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【特別公開】まだ見ぬ飯田線を訪ねて〜三遠南信Biz6月号〜

ーこの記事は、三遠南信Biz6月号「飯田線特集」の巻頭コラムをnote用に一部編集したものです。

三遠南信地域を南北に貫き、秘境路線として全国的にも知られる飯田線。

営業距離195.7㌔の長大ローカル線は区間によりさまざまな沿線風景が存在し、また地域ごとに特色ある人々の営みが飯田線の姿を形作っている。

飯田線随一の秘境駅 小和田駅への入り口

飯田線の起点・豊橋駅は朝夕を中心に多くの通勤・通学客が行き交う。朝の豊橋方面は4両編成の列車でも窮屈に感じるほどの混雑ぶり。

豊橋駅1・2番線の頭端式ホームに到着し、周りの人たちと共に車内から一斉に吐き出されても、前が詰まってなかなか進めない。

豊橋駅で繰り広げられる飯田線の日常風景は都会のターミナルさながらだ。

豊橋駅前には三遠南信地域唯一の路面電車が走る

翻って豊川、新城、東栄と飯田線を北へ踏み入ると、だんだんと建物が少なくなっていき、多くの人が想像する山峡のローカル線へ姿を変える。

トンネルを出て渓谷を橋で渡り、またトンネルへ。そんな繰り返しがもどかしさと共に旅情を掻き立てる。

S字鉄橋として有名な第6水窪川橋梁

旅行客が非日常な車窓に胸を躍らせる傍らで、地域住民の足としての生活感溢れる飯田線もまた違った魅力がある。

朝、水窪駅を発車する豊橋方面の列車は、佐久間の高校へ向かう生徒が多く乗り込み、車内がにわかに活気づく。

反対に飯田方面の列車では、飯田市の天龍峡温泉へ日常的に通っているという人もいたりと、県を跨いだ行き来が当たり前の光景として存在している。

県境区間は険しい山岳地帯をのんびりと進んでいく

平岡、温田を抜け、天竜峡の先から雄大な伊那谷を望むようになると、1駅停まるごとに乗客が増えていく。

飯田駅での乗り降りは秘境区間でのそれと比べるとずいぶんにぎやかだ。ただ豊橋駅ともまた違う、飯田線単独駅ならではのゆったりしたターミナルの情景が流れる。

信州らしくリンゴがモチーフとなった飯田駅舎

豊橋から飯田までの距離は、飯田線全体の半分を少し越えたほど。

飯田線の終点、辰野駅にたどり着くまで数多の日常と非日常を乗せ、列車は今日も三遠南信を駆けていく。(山﨑洸一)

飯田線はまさに地域の顔となる存在

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【今後の発行予定】
6月号: 特集「飯田線」
7月号: 三遠南信“肉”の街道
8月号: 総力取材!市町村の今


三遠南信Biz6月号は飯田線特集

隅から隅まで飯田線情報がてんこ盛り

プロローグ「三遠南信それぞれの飯田線~まだ見ぬ飯田線を訪ねて~」

巻頭特集「図解・飯田線沿線のいま2024年版」

巻末特集「だから飯田線は面白い」

東三河「名鉄・飯田線 共存の歴史に迫る」

遠州「飯田線No.1秘境駅の清掃人が映画に」

南信州「実録 下山ダッシュ体験取材」

飯田線アンケート「あなたにとっての飯田線」「これからの飯田線に期待すること」まとめ

歴史リレーコラム「田本駅の歴史に思う」

私のオススメ「私を秘境駅につれてって」

飯田線コラム「川村カ子トがつないだレールに乗って」

三遠南信道の整備状況(青崩峠トンネル、飯喬道路、三遠道路、水窪佐久間道路)

道をつくる人々(new!!)「飯田線の車窓から見える三遠道路8号橋を建設する安藤ハザマ」

古道再考「今はなき遠山口駅」

秘境駅号特集「秘境駅号を支える人々の熱意 運行日の取材で分かったこと」

5月の主な出来事と最近の話題イッキ読み
イベント情報:聖地・田切駅~伊那市駅で「轟天号を追いかけて」ほか


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