#本気で認める
心の色
強がりだった自分。負けたくない、負けられない。その思いが焦りを生み、自分を実像より大きく見せることにばかり心を奪われていた。
実力はあったと思う。情熱もあったと思う。立ち回るのは下手だったけど。とにかく向かってくるものには噛み付いた。力でねじ伏せようとして、それができないと苛立った。
実力はなかったのかもしれない。弱い自分を認められなかったのかもしれない。舐められてはいけないと強がっていたのかもしれない。
季節の移り変わりを感じられなかった。春夏秋冬と当たり前に四季は来たけど、視覚だけで五感で感じていたとは言えなかった。
今日、桜を見た。心の持ちようが変わったからか、五感で感じられたような気がした。こんなに穏やかな気持ちで桜を見たのは、いつ以来だろう。
信じられないほど、今は慌ただしい。繁忙期ではない時期に、ドバッと仕事が来ている。ありかたい。頼られなくなったら、クリエイターとしてそれほど寂しいことはない。
責任感のある仕事ばかりだ。ただ以前より肩に力は入っていない。プレッシャーもさほど感じない。感情は動いているが、その動きを感じられているから、味わうことができている。
もちろん勝ちに行っているし、次の仕事につながるように動いてもいるが、無駄なことにエネルギーが割かれていないと言うか、心は常に凪いでいる。とにかく穏やかなのだ。
ざわざわせずに桜を見られている。そのことが堪らなくうれしい。春をしっかりと感じられている。目が、鼻が、肌が、春を感じている。
しっかり呼吸できている。しっかり肌寒くなっている。日が差せば心地いい。
昼寝をしなければとか、明日に備えて体力を温存しなければ、とも思わない。ただ、今を生きている。生きられている。
数年前は日曜日が憂鬱で外出していても落ち着かなかった。すぐに帰宅して昼寝しなければとそわそわしていた。
今、我が子が公園で友だちたちと遊んでいる。早く帰りたい、なんて思わない。心ゆくまで遊んでくれ。
とにかく、春が、今、心地よい、
おもいのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!
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