の少数派となっている
つまり中年以上の男性は過半数が腹が出てるのだ

これは実感としても理解できる
改めて周囲を見渡して頂ければわかると思うが
中年以上の男性で腹が出ていない人って結構少ない


そもそも太ると痩せるの難易度調整がおかしすぎる
太るのは、はぐれメタルの集団が自ら急所を差し出してくるような難易度だが
痩せるのはスライムの経験値しか入らないキラーマシンの群れと戦うような難易度だ

食わなくても痩せないことはあっても
食ったら確実に太る

1日で一気に体重が減ったときは次の日にはもとに戻るけど
1日で増えた分を減らすのは1週間かかる


まあ…要するに平均的に生きてると男はデブになるということだ
また、痩せるのも難しい
先日3年ぶりくらいにあった知人に「この年の男が痩せるのって病気で痩せるくらいしかないから、(お前のように)痩せても健康そうなの珍しいな」と言われたが
そのくらい中年男性が痩せるということは難しいのだ

俺ももう少しでアラフォーに差し掛かる年齢である
来たるアラフォー時代に備えて可能な限り痩せておく&キツめのダイエットに慣れておく(習慣化)する必要があるのだ


あと、俺は逆張り捻くれオタクなので、「中年太り」みたいな必然の流れみたいなものについつい逆らいたくなってしまう


②意地
俺は以前「他人と比べるのをやめるべき」という記事を書いた

https://note.com/sankasast/n/n2d152846b312

実際俺は他人と比べることはほぼない
ダイエットに関しても誰々より痩せたいという思いはまったくない


だが自分とは結構比べる
過去の自分に負けることや、自分で決めたこと、やると言ったことができないのは耐えられないのだ
これが体力みたいな老化でどうにもならんものならともかく
ダイエットみたいな「ひたすら耐える」だけでも実現できることならなおさらである

そういえば「過去の自分」と言ったが
よく「若い頃肥満状態から痩せた経験を持つ人は異常にダイエットに執着する」と言われるが
ご多分に漏れず俺も昔肥満児だったタイプだ
なので、俺が本当に戦っている「過去の自分」は子供の頃の俺かもしれない


少し話は逸れるが
小学生から中学生の俺はまるまる太った肥満児で
(今もあるかはわからないが)当時俺の通っていた小学校では一定レベルの肥満児は保健室に呼ばれ、痩せるための特別授業があった
(お菓子は控えめに野菜も食べようとか、運動もしようとか当たり前の内容を改めて伝えられるだけのものだが)
俺はそんな学年で数人しか呼ばれないような授業に呼ばれるような学年トップクラスの肥満児だった

そんな俺が肥満から標準体重になったきっかけは高校生の時
『ラグナロクオンライン』にドハマりした
ということだった

深夜どころか早朝までROに明け暮れる俺
当然日中は眠くて眠くてしょうがない
そのため登校してから夕方まで気を失っているような学校生活となり、当然昼食を食べなくなる
食べ盛りの男子高校生が毎日昼飯抜き
一気に俺は標準体重へと痩せていった

高校卒業後は10年近く一人暮らしをしていたので
「食事を管理する人間の不在」+「ゲーム中毒」+「金欠」
により徹底的に食に手を抜くようになった結果標準体重が維持されてきた


で、現在に至り80キロ近くまで太ってしまうことになるが
その原因は子供ができてゲームができなくなったからである

結婚当初は体重はそこまで増えることがなかったが
子供が生まれてから急激に体重が増え続けることになった

そしてまずいと思いダイエットを始めたのだが二人目が生まれたあたりでリバウンドした

一度減り始めた体重が増加に転じたタイミングと次女が産まれたタイミングが一致する

子持ちの社会人が長時間集中してゲームすることなんて不可能だ
ましてやすぐに中断できないオンラインゲームなんて尚更だ


前述した通り俺は「滅茶苦茶太りやすい体質+大食い」の本質的にはデブの人間だ

ゲームができくなったことで、ゲーム欲により強制的に上書きしていた「俺の中のデブの部分」が顔を出してきてしまった

まあ、他にも単純に加齢によりさらに太りやすくなったとか
禁煙したことも関係しているかもしれない

閑話休題


ともかく
痩せるというのはなんらかの高度なテクニックを要さず基本的に我慢するだけで実現可能なことだ
逆に言えば過去の自分と比べて痩せれない(太る)ということは純粋に運や才能ではなく自制心の強さで負けたということである

他人の比べてどんだけ劣ってようが見下されてようが気にならないが
過去の自分と純粋な能力勝負で負けるのは許せないので何が何でもダイエットを成功しなければならないのだ

■その他あすけんの女との戦いで気づいたこと

ダイエットとは関係ない話になるが
あすけんを使っていて気づいたことが2つある

1つ目は想像以上に世の中「サイレント値上げ」が横行しているということだ

例えばAという商品をあすけんで検索し、あるいはバーコードを読み込んで登録するとしよう
あすけんに表示されるカロリーは200キロカロリーだ
しかし手元にある実際のAの成分表のカロリーは170キロカロリー
いったいどういうことなんだとよくよく見比べると実物のAの内容量があすけんに登録されているAより減っている、という具合だ

あすけんを使い始めてから
大手メーカーの有名商品から、なかなか見つからないマイナー商品までまんべんなくこの「サイレント値上げ」が見つかった
内容量が100グラム未満の商品に特に多く見られ、だいたい15%くらい減量している
世知辛い


もつひとつはあすけんというアプリは摂食障害製造アプリだなということだ

これは俺の性格もあるかもしれないが
摂取したカロリーが可視化されることで
摂取カロリーが増えるストレスが食事の喜びを上回ってしまう
また、カロリーがわからない食べ物を食べることに拒否感を覚えてしまう

幸い?俺はアルコールで自制心を抑えることにより一定程度カロリーを採れているが
シラフの時はカロリーを摂取するストレスによりまともに食事ができなくなっている

例えば(アルコールなしの)外食に行くときは基本家族が食べているのを眺めて水や茶を飲んでいるだけになってしまった
外食はまずカロリーが高すぎるので、一食で一日の許容カロリーをオーバーしてしまうし
加えて全国チェーンでもないとあすけんにカロリー登録がなかったり、カロリー表示がされていないため正確な記録ができなくなるからだ
飲食店で子供の分だけ頼んだとき店員に「え?以上でよろしいですか?」みたいな反応されるのが煩わしくて、回転寿司チェーンなどの機械相手にオーダーする店にしか行かなくなった

また、労働のために空腹を埋める必要がある平日の昼食は義務感で毎日クリーム玄米ブランを食っているような状況になっている

これとお土産とかで貰ったお菓子等を食べて一食辺り約300キロカロリー
ちなみに腸内環境は良くならなかった


あすけんといえば健康のために使うアプリという印象だが
カロリー管理という点だけで使う場合は摂食障害まっしぐらの危険性を孕んだアプリなのである

用法用量に注意してあすけんを使いましょう



なお、第2ラウウンドは俺の圧勝に終わりそうである

俺たちの戦いはこれからだ

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