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妊娠体験記 予定日前日編

私は現在妊娠10ヶ月、明日が予定日の妊婦です。
明日生まれる気配がない!ということで妊娠を振り返ってみる。思えば今年1年の大半を妊娠していたので感じたり考えたことはたっっっっっくさんあった。忘れちゃうから書いておこう。長いです。
とりあえず予定日前日の朝は、普段と変わらない感じ。

まず最初に、この10ヶ月ずっと思っていたのは妊娠って本当にすごいことなんだということ。これは身を持って実感。1ヶ月に1回しかない排卵日と考えると1年のうちに妊娠するチャンスは12回なわけで、実はなかなか奇跡的。私が不妊治療を2年強していたのもあるけど、そんなに簡単に妊娠しないのだとよくよくわかった。だから、授かりものという言葉は納得。
さらに、妊娠した!やった!と思っても、常に流産や死産のリスクを抱えていること。特に妊娠初期はドキドキ・・・9週の壁っていうくらいだし、私の周りにも初期流産を経験されたと話してくれた方々がいて、妊娠しても継続するのは本当に一筋縄でいかないことだと知った。悲しいの一言では言い表せない複雑な感情、深い喪失を味わっただろうと思う。

ちなみに私も妊娠後期の正産期に入ってから血圧がかなり上がってしまい、(130/80〜90くらいになってしまった)妊娠高血圧症候群に片足を突っ込みながら予定日前日を迎えています。今まで高血圧なんて無縁、体重管理も問題なし。比較的健康状態の良い妊婦だったから急に血圧が高いと言われて「赤ちゃんに何かあったらどうしよう?!」と不安に。こういう妊娠中に起こり得るトラブルとか考えると、本当に妊娠を継続すること自体が大変で、母子ともに命懸けなのだとわかる。出産はまだしていないけど、お股切ったり腹切ったり尋常ではないことが起こるわけだし…だから、予定日前日までなんとか迎えられたことは、赤ちゃん、パートナー、家族友人職場など周りの人たちの支え、自分の心身が健康でいられる状況、何一つも欠けられなかっただろうと思うので、本当にありがたい。母子ともに最後まで無事な出産がしたいと今はそれだけが願いです。

それから、妊娠中には社会や家族のことを本当によく考えていた。
何度かいろんな人から子どもを欲しいと思えない・育てられる自信がないという話を聞くことがあった。そう考える人にとって子どもを持つ選択肢をする人は勇気があるとか、疑問に思うとか恵まれてるとかそんな感情があるのかもしれないけど、子どもをもとうと決心した時にできず不妊治療をした影響は大きかった。少なくとも私にとっては、自分は子どもを持つ・持たないを選べない。治療をしても持てないかもしれないけど、治療しないと一生子育てはできない体なんだ…という感覚だった。
ただ、一方で子どもを育てられる自信がないというのは、本当に物事をよく見て考えているからこその言葉だと思うし、その人の人生の背景もある。実際に上げたらキリがないほどの社会問題の中で人類は殺し合ったり自分達を守ってくれるはずの自然を破壊していたり、とても明るい世界とは言い難い。そして日本全体も本当に生きることが”大変な時代”が訪れているなと思う。だから、子どもを持つことが一概に良いことだとも全然思わないし、人に勧めたいとも思わない。子どもが成人する頃、どんな世界になっているのか?楽観視できない状況だろうなと、やっぱり考えてしまうから。

だけど自分の中で変わったのは、このお腹にいる子が、子ども世代が、幸せに生きられると希望を感じられるような社会にしたい!と思えたこと。これは本当に自分でもびっくりしたけど、これも母性の目覚めなのかもしれない…。
その一歩としてまずはこの子と向き合って、子育てをうんと楽しみたい。人を育てるんだから大変じゃないことはないだろうけど、大変な側面ばかりを強調するのではなくて、望んで迎えた子どもとの時間の幸せを感じられるような生き方をしていきたいと思う。
ちなみに、私は30過ぎていまだに実家の親に苦々しい感情があって兄弟仲も良いとは言えず、そんな家族仲が不安な私が母親やれるのかいう考えもよぎったけど、子どもは夫の遺伝子も半分入っているので自分一人の子じゃないというのが安心材料だったりする。それに完璧な人などいない、自分も含め、親も兄弟もそう。不完全だからもどかしくて苦しくて愛おしい家族なのではないか…と、自分を励ましている。

とにかく出産直前になり、産休中なので人と関わることもめっきり減って一人で色々考える時間がたくさんあって悶々とすることも多かったですかね。多分産後しばらくはこんなおセンチな感じではなく、ぎゃーっと大騒ぎしていることでしょう。
さ、今日も散歩したりスクワットしたり運動してちょっとでも出産しやすくなるように準備しましょう!!!明日検診で内診ぐりぐりされるの怖え〜。

予定日前日の情緒の乱れを表した長文にお付き合いくださりありがとうございました!




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