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さんかく着物日記20:推しのTシャツを帯にする。劇団サイコシス「疫病流行記」はじまる。

7月某日
 夕方から観劇のため阿佐谷へでかける。この日はトンボ柄の黒い絽の着物に、名古屋帯にTシャツを被せた自作の「推し帯」にて。この「Tシャツかぶせ帯」というのは昔から着物界隈では知られた手法で、私は着付師のさくらん先生のブログを見てやり方を知ったと思う。以前は写真家うつゆみこ先生の展示に先生の作品がプリントされたTシャツを帯にしていったような記憶があります。
 今回は劇団サイコシスの「疫病流行期」、リミテッドチケットは事前にTシャツがついてくるのでそちらを使用。床に置いた名古屋帯にかぶせて、袖口、サイド二箇所くらいを安全ピンでとめてあとは普通に帯として背負うだけの簡単なアレンジである。参戦服としては面白いので気に入っている。着物はしみじみ寛容な衣類です。
 舞台は最高。もしや盲目的になっているかもしれないが好きなものは好きで、楽しい。

7月某日
 土曜日。再び阿佐谷へ。この日はサイコシスと並び推している京都の劇団、演劇秘密結社ピー・ピー・スーを主宰されている鬼村笑様と、モデルの真千子様とご一緒ですよ。推しに推しを布教するというトンチキ行動をとったにも関わらず興味を持ってくださるお二人に感謝。
 ルンルンで早めに阿佐谷駅に到着。この日も猛暑につき早め早めの行動で汗をひかせなければならない。この日は百鬼夜行浴衣MONObyTomonosuke(赤)をおろした。新しい浴衣というのは袖を通すのもウキウキである。この大事な浴衣を初めて着る日というのは大いに悩んだところですが、「大好きな舞台を大好きな人々と観に行く」という一番お洒落したい日に相応しいぜ。ということで決定。しかも舞台のフライヤーの色とマッチしていてオタクとしてはそういう細かい他者からみたらど~でもいいようなことに喜びを感じてしまうわけである。帯は引き続きTシャツをかぶせた帯。
 さてスムージーを啜りながらジローラモ氏の奥様のイタリア料理本を読みながら待っていると、眩しいばかりに美しいお二人が登場。すごいなと思うのは美しい人は観ているだけで心を和ませる。平伏して拝みたくなるが、社交の仮面をかぶり努めて平常心を装う。既に観劇済みであるため、過去の演目も含めてお二人に解説などさせていただきながらのむお茶は大変美味しゅうございました。
 いざ劇場へ。ランダムチェキを買うなどし観劇。2回目でもやっぱり面白い。そして1回目の時はずっと圧倒されているためあまり余裕を持って観ていないのだな・・と知る。こんなに楽しいものと出会えて人生って本当に最高だと思いながら終演。阿佐ヶ谷の串焼き屋で感想などを語り合う。今まで1人で観劇していたので感想を言い合えるのはとても新鮮で楽しかった。延々と喋り、その後代々木ののれん街へ移動してまた飲む。
 とても楽しい1日でした。

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