永ちゃんと千春
ブランディングと一言で言っても、そこには本当にプロがやるレベルのブランディングっていうのがありますよね。
で、50代の私が思い出したのが永ちゃんと千春のブランディング戦略です。そう、もちろんあの矢沢永吉さんと松山千春さんです。
今回は、彼らの独特なアプローチから学べるブランディングの話を皆さんと共有したいと思います。
こんにちは、わがままブランディングの珊瑚です。
出ないから死ぬほど見たくなる
40代から50代の方なら覚えているでしょう。私たちが子供の頃、「ザ・ベストテン」という大人気の歌番組がありました。
毎週、有名アイドルやミュージシャンのヒット曲がランキング形式で紹介されていたのですが、そこで常に上位を占めていた2人がいました。そう、矢沢永吉さんと松山千春さんです。
彼らの曲はテレビCMでも流れ、大ヒットを連発していました。しかし、不思議なことに、彼らは絶対にテレビ出演をしなかったのです。
普通なら、そうやって人前に出ないと忘れられて人気が下火になりそうなものですが、逆に彼らの人気は高まる一方。
うなぎ上りです。
彼らの姿を見ることができないからこそ、私たちの心の中で彼らへのカリスマ性がぐんぐんと沸き上がっていったのです。
当時、インターネットなんかない時代。北海道に住んでいた私たちにとって、彼らに会える唯一の方法は、年に1回の全国ツアーでした。
チケット発売情報を仲間内から聞きつけると、友達と前日から一晩中、チケットが発売されるレコード店に並んで、死に物狂いでチケットを手に入れたものです。(因みに自分は永ちゃんのコンサートは怖くていけないから千春派でした)
そして待ちわびたコンサートの日。朝からそわそわして学校どころではありません。
そして、
当日、コンサート会場に入った瞬間の空気感、ざわざわするような胸の感じ、遠くから見た松山千春さんの生の姿。その感覚はこうしてキーボードを打っている今でも鮮明に脳裏に蘇ってきます。
いろいろあるのがクリエイティブで面白い
昨今のブランディングは、いかに知ってもらうかに重点が置かれがちです。しかし、矢沢永吉さんと松山千春さんの例から分かるように出ない、見られない、商品を売らない、商品を作らないというアプローチも、高度なブランディング戦略の一つなのです。
ブランディングって教科書以外の攻め方もいろいろあるんですよね。自分の子供時代の思い出を交えながら、皆さんに今回はこんな例をお話しさせていただきました。
その時その時の時代背景もあるかもしれませんが、このようなクリエイティブな方法を自社でも考えてみるのは面白いと思いませんか?
因みに私はこういうブランディングに一番心が騒ぎ出します。
今回も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
わがままブランディング 珊瑚
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