パラダイス

もう 思い出す余裕などないほどに
懐かしむ余裕などないほどに
がむしゃらに
生きろ、と
彼は 言ったのだ

ノスタルジアに 浸るなんて
ナンセンスだ、とでも 言わんばかりに

愛されていたんだ

普遍は
いつも そこにいて

色褪せて見えないようにするには

ただただ がむしゃらに
あわただしく
無為に

そうするしか
術はないと
彼は 知っていたから

叫びは
あらぬ方向へと
姿を変えて

それでも
がむしゃらに
叫び続けることだけしか
もう 道は ないのだ

#詩 #詩をよむ#言葉#記憶

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