港街にて

しっかりした口調で
あなたに
言葉を濁した

ハタハタと
海風に はためく
ボロ布のような
国旗を振りかざし

後ろ暗い
おさげ髪の少女は

敵か味方か
そんなことはお構いなしに
躍起になって

戦いを挑む

しっかりした口調で
あなたに
言葉を濁した

今度
この港に
貿易船がやってきたら

おさげ髪の少女は
どうするつもりだろう

プラムの砂糖漬けを
口いっぱいに
頬張った時みたいに

しっかりした口調で
あなたに
言葉を濁して

自由を叫ぶ、と
わたしは
信じている


#詩 #詩を書く#詩人#生きること

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