女が女を分断するとき
第二派フェミニズムのムーブメントの中では、「女」というカテゴリーだけで、女たちが連帯することができました。
けれども、現代は状況は異なってきていて、女同士が分断を生み出すこともままあります。
そして、女同士の分断は、女と男との間を、また、女を取り巻く様々な関係を対立させたり、分断することもままあります。
なぜなのでしょう?
これについて、禅僧で医療人類学者のジョアン・ハリファックス博士は、「水平方向の敵意」と述べています。
私は水平方向の敵意が放たれる場を、たくさん目の当たりにしてきました。その度に、こうした分断がなぜ起こるのか、どのように解決することができるのかを、考えてきました。
自分を他者に差し出すこと。
私自身も、ずいぶん昔は、そうだったかもしれないと思います。
「差し出す」という言葉で、多くの女性たちは「はっ」とした表情を浮かべます。
他者に自分を差し出すことでしか、自分を維持できない――そのことの悲しみや苦しみはとてもよくわかります。しかし、それをすることは、必ず、いずれは怒りを、他者の排除をもたらすのです。
もちろん、自分を差し出す女をよしとする他者も、問われなければならないと思います。
自分を「差し出す」ことと、他者を思いやったり、優しくしたり、愛したり、協働したり、連携したりすることはまったくの別物なのです。
当相談室は、女性が、自分自身を差し出すことなく、他者と関係すること、主体的であることを応援しています。
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